見出し画像

福田美術館と伊藤若冲と嵐山

き2025年は行った美術展もしっかりとnoteに残しておきたい!ということで、新年一発目は、嵐山にある福田美術館が開館5周年を記念して開いた美術展「開館5周年記念 京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」。以前、別の京都国立博物館で開かれた雪舟展で伊藤若冲の絵を見てからその魅力に気づき、1月19日までの展示会に慌てて行ってきました。

概要


福田美術館入口

本展覧会では《果蔬図巻》に加え、当館が所蔵する若冲の作品約30点を一挙公開。現存する若冲の作品の中で最も若い時期に描かれたとされる《蕪に双鶏図》や、大典と共に京都から大阪まで舟で移動した時の風景を元に制作された版画《乗興舟》も展示。また、若冲が影響を受けた白隠禅師や中国清の画家、沈南蘋やその弟子たちの作品も併せて展示することで、未だ謎が多い若冲の人生を垣間見るような構成となっています。この秋は、紅葉の嵐山で若冲にどっぷり浸ってみませんか。

https://fukuda-art-museum.jp/exhibition/202407053434

福田美術館は、2階・3階に合わせて3つの展示室があり、今回の展示は45分あれば十分見られるかな、といった広さ。加えて、グッズショップとカフェが併設されている。入場料は一般が1400円で、展示規模と比較すると妥当~少し安いかなと感じた(昨今の美術館の入場料が軒並み2000円超で、めちゃくちゃ広いと体力・金銭両方しんどい)。
また、写真撮影OK(動画はNG)なのも嬉しいポイント。

展示品

第一展示室

第一展示室では、伊藤若冲の30代~40代の比較的若い時代の作品が飾られます。

「蕪に双鶏図」

緻密に描きこまれた、これぞ若冲という作品。これも早い時代の作品で、びっくり、最初からこんなすごいもの作っていたのかと。
とはいえ、この展示全体では水墨画のほうが圧倒的に多く、「若冲=雄鶏」のイメージを持っていた私はまずそこに驚いた。

「柳に雄鶏図」

これはそんな水墨画の一つ。
鶏の勢いのあるタッチ、柳のしなやかさはもちろん、鶏の毛の描写も若冲らしさが表れている。そして、私が一番印象に残ったのは正面から鶏を捉えるという構図。最初何の動物を描いているのかわからず、タイトルを見て納得しました。どういう構図のものがあるかについては、ほかの画家(禅僧)の作品と比べられるようになっているのも面白かった。

「霊亀図」

そして、この「霊亀図」。超かわいい。亀をベースに描いた作品だそう。かわいさに目を引かれるが、甲羅模様など「筋目書き」と呼ばれる若冲しかできない超絶技巧をフル活用しながら描いている作品。第一展示室にあった作品の多くはこの「筋目書き」を生かしたものが多く、動物・植物問わず用いられている。

第二展示室

第二展示室では、今回の目玉の作品が展示されています。

「果蔬図巻(かそずかん)」

初公開となるこちらの作品。3メートルにわたる絹に様々な野菜が描かれている。へちまがびっくりするくらい細かく点々まで描かれていてびっくり。
絹の上ってどうやって絵を描いたんだろうと不思議に思いながら鑑賞。

第三展示室

第三展示室では、若冲と同時代に活躍した絵師、円山応挙と曾我蕭白の作品が展示されている。
それぞれ個性あり、とても面白かった。

曾我蕭白「虎図」
にやりとした虎が印象的。墨の濃淡や迫力のある描きぶりがとてもよかった。
円山応挙「虎図」
一方こちらはかなりデフォルメされた虎。かっかわいい……。


久々の嵐山にて

以上、感想でした!あと2週間ですがぜひ行ってほしいです。
グッズは5周年記念のミニトートとポストカードを購入しました。

また、嵐山に行くのは2年ぶりくらいだったのですが、お正月も人の賑わいがすごかったです。

渡月橋

私は一人で訪れましたが、一人で歩いている人など全然おらず。国内外から観光客がたくさん来ており、コーヒーショップには行列ができていた。そんな人たちを横目に、一人の暮らしを満喫している今日この頃。カメラ片手にいろんなところに行って、記録がてらにnoteを活用していきたいと思った新年でした。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集