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渋谷でヴィーガンラーメンにだまされた夏

ー主義主張はいったん置いといて、単純においしいー

すっかりご無沙汰しておりました。

書くのも久しぶりですが、読んでいただくのもきっと久しぶりのはず。

心機一転、というほど変わりませんが、改めまして、よろしくお願いします!


・・・


先月、3年ぶりくらいに会う友だちと渋谷で待ち合わせた。

夕方18時にハチ公前で待ち合わせ。

人がごった返しているのは想定内。

しかし意外にもすんなり合流できた。


この日は「ヴィーガンラーメンを食べたい!」とあらかじめ伝えてあった。

友だちは4年前くらいからヴィーガンを始め、継続している子。

肉や卵だって好きだったろうに、自分の主義のために自分を犠牲にできるってすごいことだなと思った。

私はといえば、ヴィーガンを始めた当時の彼女の話に感化されたはものの、いざ自分がヴィーガンになると思うとその制約の多さに怯んでしまい、行動には移せなかった。

結局私は自分が1番かわいいんだなって、少し情けなくなった。

それでもヴィーガンが完全に嫌なわけじゃない。

たまにヴィーガンのお店に行ったりヴィーガンメニューを食べたりすると、ヴィーガンの面白さに気づかされることも多い。

街にはヴィーガンじゃない「普通の」お店ばかりがあるけれど、実はヴィーガンのお店もちらほらあって、そこにはそのお店をめがけてやってくるヴィーガンのお客さんもちゃんといるということ。

パラレルワールドを感じるというか。

今まで自分が住んでいた世界とは別の世界が、同じ空間に、隣り合って存在していたことに気づかされるって感じ。

そのヴィーガンのお店に入るとき独特の「おじゃまします」感が好きで、私は両方の世界を行き来するいわば「にわかヴィーガン」を時たまやっている。

・・・

そんな感じなので、雑誌や本でヴィーガンについて書かれているものを読むのは好きな方だ。

雑誌「RiCE」のラーメン特集で、ヴィーガンラーメンの「MENSHO」というお店が紹介されていた。

アメリカの旧Twitter本社ビルに入っていて、現地で大人気だという。

そんなお店が、日本のカルチャーの最先端シティー・渋谷にもあるというから、気になっていたのだった。

(逆輸入ってカテゴリになるのかな?)


ネオンが輝くパルコの地下のレストラン街。

ヴィーガン専門店というよりは、ヴィーガンメニューもありますよって感じのラーメン屋さんだった。

私は迷わず「ヴィーガン坦々麺」をチョイス。

味玉トッピングもつけようか迷ったけどなんとなくやめた。

(今になって気づいたけど、味玉つけてたらヴィーガンじゃなかったよね。これだからにわかは。)


出てきたのがこちら。

今まで食べてきたラーメンの中で1番見た目が華やかな気がする。

ニラとニンニクとごぼうチップスとごまが香る。

こうやって香りで心を満たそうとしてくるのめっちゃ好き。

てかなんでごぼうチップスを入れようと思ったの?最高です。

ごま風味の汁のこってり感も大好き。

麺は細めでこれまたおいしい。

夢中で食べながら「麺おいしいね」って友だちに言ったら、友だちもうなづいていた。

しかし別のメニューを頼んでいた友だちの麺は、よく見たら別の太麺だった。

軽くアンジャッシュ状態だった。

そんなことあるんだ。


そして何といってもこの肉味噌。

「坦々麺はやっぱ肉味噌だよな〜」

なんて思っていた数秒後。

「ん?待てよ、私が食べてたのってヴィーガンラーメンだったよな。てことは、これ、肉じゃないじゃん!?」

と。

思い出した頃には、もうすでに8割くらい食べ終わっていた。

だまされたショックというよりも、すっかり忘れるくらい肉肉しかったそれにとても感動した。

お店側は決してだまそうとしていたわけではない。

それでも、初めて食べた大豆ミートに、私はすっかりだまされた気分になった。

とてもいい意味で。


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