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デイケアデビュー(大成功編)
カーボベルデでの任期を終えて、長い夏休みを日本とミシガンで過ごした後、2024年の8月から半年ほどバージニア州に拠点をうつしました。
この時点でたろうが2歳になってすぐのデイケアデビュー大失敗から、9ヶ月ほどが経っており、トラウマの傷は十分に癒えていたかと思いきや、そういうわけでもなく。
というのも、バージニア州も保活は激しめ。笑 2024年の9月から始まるスクールイヤーに入園させるために、2024年になってからすぐに準備開始。3年前、たろうの妊娠中にだんなの転職がいきなり決まり(そうです。なんと、デトロイトに家を購入した次の日に電話がなり、転職が決まったのです。笑)たろうこそ、バージニアで生まれているけれど、この時も短期間の滞在であったし、赤ちゃんだった時などデイケアについて気に掛けたこともなく、全く地域事情がわからず。
そして、私たちは米国合衆国に戻るわけで、ここではお金問題もシビア。
フルタイムで子どもを預けようとすれば、1人当たり2500ドルはくだらない。(時は円安の2024年。1人35万も払えません。)
両親共働きでがっつりのダブルインカムがない限り、2人預けることは割に合わない。というか、無理。
たろうだけ預けるという選択肢も考えたものの、それだったって高い。
どうせ私は家でじろうの面倒を見ているので、これも金銭的には割に合わない。
ということで、ここでもう一度、大失敗から編み出された、「我が家の幼児教育三箇条」に立ち返り、母ちゃんリサーチ頑張りました。
(1)子どものうちは子どもらしく。
(2)異動族サークルという特殊な環境に依存しすぎず、できるだけ普通に。その土地の文化と言語を通して成長してもらう。
(3)親が育児にストレスを感じるくらいなら、お金を払ってでもプロに頼む。
トラウマに苛まれているので、今回は念には念を入れての行動をし、最終的に応募したのは2箇所。
1箇所目は、たろう(2歳児クラス)週2回と、じろう(1歳児クラス)週1回。朝の3時間だけのデイケア。
2箇所目は、たろう週2〜5回、朝だけ〜1日で調整できるデイケア。
1箇所目は、とても特徴がはっきりとしているデイケアで、ずばり、「自然の中での遊びから学ぶ(nature play based learing)」ということを掲げている。都会のデイケアには珍しく、広々とした木製遊具のプレイグラウンドがあって、雨にも負けず、風にも負けず、クラスの半分は外遊びだという。
この理念が三箇条の(1)にぴったりと当てはまり、夫婦ですぐに応募。
2箇所目は、特にたろうが激しい時期だったので、もし万が一私が発狂した時のために、1箇所目を補完する形で行かせようと思い、利便性を重視して応募したけれど((3)を考慮し)結局使わず。
元々、バージニア州の生活は9〜10ヶ月ほどを予定していたのだけれど、引越しの頃には半年ほどの滞在に予定変更。また、アメリカの学校は基本的に6〜8月の3ヶ月は夏休みのため、9月入園、12月のクリスマス前には退園と、実質お世話になるのは3.5ヶ月ほどに短縮。
(ちなみに、夏休み中ずっと子どもとアパート暮らしをするのが苦痛で仕方なかったため、だんなだけ先にバージニアに送り、私と子どもは義実家に1ヶ月お世話になりました。ふふふ)
そんなこともあり、2つのデイケアに慣れることの負担を考慮して、また、4ヶ月くらいなら発狂せずに頑張れるだろうという私の能力も過信して、最終的には1箇所に絞ったという背景もありました。
それから、1歳になりたてにして、ちゃっかりデイケアデビューを果たしてしまったのがじろうくん。
8月末生まれのじろうは、日本でいう3月末生まれなので、本当にすれすれで1歳児クラスに預けられるとのこと。元々、たろうが2歳になった時に、そろそろデビューしてもよいかな?と考え始めたくらいだったので、じろうを送る気はさらさらなく。
けれども、週1回3時間子どもから完全にフリーになれる誘惑に負け、一緒に預けてしまおうということに。(笑) 相変わらず適当な親だ。
ただ、真面目な話をすると、じろうの性格や生活スケジュール的にもデイケアに行ってもいいのかなと思えたことも事実。
生まれた時から、とてもおおらかな性格であること。人見知りもあまりせず、一人遊びも上手なこと。(この点、たろうは一人目だからなのか、親が視界から消えるとパニックになることも多々あり。)外遊びの時間は、1歳クラスと2歳クラスが同時に設定されていることもあり、たろうが一緒の空間にいてくれれること。それから、お昼寝スケジュールが一日午後に一回に確立していたこと。
このあたりのことを考慮して、ダメもとでお願いをすることにしました。
今回のデイケアで、もう一つ特徴的だったのは、クラスの子どもの保護者が交代で先生の補佐につく、Co-opという形態をとっていたこと。
この点については、正直入園前は、英語大丈夫かなとか、人の子供の面倒見るのか、とか色々とめんどくさく感じたことも事実。きちんと安全な人間であることを認めてもらうためにバックグラウンド・チェックがあったり、事前講習会があったり、諸々の手続きが多かったのも少し鬱陶しく感じてしまった。
けれども蓋を開けてみると、子供のクラスの子供みんなの名前を覚えることができたし、全員が持ち回りなので、みんながみんなのお母さん/お父さんのような結束力ができて、とても居心地の良いコミュニティに。異動族の私にとって、ママ友、家族友達もほどんどいないに等しかったので、とてもとてもありがたい存在に。退園の時は子供以上に私自身が後ろ髪を引かれてしまったほど。
そして何よりも、教室ではプロ中のプロから多くの学びを得ることができた。子供がおもちゃを貸したがらない。言葉よりも手が出てしまう…。そんな、2、3歳にはありがちな場面に遭遇するたびに、どういった声がけをしたら良いのか。どうアプローチをしたら良いのかということをたくさん盗むことができました。
それにしても、プロはすごい。
改めて、客観的に自分の子供の良いところ(悪いところもだけれど)を知ることができたのも良かった。
と、大成功のお話なのだけれど、もちろん入園時の「移行期」は、すんなりと一筋縄ではいかず。
ただ今回は、前回の失敗があって、私自身、最悪(とにかく泣き喚かれる)を予期できていたこと。
それから、事前の講習会で、「親が不安に思うと絶対に子供にうつります。」「どんなに泣いても、私たちはプロなのでなんとかします。」「絶対的な信頼で託して、『バイバイ』と『お昼ご飯の後に迎えにくるね』を言ったらすぐに立ち去ってください。」と的確な指示を得ていたこと。
そのため、たろうもじろうも(特にじろうは予想以上に)最初は泣き喚いたけれども、腹を括って笑顔で送り出すことができました。
もちろん最初の数回は、同じクラスのお母さん、お父さんたちと木の影に隠れて様子を伺い、励ましあったのもいい思い出。
こうやって、子供に親にしてもらうのだなあと感じた、デイケアデビューでした。(完)