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【学校に行かない日常】3学期が始まるよ

小学3年生、最後の学期。
「残すところ50日とちょっとです」
始業式後、先生が電話をくださった。

もう、3年生では学校行くことはないだろうなって思っているので、
朝から、彼女を無理に起こすことはしなかった。

平日のルーティンと化した欠席連絡、オンラインで即完了。

学校に行かない日々をどう過ごす?
以下は、小学3年生の彼女と母が踏み出す
小さな一歩と未来への工夫である。


2025年の目標:無理なく続ける新しい挑戦

『学校は、無理に行かなくていい』
去年3月に決めてから、たくさんの葛藤があって
その都度、私の心にもさまざまな変化があった。

子どもが学校に行かないとき、親として何ができるだろう?
私たちが見つけたのは、無理をしない新しい形の一歩だった。


私の中の変化

2学期も半分以上過ぎた頃、新たな変化が訪れる。

学校に行かなくてもいい。
それは、学校に行くことを諦めさせたいわけではない。

そして、決して彼女の人生を諦めたわけではないのだ!という思いが
ふつふつと湧きあがった。

だから、これまでしなかった働きかけを試すことにした。

「明日から学校が始まるよ」

「◯◯は、学校行ってないけれど小学3年生なんだよ」

彼女がどこのどんな存在なのか、伝えてみようと思った。

「学校、始まるね。
 行かなくていいんだけどさ、お話したいことあるんだよね」

最初は「絶対聞かない!」って、話題を避け続けた。

こちらも根気強く、ていねいに、そして静かに、
『学校に行けということを伝えたいんじゃない』ことを伝え続けた。

そんなある日、彼女は自らの意思で学校のことを話し始める

  • これまで感じていた、掃除が面倒だったこと

  • どの教科の、何をするのが好きか

  • お友だちとの、楽しかった休み時間の思い出

「おかあはどうだった?」

母が子どもの頃のことにも興味を示した。


彼女主体で作る目標:小さな工夫で生まれる変化

1日を何気なく過ごすのではなく、主体性を大切にしたい。
ただ、彼女の中の選択肢はまだまだ少ない。

全てを委ねるわけにはいかないから。

こうしてみよう!を、彼女と相談しつつ決めてみることに。

前提として、エネルギーが無い時は無理しない。
何もしない、があっていい。

  • 一緒の時間を持つこと

  • 逆に、それぞれがひとりで集中する時間を持つこと

  • 何をやるにしても、目的を持って取り組むこと

最初からうまく行くとは思っていない。
むしろ、最初はいいけれど続かないこともあるだろう。
そんな時は、他のやり方を考えてみる。

ふたりで工夫していけたらいい。


小さな成功体験:毎日にハリがあるように

年初、自身の持ちものを整理整頓した。

その時、何年か前に一緒に作った折り紙のくまさんを発見する。

子どもが作ったもの、どうしてる?


前向きな感情をひきだしてくれるものを、目につく場所へ

折り紙のくまさんは、赤いハートを持っていた。
そこに書かれていたのは、彼女の母への感謝の思い。

フレームに入れ、壁に飾ることにした。

彼女が一生懸命作ってくれたもの。
改めて目にすると、あたたかい気持ちでいっぱいになった。

それを見つけた彼女も、みるみる笑顔に。そしてこう言った。

「折り紙しよう!でも明日ね👍️」

無理はしない、をすでに選択できている彼女がかっこいい☆

翌日、折り紙をすることはなかったが、彼女の気持ちが嬉しかった。

「やってみたいな」

ものすごい前向きなエネルギーだ!

彼女の興味を引き出すきっかけは、特別なことは必要ないらしい。

日常のいたるところに散りばめられているのかもしれない。


まずはからだを動かしてみる

彼女の口癖は、「暇だ」「めんどくさい」「疲れた」である。

そんな彼女の口から、『一緒になにかしたい』をずっと聞いていた。

上記の口癖を持つ彼女の、お目に叶うものはなんだろう。
思いつきで、パラパラ漫画を描いてみることに。

「小学生の頃、教科書の隅にみんな描いてたんだよ〜!」

なんて話しながら。

彼女はすこぶる喜んだ。
想い出を振り返り、私も楽しかった。

ワクワクでエネルギーが充ち始めた彼女に、折り紙などの制作グッズを全て運んできてもらう。

実際に手を動かして、やりたいことを探そう!

彼女はプラバンを選んだ。

自分の手で、作り出す喜び

最近、イラストが楽しいらしい彼女は、可愛い女の子の顔を描く。
丸く切り抜き、キーホルダーにするための穴を開ける。

ただひとつ、問題があった。
わが家にはトースターがない。
はたして、プラバンはグリルでうまく縮んでくれるのか。

途中、ぐにゃりと曲がったまま動きを止めた。

『失敗した』と泣きそうな彼女に、私もヒヤヒヤ。

火力を調整すると、再び縮み始めた。
少しポコポコしているものの、ガラス細工のような味がある。

ふたりで大喜びだヽ(=´▽`=)ノ

勢いづいた彼女は、母のためにかわいいねこさんも描きあげてくれた。

彼女の本音に、耳を傾ける:不安を成長へ

不安な表情で
「ぎゅーして」
とくっついてくることがよくある。

そんなとき、彼女は自分の思いをなかなか口にできない。

この日、
「そんなに水を飲まないで!」
と言われ、どうしてなのか理解できずにいた。

彼女の定位置と、私のところを行ったりきたり。

そして、意を決したように食中毒や水中毒について、話し始めた。


病に対する不安や恐怖を知る

彼女は、TikTokで病気のことについてたまに調べて見ているそうだ。
この日は、食中毒や水中毒の動画を見たらしい。

自分のオレンジジュース
母の2Lの白湯

自分や母が、どうにかなるのではないか。

安心させるため、丁寧に優しくその心配は起きないことを伝えた。

彼女と長くいられるように、身体のためにしていること。

折角の機会だから、「食事」「睡眠」「運動」の大切さも伝える。
不安に感じるだけの知識より、知ることでそうならない知識の方が大切。

その夜、私がやっている夜ヨガに、彼女が初めて参戦した。


私の時間は、私と彼女のために

それにしても、である。

小学3年生は、どこまで理解して考えているんだろう?

彼女が、病気のことを調べているなんて考えてもみなかった。
父親との永遠の別れの原因であることは伝えている。

8歳でも、思った以上に深く考えている。
ひとりで背負わせるのではなく、話して聞かせたり、耳を傾けることで
その重荷を少しでも軽くしていきたい。

自分の時間は、誰のためにあるのか。

大切なのは、静かにていねいに
彼女の表情や話すことに耳や目を傾け、心に寄り添う時間と心のゆとり。


彼女の未来を信じ、寄り添いながら一歩ずつ歩む日々。
その小さな一歩が、大きな希望に繋がっていくと信じている。

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ちゃまる|シンママライター挑戦中
応援していただけると嬉しいです♡ 心あたたまる記事をお届けしていきたいと思っています!