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大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている


私は音楽を聴くのが好きだ。

ジャンルやアーティストを問わず、様々な音楽を聴く。世界的に有名なアーティストだったり、はたまたアニソンやゲームのサウンドトラック、ボカロなど俗にいうサブカルチャーにあたる音楽を聴くことも多い。

昨今、邦楽はしょうもない音楽でクソだとか、洋楽は英語で何言ってるか分からないだとか発言されているのを耳にする。
個人的には何事も自分の経験にしてから評価をつけたいタイプなので

「この曲調いいな~。歌詞も自分と重なるところがあって共感できるな。」

「自分に合わなかった。だから自分は聴かないけどお好きな人はどうぞ。」

で自己完結してしまえばいいと思うのだが、世の中には自分と違う人を否定し、マウントを獲りたがる人達で溢れている。多種多様、十人十色という四字熟語を知らないのだろうか。


今では大きな枠組みで物事を捉えている(つもりだ)が、実は私も人のことが言える立場ではなかった。
当時中学生だった私はRADWIMPSに大ハマリしていた。学校では誰も知らないときから聴いていて、周りが知らないという優越感に浸りながら

「RADWIMPSは神。否定する奴は音楽のことを何も分かってない。他のアーティストは総じてクソ。」

とかいう厨二病感満載で非常にひん曲がった思考をしていた。自分が特に何か楽器をやっていたわけでも、歌が上手いわけでも、ましてや他のアーティストを聴きこんでいたわけでもないのに。今思うと何言ってんだこいつ状態。

RADWIMPSはRADWIMPSであり、神ではない。当時の自分を今振り返ると顔から火が出るほど恥ずかしい。恥ずかしすぎて他の誰にでもこんな時期はあっただろうと思いたい。

そんな感じでRADWIMPSを激推ししていた。好きなアルバムは下記の通り。

・RADWIMPS2~発展途上~ (2005年)
・RADWIMPS3~無人島に持って生き忘れた1枚~ (2006年)
・RADWIMPS4~おかずのごはん~ (2006年)
・アルトコロニーの定理 (2009年)
・人間開花 (2016年)

当時夢中になって聴いていたこともあって昔のアルバムが多めとなっていて、本当はアルバム1つ1つを解説したいが、数が多いためアルバムの中で個人的に好きな曲を勝手に語らせていただく。


RADWIMPS2~発展途上~
 →俺色スカイ

もうこれはThe青春!!って感じの曲で、友達サイコー!!ってなっちゃう。情景が浮かぶのもあるが、歌詞の一部の中で

ダチと飲んで帰るそんな朝は ロマンチストなんだ空は
 俺らのための朝焼けをプレゼントしてくれる
「ずっと友達でいようね」なんて照れくさい言葉でさえ言えちゃうの
するともっと空は笑うの

なんて普段はクサくて言えないセリフも酒飲んで楽しくなったらそう言っちゃうだろうし、若い子たちの知らないところでそんな状況を見て微笑ましく思う大人たちもいるんじゃないかなんて思ったり...。


RADWIMPS3~無人島に持って生き忘れた1枚~ 
 →揶揄

このアルバムにはメジャーデビューを決めた「25コ目の染色体」という曲やシングルカットされていないのに認知度が高く、壮大な歌詞が魅力の「トレモロ」という曲があるが、この『揶揄』(やゆ)という曲が毒々しく、個人的には好き。揶揄というのはからかって面白がる、皮肉めいた批判によって嘲笑うみたいな意味があるのだが、その当時の音楽シーンに嫌味を言っているようなところもあったりするのかなとか想像しながら聴くとより一層曲に重みが増す。曲の中にも嘲笑うような声がしたりと闇な部分が見え隠れするのがドキドキさせられる。


RADWIMPS4~おかずのごはん~
 →いいんですか?

このアルバムはRADファンのみならず、音楽が好きな方々には名盤としても知られている1つだと思う。トップクラスのMV再生数を誇る「ふたりごと」やMr.Childrenの桜井和寿さん率いるBank Bandがカバーしたことでも知られている「有心論」、AimerさんがLINE LIVEで披露した「me me she」などRADWIMPSといえば!が詰まっているアルバムである。
この「いいんですか?」の歌詞は1stアルバム制作時には考えていたらしく、素朴な愛の問いかけに対して、いいんですよという肯定が続く。パートナーに対して、たくさん泣かせたりそれと比較して何回笑わせてあげたのだろうと本当に幸せにしてあげれているのだろうかと考えることもある。そういう思いに対してこんな自分でもいいんですか?と会話調で深い愛を書く洋次郎さん、素敵。
また、この楽曲のMVは2006年に1度撮影されているが、当時予期せぬ天候により過酷な撮影になったという。10年後の2016年にリベンジ撮影と扮し、晴天の中撮影されたのも記憶に新しい。 



アルトコロニーの定理
 →七ノ歌

このアルバムからアルバムタイトルが【RADWIMPS+番号+副題】の構図ではなくなる。理由は予定調和が嫌であるし、惰性にもなりたくなく「これまでの延長線上に今回のアルバムがあるけれどもこれまでとは異次元のものが出来た」ということを示したかったからであると述べている。アルバム制作時に『7』という数字に取り憑かれていたという洋次郎さんは当初、このアルバムを5、6を飛び越えて『RADWIMPS7』というアルバムタイトルをつけようとしていたそうだ。そんな裏事情を知った中での『7』のつく曲タイトル。アルバムの中でも印象に残っている。英詞も心地よい歌声で、サビでストレートに「死ぬ時まで一緒にいたいから」というのも、数字で言葉遊びしている特有の歌詞も洋次郎さんならではのもの。


人間開花 
 →トアルハルノヒ

このアルバムが出るまでに東日本大震災が発生したり、ドラムの山口智史さんが持病の悪化により無期限の活動休止を発表したり、大人気映画『君の名は。』の主題歌に抜擢されたりとたくさんの出来事があった。その映画内で使用された楽曲「前前前世」や「スパークル」、「なんでもないや」などがこのアルバムには収録されており、ここからRADWIMPSというバンドを本格的に聴き始めた方もいらっしゃるのではないだろうか。
その中で、このトアルハルノヒという楽曲。

ロックバンドなんてもんをやってきてよかった
間違ってなんかいない そんな風に今はただ思えるよ

RADWIMPSである彼らがこう思うと同時に、私たちファンもずっと応援してきてよかったと思えるような楽曲である。この直球ド真ん中の歌詞に心打たれてやはり『いいものはいい』と改めて実感させられたのを覚えている。


そんなこんなでたくさんの作品を生み出してきた彼らには、たくさんの思い出や活力をファンに生み出させた。もちろん今でも楽曲やアルバムが発表された時には漏らすことなく聴いているし、ライブにも幾度となく足を運んでいる。

さらには昨晩メジャーデビュー後の楽曲のサブスクリプションも解禁し、ファンをざわつかせた。このコロナ禍で世間的に暗いニュースが目立つ中、一筋の光が差したような情報を発表し、彼らはまたもやファンを喜ばせている。


中学生の時に聴き入ったアーティストを大人になった今でも、死ぬまでずっと応援していきたい。古参、新参関わらずファンはファンなのである。
最近知ったファンの方々もこのサブスク解禁を機に昔の楽曲も聴いてさらに好きになってほしいし、昔からファンです!という方々も彼らを、彼らの楽曲をこんなにいい作品なんだと、たくさんの人々に届けてほしい。


#いまから推しのアーティスト語らせて

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