「学びに向かう力」の育成と評価 #7見通しをもった学習と形成的評価による学びの調整①
こんにちは!それでは今日も勉強したことをまとめていきます!
今回はたびたびお世話になっている『「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料』から勉強になったことをまとめていく。
結論から言えばこうなります。
① 生徒が見通しをも立てる機会を設定する
② 学習を振り返る機会を設定する
③ 教師やほかの生徒による評価を伝える
p.99
主体的な学習に取り組む態度の評価については、自らの学習を調整し、粘り強く学習に向かう態度が重要である。
今日はそうした調整と粘り強さをみとるために必要な見通しをもった学習と形成的評価による学習の調整について、学んだこととそれを実践にどう生かすのかという点についてまとめている。
いや、そんなことわかってるよー!という方もまずはお付き合いください。
1.見通しを立てる機会を設定する。
本書で提示されている見通しを立てる機会とは具体的にどんなことなのか。具体例としてこんなことがあげられている。
・単元を貫く問いに対する疑問
・単元を貫く問いに対する答え予想する
・課題解決に必要な情報の収集先を考える
・既習事項のうち役に立ちそうなことをあげる
p.100
これをチェックリストとするならば、単元を貫く問いに対する答えを予想すること、課題解決に必要な情報の収集先を考えることは、私の授業でも取り上げている。しかし、単元を貫く問いに対する疑問をあげること、既習事項のうち役に立ちそうなことをあげることは、やったことがなかった。
このうち、後者の事例は取り上げることが容易で、その効果もある程度予想できる。一方で前者の事例は取り上げることは容易だが、それが生徒の見通しにとってどの程度効果的なのかを予想することができない。
実際に取り上げられているワークシートを見てみよう。(p.98)
これをみると、ある程度疑問が解決できた。
単元を貫く問いに対する疑問を立てる⇒単元を学習するなかで生徒個人が注目する点を可視化する⇒主体的な学習となる。
おそらくこうした展開を想定しているのだと思う。この具体例4点を盛り込んだ振り返りシートの作成を進めていきたい。
2.学習を振り返る機会
本書で提示されているのは、「学習改善につなげる評価」を伝えることである。つまり「形成的評価」をすることで、生徒自身が自らの状況を把握し、それに対する教師や他の生徒の助言を受けることで、それ以降の学習の向かう方向性を見通せるようにしろ、ということだろう。
この形成的評価については、指導と評価の一体化において、重要な概念だが、いざ実践となると具体的にどのようにしていいかがよくわかっていない。この点は改めて調べてみたいと思う。
小単元の終わりに行っている振り返りシートと小テストについては実施しているが、形成的評価という観点からみれば、私の授業評価として受け取っており、それが生徒の学習の見通しという観点からみれば、あまり効果的なものではないかもしれない。
3.教師やほかの生徒による評価を伝えること
教師の評価を伝えることの重要性はともかく、本書で指摘されている「生徒同士が互いに学びの過程を評価し合うことも効果的である」(p.100)という部分については、いくつかの疑問がある。
まず、生徒同士の相互評価についての具体的な場面、その伝え方、生徒同士の評価による個人の主体性を教師が評価する場面、ここら辺がよくわからない。
私がパッと頭に浮かんだのは、例えば北海道の学習で自然と人間との関係性に着目し、持続可能な開発について具体的な事例から考えるレポートである。
このレポートを発表し、それに対する疑問や不十分と思われる点を小グループで確認し、それに対する応答として、レポートを手直しする。
このような形であれば、生徒同士の相互評価により、自分の課題を把握することができ、次なる学びの方向性が定まるのではないだろうか。教師の方ではそうした変化をみとってあげることで、評価につなげることができるのではないか。
まとめ
今回は『「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料』から勉強になったことをまとめてみた。
その結果、見通しをもつ機会の設定については自分の振り返りシートの教科材料となったが、他の2点、特に生徒同士の相互評価の活用については、想定できる場面が自分の引き出しにはなかった。おそらく私の中で「形成的評価」に関する理論的背景や概念的な知識、そして実践事例の蓄積が浅いためであろう。
これからの課題を1つ見つけることができた。
それでは今日もお疲れ様でした。バイバーイ。