名刺に肩書きを載せずに生きていく
ぼくは、写真家やアーティスト、そういった肩書きを一切廃して生きて行きたいと思っている。なので、名刺には2年前から肩書きを書くことをやめた。写真家、文筆家、芸術家、など。いくらでもかける。名乗るとそれに縛られる。これまでやってきたことは「select」して、じぶんの名前に.comをつけたここに載せている。だから、これからの話をするぼくがどんな人間なのか興味が沸いたら、「shinzomakoto.com 」だとか、FB、Twitter、Instagramを見てもらいたい。見てもらえばわかるが、なんの人なのか、わからないと思うが(と言いつつも、他者から見れば、案外一目瞭然なのかもしれない)。
水色で半透明なアクリル板にレーザーカッターで彫刻しています
ただ、名乗ることをしないと、どこからが「仕事」になるのかわからなくなる。料理人の友達がいるが、彼は料理を仕事にしている。だから、料理は軽々しく頼めない。ダンサーの友達も、彼の生業を、ぼくの気まぐれで犯したくない。日常のあらゆる行為は、職業と結びつく。料理、ダンス。掃除に会話、なんらかのお手伝いに感動。では、ぼくにとってそれはなんなんだろう。だから、名乗りはじめたいとも思っている。どんな狼煙をあげるか。旗を掲げるか。織田信長は「天下統一」という旗を掲げた。自分はどんな旗を掲げるか。
これまで様々な形でお金をもらってきた。絵が買われた。写真が買われた。文章を頼まれた。バーで接客をした。人前でスピーチをした。商品の撮影をした。食事の配膳をした。イベントポスターのデザインをした。餃子の皮を包んだ。水色のものをたくさん集めた。旅の文章を書いた。様々な形でお金をもらってきた。だから、お金をいただくことを経験し、逆に、同じ行為をしてもお金をもらわない、ということもあった。そこの境界がわからない。自分は器用貧乏で、一生何も成し遂げられないのではないかと胸が潰れそうになる。
生きることは、お金を稼ぐことではなく、生きること、そのものだ。資本主義に、じぶんの生き様を刈り取られたくはない。金のために生きることは虚しい。だから、金をもらわなくてもやりたいことをやる。そんなあまっちょろい幻想を抱いて、一月にほとんど金銭を得ることをしないこともあった。やりたい仕事なんて、そもそもこの世に存在しない。生まれて来たときに「これをやりたい」なんて思わない。やってみてからじゃないと。仕事、というより、金銭が媒介する場に出ることさえ、怖くなった時がある。
ただ、自分に言い聞かせたいのは。断ることで、じぶんが傷つく必要なんてない。朗らかに断り、じぶんが時間をかけたいものに時間を使えばいいのだ。高尚かもしれないが、皆にそう思う。ぼくは、断ることが怖いから、適当なYes、中途半端なYes、思ってもないYesを口から出してしまう。だから、他者のYesを疑う。それは、自分自身への態度への懐疑から来る。ぼくが毎回毎回、全身全霊をこめたYesを口から放つことができれば、他者を疑う必要はない。ましてや、じぶんの判断を疑うことはなくなる。それはそれで、批判的態度の欠如と言えるが、今のぼくは、恐れることから逃げて、自分を舞台に立たすことをやめている。
なににYesというのか。それは、じぶんはこう生きるんだ、というまずは、自分自身へのYesだと思う。これは高飛車になることではない。何になら責任を最後まで果たせるか。小さなことから始める。そこからしかない。じぶんの人生を生き、自分の生き方をまずは受け入れることからしか、ぼくの人生は始まらない。他人に媚びへつらう必要も、じぶんでじぶんに中途半端な、嘘っぱちなYesをいう必要はない。好きな言葉に「自分の中の天才を喜ばせる」というものがある。大好きな音楽や映像を作っている高木正勝さんの著書「こといづ」の中で出会った。どんな名乗り方にしろ、ぼくは、自分の中にいる天才を喜ばせたい。
ここまで読んでいただきありがとうございます。ぼくがどんな人間なのか興味が沸いたら、連絡をいただけたらと思います。ぼくじしん、ぼくをどんな風に扱って、社会とつながっていくのかいいのが、手探りの段階です。「なんだか面白そう」だけじゃなくて「こんな提案をしてみたい」とか「これを一緒にしてみたい」などあればお気軽に連絡してもらいたい。生かしてほしい。
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