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人の気持ちがわかるとは?


先日、信じられない言葉を耳にした。
友人に悲しい出来事がふりかかり、友人の気持ちは深く傷ついた。友人は、それをわかってほしくて友人の友人に話したところ、その話を聞いた人は「私はHSPだから、今の話を聞くと私の方が辛くなる」と言ったそうだ。そう……私は激怒した。この話、聞き捨てならない!耐えられない!

巷で流行っているHigh Sensitive Person 略してHSP。どんなものかを説明すると長くなるので知らなければご自身で調べていただきたいが、ざっくり言えば『繊細な人』だそうだ。なかでも目立っているのが「共感力が高く、人の気持ちがわかってしまう」という能力。人の気持ちがわかると、さぞかし辛いだろう。しかし、私はこの「人の気持ちがわかる」と言っている人を一切信用していない。

勘違いをしてほしくないので、予め言っていくけれど。
私は、けっして共感を否定しているわけではない。共感は必要な力だと思う。でも「共感すること」と「人の気持ちがわかる」ことは全く別の物として区別していただきたい。大事なことなのでもう一度言おう、似ているようで全く別物だ!!

だいたい、「人の気持ちがわかる」なんて特殊能力がない限りあり得ないことだと思う。私も「人の気持ちがわかる」という人に今まで何人も出会ってきたけれど、本当にわかっている人なんて誰一人いなかった。本当に矛盾している。そんなことない、私は人が悲しんでいるのを自分が経験したように悲しむことができるんだ。っていう人いらっしゃると思うんですよ。でもそれは「共感」であり「人の気持ちがわかる」ことではないと私は思うんです。

「人の気持ちがわかる」ということは、自分が相手の立場にたったときに感じる自分の気持ちや感情であって、相手の気持ちではないんです。人間性、価値観、考え方、環境なんかをド無視して、自分の気持ち=相手の気持ちと考えるのは、いかがなものかと常々思う。

「共感」は大切な力。
共感は、相手の感情を自分のもののように思える能力です。そして、共感をするには条件みたいなものがあると私は考えています。

ひとつ、感情の種類を多く知っていること。
ふたつ、相手の感情・気持ちや環境等の想像ができること。
みっつ、相手と自分の感情・気持ちは違うことを理解していること。

はい、違いにしつこい女です。でも、自分の感情と相手の感情が違うことを理解していることは本当に大事なことだと思うんです。

共感とは、今この人はどんな気持ちなのか?どんなことを感じているのか?を慮ることであって、相手の気持ちを決めつけることではないんです。人の気持ちを思いやったうえで、自分にはこれから何ができるのか?を考えることが共感力の高さの腕を振るえるんですよ。

だから、わけのわからない共感力を使って人を傷つけることは間違ってると思うんですよね。違いますかー??

でも、確かに私は人から影響をけて気持ちが辛くなるんです。という方。それはたぶん、相手の立場に立った時の自分の気持ちや感情が沸き上がってきて、ストレスに堪えられなくなっているんだと思います。それで人に優しくできないのは、ストレスからくる怒りで人に当たりまくっている、あなたが苦手な人となんら変わりはないのでは?

だから私は、自分の感情=相手の感情ではないことを理解してほしいのです。違うことが理解できれば、かなり楽になると思います。自分の悲しいと相手の悲しいが同じだなんて証明のしようがありませんからね。

私は心理を勉強したわけじゃないから、私が言っていることなんて聞き流してくれてかまいません。そして、もう一度言いますが、私はHSPを否定したいわけでもありません。

ただ、私は「人の気持ちがわかる」を武器に人を傷つけて回っている人がどうしても許せない。私の気に障るのです。


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