美術家として生きるため、小田原は米神に移住しました!
こんにちは!アーティストの新造真人(@makotoshinzo)です!
「美術家として生きていく」と決め、2019年の暮れに「小田原に移住」しました!作品制作によりよく集中し、"美術家"として生計を立てるために、様々に考慮した結果、この地に移住をすることになりました。
たくさん書きたいことはありますが、「移住先の紹介」「美術家として支援のお願い」「新居のご紹介」の3点を特にお伝えしたく、このnoteを書きました!少し長いですが、最後までお付き合いいただければと思います!
1:移住先「小田原米神」
移住先は豊かな自然が広がる小田原の「米神(こめかみ)」というエリアです。最寄駅である「根府川」はJR東海道線唯一の無人駅。木造の水色駅舎で、電車を降りたホームからは海が見えます!はじめて来た時は、めちゃくちゃ興奮しました(!)。
そして、駅からは25分ほど歩くと、新居のある「米神(こめかみ)」というエリアに着きます。家の近くには小さなトンネルがあり、来た友人が「ジブリじゃん!」と高確率で口にするような場所です。家の広さはなんと120平米。70畳の5LDK。可能性を感じるには申し分のない広さです。
小田原といえば、小田原城です。「米神」は小田原城や小田原駅などの中心地からは5km。楽しくハイキングで歩ける距離です。家の近くにはスーパーやコンビニも近くにありませんが、日々、ご近所さんからは沢山のお裾分け(柑橘、無農薬野菜、手作り鰹節!)をもらっています。家には庭も縁側もあり、家庭菜園もちいさく始め、じゃが芋、ターメリック、里芋が今のところ埋まっています。料理も大好きなので、春夏が楽しみです!
そして移住した「きっかけ」についても語らせてください!2年前。小田原にある、世界的な現代美術家である杉本博司さんの巨大な美術館「江之浦測候所」に友人と2人で行きました。こちらは入館料が3000円もしますが、その価値がある広大で至高を尽くした美術空間です。(詳しく書くと長くなりますので、また今度。)
そちらを満喫した帰りに、根府川駅の近くの神社で開催されていた地元の夏祭りに寄りました。そこで、地元の人と仲良くなり、酎ハイを飲んでいたら声をかけられカラオケ大会に参加することに。ぼくは歌には自信はないのですが、それでも暖かく見守ってもらい、拍手をもらい。すっかり地元の風景と人にもてなされました。「ここに住みたい!」と抱いた夢を、2019年の冬。2年越しに叶えました。
<こんな場所>
自然条件:海山すぐそこ、知恵を活かしたい
住居:70畳、縁側付きで燻製可能、裏山も使え、竹・筍取り放題
金銭的リスク:都心と比べ家賃が安い
都心との距離:品川まで新幹線で30分、在来線で90分
未来の面白さ:無限大、自分次第
Other:桜の名所、箱根まで自転車でいける
2:制作のご支援のお願い
家の改修費用や、制作機材(撮影・録音)の購入に50万円ほど必要で、その一部をご支援していただきたく思っております!
POLCAという、フレンドファウンディングサイトで、支援金募集のページを作りました。制作を続けていくための、お金をください。ぼくの作品を購入して、パトロンになってください。図々しいかとは思いますが、今日出会った人に「幸せになる図々しさを持ち続けなさい」と言われたことを実践します。
新造真人の活動を応援してくださる方、地方に移住した若者を応援してもいいぞ!という方、ご支援のほどをお願いします。リンクのシェアや、興味のありそうな友人に「知り合いにこんな人がいるよ」といった応援も助かります。また、POLCAでの会員登録が面倒なかたなどは、LINEでの送金や、銀行口座への送金などもあります。ご支援いただければと思います。
※「polca」とは、支援者や賛同者からお金を集める「クラウドファンディング」の小規模バージョンのようなものです。
2-2:定期的な支援のお願い
PATREON(パトレオン)という、海外のクリエイター支援のプラットフォームにも登録しました。こちらでは、毎月決まった額を支援することができます。
PATREON :
これは海外のサイトで、全てが英語です。私は今後海外にも活動拠点を持とうと考えています。現在、日本の方でも私の作品を買ってくださる方がいるのですが、海外の方がマーケットが明らかに大きく、作品を買う文化・アーティストを育てる文化があり、そちらに移行していく考えです。
しかし、日本でも活動を続けていきたいと考え、小田原をはじめ、今後日本各地にいくつかの拠点を所有し、私立美術館、兼、宿泊施設にして、泊まれるアートホテルを作る計画です。地域の民話や伝統を調べ、地元の人との協力関係のなかで、その土地に存在させるためのサイトスペシフィックアートを、日本各地、世界各地に点在させるのが私の現時点での夢です。今回の小田原の物件は賃貸ですが、その夢にむけた大きな一歩を踏み出しました。
継続的に新造真人を支援してやってもいいぞ!という稀有な方がいましたら、ご連絡ください。こちらの「PATREON」に限らず、なるべく負担の少ない形での支援の仕組みを、現在VCをやっている友人とともに準備しています。
また作品販売、商品撮影、プロフィール撮影の仕事も行なっていますので、お気軽にお問い合わせください。販売作品の一部は、美術作品販売のプラットフォームであるスタートバーン上にあります。他作品はWebsiteを見ていただいたり、私個人にお問い合わせください。(作品の一部をこの投稿の1番最後に載せています。)
スタートバーン:
Website:
3:新居『米神ミヅカブラ』
アトリエ、家、ギャラリーである空間を「米神ミヅカブラ」と名付けました。ここでは季節ごとに美術展を企画しています。暮らしと美術とが交わった先にある全体性のある人間をひとつのテーマに添えているからです。
移住して1ヶ月の2020年1月には、家開きとして「水色合理主義」展を行いました。こちらは1週間の展示期間と場所に関わらず、50人近くが来てくださいました!
SNSアカウントがあるので、よければFollowお願いします!
Twitter:@komekami_wataer
Instagram:@komekami_water
こちらの展示はご好評をいただき、憧れの天王洲アイルにある寺田倉庫での展示にも繋がりました。GINZA SIXの現代美術ギャラリー「THE CLUB」のYukako YAMASHITAさんや、アートコレクターの宮津大輔さん、そして尊敬する椹木野衣さんに作品を選んでいただきました。
現在は、私だけの制作拠点になっていますが、今後は地域に開かれた「アトリエ」を目指しています。
私はこれまで国内・国外で幾たびか、アーティストインレジデンスで地方での対策制作をしてきました。今度はじぶんがホストとして、他のアーティストの受け入れを考えています。
また、現在コロナの影響で近隣の小学校が休校になったことから、ご近所さんのお子さんを自宅で受け入れる話が立ち上がっています。今後は「寺子屋」や「絵画教室(?)」としての可能性も考えています!
一気に話は変わりますが、近い未来に、「世界からローカルがなくなる」と私は考えています。これは、全ての場所が、何かしらで最先端になるという意味です。
「小田原に住んでいます」と自己紹介をすると、「遠いところからきたね」や「田舎なんですね」などと言われます。それは東京など、どこかを中心とした考え方だと思います。小田原からみれば東京”が”遠い場所であり、食品ロスや、人口の過剰集中は「時代遅れ」で「非人間的な生き方」に見えます。
ぼくは朝日と夕焼けを眺めることが大好きです。人生のプライオリティのなかで、何度死ぬまでに美しい水平線、地平線の向こうにある太陽を眺めることができるか。そのために海の近くに住むということは、僕がなにより必要とする立地です。豊かさの定義は、じぶんで決めなければなりません。他者と一緒である必要は一切ありませんし、それは眉唾なノイズです。
もう少し移動が自由になり、インターネットがより良く発展すれば、「都心」という単語さえ死後になると思っています。そういった意味で「世界からローカルがなくなる」と考え、「全てのローカルがなにかの最先端になりうる」と考えています。
移住した小田原の「米神」を、そんな場所になるように少しでも貢献したいです。これまでは様々な知人たちに声をかけ、3ヶ月で140人以上が遊びに来てくれました。来てくれた人の多くから「こんな、生活をしてみたい」や、「また来るね!」といった言葉を多くもらい、(勿論辛くなることもあり)土地の可能性の再認識しました。
米神には海山があり、柑橘畑もあります。そして、春といえば、な桜の名所でもあります。ぜひ花見に!いらしてください!(ここまで読んでくださったあなたも!ぜひご連絡ください)
4:作品紹介
これまでつくってきた作品の一部をご紹介します。
「泡の壁」(2012)
高校生の時に学校のデッドスペースに展開した作品。この作品は私のなかでとても大切なもので、人生ではじめてのプロジェクトアートであり、キャンバスから無意識的に飛び出した作品です。
当時は高校3年生でしたが、この作品に助けられ2度TEDxに登壇させていただくことになりました。
10分ほどの動画です。よければご覧になってください。話すことや、言葉を大切に扱い、生きたいと考えています。プレゼンの機会などありましたら、お声がけください!飛び跳ねます!
「人、そして溝/ Human being (and Gap)」(2018)
福井県若狭漁村での滞在制作をしたもの。のちに、謎の事件が起き、この作品は紛失されます。このタイトルの通り、私の大切だった人の間に、大きな溝がもたらされ、作品の未来予知能力に大変驚きました。
こちらは大変悲しい出来事ですが、個人的には大きな出世作品になっており、今後、この作品を起点とした次なるものを計画しています。アートの法律も勉強します。
「両性具有的自画像」(2014)
高校時代に書いた自画像。私はbisexualなのですが、それはこの絵を通して得られた気づきです。以降、gender、sexailty、identityに関連する作品を多くつくります。
「Wave of Light」(2019)
東京都小平市にある浄土真宗「照恩寺」の床の間に飾るために制作した作品。当時住んでいた江ノ島の海を多重露光で撮影した。よく、絵画と間違われますが、こちらはアナログな手法で撮影した写真です。
「Requiem」(2016)
2015年に制作をはじめ、未だに続けているシリーズ作品。このほかに100枚以上の作品があります。全作品3 éditions で販売しております。花火には、鎮魂の意味があると知り、日常の弔いきれないさまざまな感情と向き合い、折り合いをつけるために制作を続けています。
「Sight-seeing」(2014)
私は高校時代に、オーストラリアのAtherton Stateに留学をしていました。絵画を習うために留学したのですが、初めての海外に、様々におどろき、年間で10万枚もの写真を撮りました。同じ風景を見ていても、人それぞれの内側にある記憶・体験によって、世界への認知は異なり、それは風景異化(環世界)をもたらすたと考えています。
「Attachment」(2017)
中央に貼り付けられたiPod shuffle には、4分ほどの曲が一曲のみ、収められています。私は慶應義塾大学SFCを卒業したのですが、在学中に「音」と「音響がもたらす脳内視野の世界」の虜になりました。iPodをはじめ、音楽を持ち歩けるようになったことは、幸か不幸か、人間の感覚を分離していると考え、私はそれを再統合し、全体的な人間としてのあり方を日々考えております。
「極限の梅干し / Ultimate state of Umeboshi」(2016)
What is a Life?という問いから、日本人に馴染みのある有機体“梅干し”を用い、水に関する相反する欲求[潤⇆乾]を持たせる実験を企画し、その形態変化を愉しむ作品です。
これは2016年に開催された「Art Hack Day」で、ギャラリスト、エンジニアとチームを組んで3日間という期限で制作しました。
「水色合理主義」(2020)
新居で家開きとして開催した個展(の一部作品)です。新居の立地、部屋の構成に合わせたサイトスペシフィックな空間作品です。
1月という新年の時期には、日本で1番高い富士山というモチーフが用いられます。葛飾北斎の富嶽三十六は富士をたくさん集め(尽く)そうとしたものであり、富士はその姿形から、畏怖の対象であり、祝いの象徴でした。その富士を象徴する水色のアイテムを、日本各地・世界各地から集まることによって、葛飾北斎がかつて目指した「富士集め」を、現代的に踏襲しようしました。
作品に興味をもっていただいた方は、他の作品を私のウェブサイトをはじめFacebook(エッセイ多め)、Instagram(写真多め)、Twitter(日々の制作や料理の趣味も)などで公開しています。よければご覧になってください。
最後にはなりましたが、POLCAをはじめ、今後もご支援・応援を、よろしくお願いします!!!
いただいたサポートは、これまでためらっていた写真のプリントなど、制作の補助に使わせていただきます。本当に感謝しています。