人事界隈におすすめしたい「Gathering」という学びの形
Scrum Inc. Japanで人事兼アジャイルコーチとして活動しています、庭屋と申します。世の中に価値を提供できる、イキイキした組織を作りたいと思い日々活動しています。
今回は、人事の方に対して、良い学びの場になる「Gathering(カタカナ読みだとギャザリング)」の場を紹介したいと思います。
今回紹介したいGathering(ギャザリング)は
Regional Scrum Gathering Tokyo(通称RSGT)です。
「スクラム」とは元々ソフトウェア開発から始まったチーム開発の手法です。RSGTとは、そのスクラムを実践する上での学びをスピーカーが聴衆に向けて発表する、という形式のものです。
話されるのテーマ、形式において人事の方にどこがおすすめなのか?この後解説していきます。
組織・マネジメントに関するテーマが多数
いわゆるカンファレンスと同様に、Keynoteのスピーチがあり、いくつかのトラックが並行する、という形式で行われまます。
昨年のタイムテーブルでは大小合わせて60程度のセッションやワークショップが行われました。
もちろんソフトウェア開発チームの取り組みやテスト、品質などのエンジニアリングにまつわるセッションもありますが、過去のセッションでも
「RSGT2022のOSTから学んだ人事評価における公平性と納得感を得るための軸作り」「対話を通して、自己管理できる組織に変化する歩み」「よいチームをよい雰囲気を保ったままよい組織にスケールさせていくためにできること」「ビジネスとチームと組織が自律的に連携と成長するフレームワーク」
など、組織、マネジメントなどに関連するテーマが多くあります。
確かにマネジメントの話題は「ソフトウェア開発組織において」が多いです。ただ、SpotifyやGAFAMなど、組織論として注目されている企業はITを事業、組織のコアとして捉えていることは明確です。人事としても「単なるソフトウェア開発組織の話」としてしまうのは非常にもったいないかと思います。
カンファレンス≠ギャザリング
前述の通り、形式としては一般的なカンファレンスと同様です。
大きく異なる点としては、多くの参加者が「他の参加者との交流」に主眼をおいている点です。通称「廊下」と言われる(オフラインでは実際の通路、オンライン上にも廊下チャンネルが存在します)場所で多くの人が立ち話をしています。初参加のメンバーは「First Timer」というタグをつけることができ、一度空気感を味わっている2回目以降の参加者は皆初参加のメンバーを受け入れる準備ができています。
この自然発生、自律的に学びが促進されている空気は人事として目指すべき場の形の一つだと強く感じます。
参加方法
チケット販売が開始されており、次回は2025年の1月8日〜10日に開催されます。
参加チケットは以下の2種です。
・現地参加
・オンライン参加
現地参加チケットの費用が昨年から値上げされてしまっていますが、初参加の場合はぜひ一度現地参加されることを強くお勧めします。あの空気感は文字で言い表すことができません。
また、今年公式に発表があったか定かではないですが会社等でセッションを同時に視聴する「パブリックビューイング形式」での参加も昨年までは実施されていました。エンジニアが参加されている場合にはパブリックビューイング形式での参加も楽しそうです。
また、今回はギャザリングの代表であるRSGTを紹介しましたが、一年を通してほぼ1ヶ月おきに、日本各地でScrumFestと呼ばれるイベントが開催されています。場所によってテーマ等に特色もあるので、こちらも要チェックです。