自粛下の産物、自主制作アニメ「鳶に油揚」

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、東京で大規模な外出自粛のあった2020年春。私も家にこもりながら、こんなことを考えていた。


「お花見できそうにないなー」

「あー桜散っちゃう〜」

「本当ならこの時期シネマ歌舞伎で『野田版 桜の森の満開の下』が観れたのになあ」

「芝居観たいな〜」


それでも家にいるのは好きなほうだから、空想妄想を総動員してコロナ禍についての詩を書いた。ところが文字に起こしてみると、どうもきれいに収まりすぎていて落ち着かない。どうしたら、私の頭の中で繰り広げられる(私にとっては)ゆかいな光景を人様にも見てもらえるだろうか。テキストの限界?

そんなわけで、丸二日間かけて詩をアニメ化したのだった(自主制作アニメ三作目)。

来年の春は、お花見できるといいね。




「鳶に油揚」

開いた口が塞がらない
鳶に油揚さらわれて
いちまい足りない
よつやかいだん
裏のめしやは
まぼろしの
あけない
ころな
お冠

‪とか
‪絆とか‬
‪おひとり‬
‪サマーには‬
‪ディスタンス‬
‪はるかな距離感
‪初夏告げるあまい
‪マンゴーなパルフェ
‪ソーシャルに頬ばれる
‪場所をもとめていた
アーユースピーク
イングリシュ?
パーラーなら
休業中です
また来て
いつか
春の

には
お花見
おさけも
飲みたいね
また来て来年
きみにあいたい
桜の森の満開の下
綺麗だねとか当然に
笑って言って口開けて

褒められて伸びる子です。 というか、伸びたい。