「続」淡路町の蕎麦屋さんに学ぶ
初めての続編となりましたが、前回書かせて頂いた内容は、いろんな捉え方があるので、違う側面からの見方もあります。
前回記事→https://note.com/chang_mang/n/nfc2feda4c47e
前回の記事では、
「飲食店の店長は多方面のスキルが必要になる」
「これからの飲食店はオンラインサロンのように店長という”人間”に付加価値がつく」
ざっくりですが、こんな書き方をさせて頂きました。
実際、この側面はかなり重要かとは思いますが、一方で、淡路町の蕎麦屋さんのおじいさん、おばあさんのようにPCも触ったことない方もいらっしゃいますし、ただ料理が好きだという料理人の方もいらっしゃいます。
今回の蕎麦屋さんのお話は、ここが本題です。
私は、そういう料理人さんや、昔ながらの老舗にこそ日本の飲食店の価値を感じます。
100年以上の歴史を持つ江戸前寿司のお店や、浅草のうなぎ屋さんも、淡路町の蕎麦屋さんも、日本の食を象徴する大切な場所です。
未来の日本人の方にも、外国の方にも「日本」という国の食に対する意識の高さ、こだわり等の伝統を、これから何十年も、何百年も繋げていきたい。
ただ、そのお店の方々に今からPCを学んで欲しいとも思いませんし、オンラインサロンのような飲食店を作らなくてもよいと思います。
ここの課題は、「認知」が足りないことです。
もしくは認知のさせ方のフィット具合はあるかもしれません。
「認知の数」×「認知のさせ方」
「認知の数」:何人の人にリーチさせるか。成約率を一定とした場合、ここの数が増えれば増えるほど、来店客数が増えます。(店の席数の限界はありますが)
ここを増やすには、SNS運用、インフルエンサー、広告運用、クラウドファンディング、既存媒体掲載、チラシ配り等の方法があります。
「認知のさせ方」:どんな打ち出しをしてお店を知ってもらうか。例えばお店の記事を書く時等、どんな表現でお店の情報を伝えるかという部分です。
ここの落とし穴は、お店側が自分達の強みを認識できていないパターンも多いです。悪い意味ではなく、長くやってると「それ」自体が、お店の方にとっては「当たり前」になってしまってるから気付けないということです。
例をあげると、豊富な数の日本酒のお店があったとして、お店としても日本酒を推しているけど、実はそこで使ってる魚が魅力であったりするパターンです。昔から焼津の漁師さんが知り合いで毎日獲れたての魚を送ってくれてるけど、お店の人にとっては昔からそうなので、それが当たり前になっていたり。
ただの豊富な数の日本酒のお店だとそこまで興味はないけど、「焼津の獲れたての魚が食べれる日本酒店」という打ち出しになれば、魚好きも日本酒好きも行きたくなります。
経験上、良い飲食店こそ、このパターンが多い気がします。
逆に、表現はとても悪くなってしまいますが、私が見てきた中で良くない飲食店は、「良いモノを提供する」より先に「どう集客するか」が先にきてしまっています。そうなると、ITリテラシー高い人や、コンテンツ作りが上手な人がタッグを組んで、魅力的な見せ方ができて、グワッとお客様が溢れることがあります。
そして実際に行ってみると、質がとても低く、事前期待値を超えられずに、悪い口コミが入ったり、リピーターさんがつかなかったりで、今回のコロナのタイミングで真っ先に閉店候補になってしまったりします。
皆様も経験あるんじゃないでしょうか?
まとめると先程の式は
「認知の数」×「認知のさせ方」×「店舗の質」
となります。
「認知の数」が足りなければ、お客様は店の存在を知ることができない。
「認知のさせ方」が足りなければ、正しく理解してもらえない。
「店舗の質」が足りなければ、せっかく来店されても拡大していかない。
冒頭の記述に戻りますが、良いお店は「店の質」が高い。
そこを閉店させないようにするためには、「認知の数」「認知のさせ方」を補うこと。
自分はここを極めて1店舗でも多くのお店を救えるような人間になりたい。
良いお店がしっかり生き残れる業界にして、どれだけデジタルが発展しようと、日本の食文化を100年、200年と、先人達の伝統を繋げていくことが、私のミッションです。
長くなりましたが、淡路町の蕎麦屋さんで自分の無力感を感じたので、二度とそういう想いをしないよう自分に言い聞かせる意味も込めての記事でした。
筆者ホームページ↓↓
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?