魔法のぼかし肥do_no部 2 錬菌術
Chappy:部屋の隅に置いてある米袋、さわらないでね。糠を仕込んで肥料にしているところだからね。
次女:錬金術だー。
長女:お母さん、糠から金ができるってよ。
仕込んだのは6月11日。
毎日撹拌を繰り返しているものの、一向に温度が上がる気配はありません。
糠で作る好気性発酵のぼかしは、翌日には温度が上がると、どこかに書いてあったのに。どこかで間違ってしまったのかな。
そんなことを考えているうちに、思い出したのが、山梨県白州の天然水工場で聞いたウイスキーの仕込みの話。
白州の天然水工場は、約82万平方メートルの森の中にあります。
天然水の環境を守るために作られているこの森は、美味しいウイスキーを醸成させる、菌類たちを育む役割をも果たします。
草堆肥を作っていた時にも、発酵が始まるのが遅く、油かすという力技を使って発酵を促しました。
今回も、納豆水は入れたものの、材料はぬかだけ。他に原因を転嫁することができない、ストレートな材料です。
不安な時は、思考的にも負の連鎖が始まるものです。
大気中の菌たちが良好な場所でないと、ぬかでさえ、発酵しない?
自然豊かな、annon さんがいる住環境。
植物や虫たちが元気に暮らす、うずまきさん宅の庭。
うちの庭は狭いし、その向こうは駐車場。豊かな自然の中とは言いがたいここで、健全な肥料を作ろうとするのが無理な話なのかな。
そんなことを考えながら、ぬかの入った米袋を持ち上げたところ、
ん?あたたかい。
手を入れたら、ぬるい風呂のようなあたたかさ。
電子体温計を突っ込んでみました。
少々遅めでしたが、仕込んでから4日後の6月15日、無事に発酵がはじまりました。
ホッとしつつも、思い出したのがこちらの記事。
前回同様、今回も発酵が始まらないのではと心配で、納豆水を投入したのですが、結局、失敗することが怖かったわけです。
さて、本番はどうしようかな。
自然にいっぱいいるはずの菌たち。
我が家の周りにはどんな菌がいるのか、目には見えないけれど、肥料作りを通じて、その存在を感じられるといいな。
続きます。