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採用数2倍を実現!成功のポイントと実践した3つのこと
株式会社カンムでCHROをしているちゃんよこです。
今回は採用に関する悩みを抱える方に少しでもお役に立てたらと思い、カンムの人事責任者に着任してから実践した3つの具体的なアプローチとその結果について詳しくご紹介させていただきます。
こちらはカンム Advent Calendar 2024の記事になります。
「採用数2倍」を達成するのは、決して夢ではありません。
事業成長に向けて、効率的かつ効果的に優秀な人材を獲得するには、戦略的なアプローチが不可欠です。しかし、「採用戦略」とググっても一般論を薄く延ばしたような記事ばかりで、なかなか思うような打ち手を考えついていない…。そんな悩みを抱えていませんか?
採用活動が忙しい中で「どうしたらもっと効率よく採用数を増やせるのか?」と頭を抱えている方にとって、もっと現実的な解決策が必要です。しかし、日々の業務に追われる中で、どこに力を入れればよいのかが見えてこないこともあります。
実は、私たちも最初は同じように悩んでいましたが、この1年間試行錯誤を重ねた結果、採用数を2倍に増やすことに成功しました。
リソースが限られている中で、まず何から始めていき、どのような効果が得られたかを順を追って具体的に解説していきます。
1. スプリントバックログの導入:目標に集中し、成果を出すための第一歩
なぜスプリントバックログを導入したのか?
日々の業務でやるべきことは膨大で、求人票の作成、面接調整、候補者やエージェントへの連絡…と、いろいろな業務が目の前に現れます。その結果、どれも中途半端になりがちで、最終的に「この四半期で結局何を達成できたんだっけ?」という状態に陥りがちでした。
そこで、スプリントバックログを導入することにしました。スプリントバックログとは、アジャイルやスクラムといったソフトウェア開発手法の中で使われる概念で、短期間で集中して取り組むべき業務を明確にするための手法です。
採用活動にもこのフレームワークを導入し、今どの活動を優先して取り組むべきかを明確に管理することで、「マルチタスク迷子」から抜け出そうと考えたのです。
どのように実践したか?
具体的には、スプリントミーティングを2週間サイクルで開催し、チームが今向き合うべきissueをリスト化しました。そして、Googleスプレッドシートを使って、バックログを作成し、進捗状況をリアルタイムで確認できるようにしました。また、どのタスクが最優先かを順位付けし、劣後しても良いタスクを決めました。
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やってみてどうだったか?
日々のノイズが軽減され、目的を見失わずに行動できるようになった
「何にフォーカスすべきか(≒今すぐやらないことは何か)」を決めたことで日々の業務に振り回されることが大幅に減り、チームのヘルスコンディションを一定に保つことができました。結果的にやれることは増え、年間で150以上の改善アクションを実行することができ、短サイクルで着実に改善効果を得ることができました。Be goodではなく、Get betterのマインドセットが身についた
チーム全体が改善インパクトの高いことは何かを考える習慣がついたことで、「今何ができるか」ではなく、「これから何ができるようになりたいか」で考えるようになったことは私にとって非常に大きな収穫でした。これにより、学習と共有の機会が増え、チームのモメンタムの維持にも繋がりました。
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2. ポジション毎のパイプライン可視化:選考プロセスの精度を上げる
なぜパイプラインの可視化が必要だったのか?
日々、目の前の問題に振り回されていると、とりあえず母集団を作ることに偏った採用活動がなされがちです。その結果、選考プロセスが粗くなり、結果として内定を出す候補者が少なくなってしまいます。
このままでは、採用数を増やすどころか、無駄な時間が増えてしまうばかりです。
そこで、募集ポジション単位で採用パイプラインを可視化し、選考プロセスを精緻化することに力点を移しました。単に応募者を集めるのではなく、選考の各ステップを見直し、どの段階でどのような問題が起きているかを現場検証するようなイメージです。
どのように実践したか?
まずヨミ表を作成しました。ヨミ表は本来、営業活動での進捗管理に使われている表で、商談のステータスや案件の受注確度や受注金額などを表にまとめたものです。
これを採用活動にも転用し、応募から内定までのプロセスを段階的に管理し、各ステップでのホットタレントの進捗状況を可視化しました。これにより、どの段階で応募者が離脱しているか、どこで滞留しがちかが一目瞭然になり、プロセス全体を改善するための指針を得ることができます。
ヨミ表を見ながらメンバー全員で進捗や課題を共有し、更にN1インタビュー(N1分析)を実施するなどして、候補者の選考体験における改善点を導き出しました。
やってみてどうだったか?
"森"も”木"も観ることで選考プロセスの再現性が向上した
忙しさを理由に全体観(=森)しか見れていなかったところから、プロセスの細部(=木)を見に行くことで、良い結果/良くない結果が起こるべくして起きるという学習が進み、結果としてユーザー体験を向上させる選考プロセスをより高いリアリティで構築するようになりました。採用担当者の役割がPM的なものに変化した
採用プロセスを多角的(俯瞰的、個別具体的、時間軸)に見るようになったことで、採用活動のあるべき姿を定め浸透させる役割が担えるようになってきました。これから場数を踏んでいくことで、メンバー全員がより戦略的に活動を推進できるようになると思うと来年が楽しみでなりません。
3. 採用要件設計:ミスマッチだけでなくマッチロスも考える
なぜ採用要件設計が重要だったのか?
採用活動を進める中で、歩留まりが低いという課題に直面していました。とりわけ1次面接までの到達率や1次面接の通過率が低く、応募があってもなかなか内定にまで到達しないことが続いていたため、マッチングについて抜本的に見直す必要がありました。
もう少し掘り下げると、これまでの採用活動は「会社に貢献しない人を採用する」という過ちを最小化するための選考になってしまっており、「会社に貢献できる人を採用しない」という過ちに目を向けられていませんでした。
ミスマッチは目に見えて分かるため、それを避けようとするインセンティブが働くのですが、マッチロスは現実に起こってないので目には見えず、意識が希薄になりがちです。
そこでマッチロスの最小化を図るべく、採用要件を精緻に設計し人材を見立てる選考へと転換することを目指しました。
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どのように実践したか?
いきなりJD(Job Description)の作成に取り掛かるのでなく、ロジックモデル(詳しくはこちら)を参考にして、採用活動の意義や目的を整理し、「アウトカムを実現するために採用する人がやるべきこと(What)は何か」を明確にすることから始めました。
採用によって生み出される事業や組織の変化から逆算で考えることで、職種や部門の解像度が上がり、リアリティを持って採用要件をつくることができるようになります。その後、活躍が見込めて且つ採用できそうなセグメントを設定し、ターゲットインサイトを踏まえながら、どういうコミュニケーションが刺さるのかも検討した上で、JDを作成するようにしました。
やってみてどうだったか?
言語化スキルが鍛えられ、徐々に人材を見立てるスキルが備わってきた
採用要件を精緻化する過程で、抽象度を上げ下げしながら構造的に物事を整理したり、「了解なき了解」を起こさないように解釈の幅のある曖昧な言葉をなくす作業が発生します。こうした言語化によって、人材を見立てる上で感覚値を説明できるようになり判断軸のブレがなくなります。
こちらはまだ道半ばですが、今後さらに良い成果が期待できる兆しが見え始めており、これからが楽しみです。DoableからDeliverable思考になった
JD作成が単なる募集要件の取りまとめ作業でなく、「受け手にとってどんな変化や影響をもたらすか」に焦点が移ったことで、仕事の質が一段階上がり、効果的にリードして成果を出すというPM的な役割の基盤になりえたように思います。
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まとめ
採用の成果を上げるためには、がむしゃらに頑張るのではなく、集中するべきタスクを絞り込み、選考プロセスを精緻化し、さらにマッチロスを減らすために採用要件を明確にすることが重要です。そして何よりも、私たちカンムのVALUEの一つである「楽しくやろう(with PLAYFULNESS)」を実践することが、息切れを防ぎ、継続的な成果に繋がる大切な要素だと思います。
「最近楽しくやれてないなぁー」という人や、カンムにちょっとでも興味を持ってもらえた人がいたら、ぜひカジュアルにお話ししましょう!
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