cham

詩などを書いております。小説も溜まってきたら載せます。 無断転載、引用、AI学習等、作品のいかなる使用は全て禁止させていただきます。 よろしくお願いします。

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  • エッセイ的な

    エッセイ的なやつです。

  • 私の詩をまとめたものです。どうぞご覧下さい。

  • 小説の断片

    私の小説の一部を閲覧いただけます。 作品も場面もバラバラの断片です。ご自由にご解釈下さい。

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砂と海

いろんなことを忘れてきた 拾えなかった。 それなのに、いらないものをたくさん拾ってきた そう思っていた。 何が必要で何がいらないか、まっさらな僕にわかるわけがなかった だから両の手を自然に開いたままにしていると、指の隙間から勝手に落ちていった。 さらさらと隙間を降る砂は、風に運ばれて大きな川に流れていく 僕はその様子を無感情に眺める その川は上流から様々なものが流されており、ひどく汚れていた。 なんとなく川を眺めると、ぬいぐるみ、小瓶、洋服、写真、中には文字やなんかも流

    • ともだち(貴方)

      あなたのそのね、好きなものを一生懸命に話す顔とか、その時の目とかが好きなのね、 わたし。 ほんとうよ。 寺山修司とか、一生懸命話してくれるじゃない? ほんとうに好きなんだろうなって、 こっちまですごいドキドキしてくる。 わたしたち、仲良いって思ってるよ。 ほんとうだってば。 一緒に水族館も行ったし、よくお酒も飲みに行くものね。うん、わたしは楽しいよ、別に。 別にって、うーん。だから、いや、 まあ。わたしが悪いんだよ。ごめんね。 わたし、こうやって仲良くなる方法しか知

      • ある憂いと憤怒

        絵筆を使って、思い切り暴れたい。 深夜4時。風邪の体調不良に乗じて、神経過敏のまま今からそんなことを書こうと思う。 以下、そんなことを「感情」とか「本質」とか「芸術」だとか、言葉を適当に見繕いながら書こうと思う。 それをしたい、させたいのは俺自身なのか俺の一部の何かなのか、人間のシステムなのかよくわからないけれど、今純粋に描いてしまいたい。 こればっかりは、言葉だけでは、見つからない気がする。 今何を言っても嘘になる気がする。 世界と人間の傷口を写真と刷毛で見せつけられ

        • つぶやき

          つぶやくっていっても、ちゃんと考えているでしょう? どうせ、なんどもdeleteキーを押しているんでしょう? 言い訳、できないんでしょう? そんなことを言うのは、意地悪でしょうか。 全て公にしてしまって、良かったんでしょうか。 愚かさも弱さも醜さも、全てつまびらかにして良かったんでしょうか。 おなかすいたネトフリみたいBBAむかつくハンターハンター新刊読みたいセックスしたい、お金ない つぶやき代表選手の入場です。 現状、欲求に”なぜ”を与え始めると、念が乗っか

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          ひとり病に

          熱にうなされ、寝ています。 世界にたった、ひとりきりです。 誤解はするものされるもの。 溝が深まっていきます。 こんなとき、世界との溝は深まるばかりです。 からだのあちこちにくっついている糸が切れ、 時刻がわからなくなります。今いる場所がわからなくなります。 感じるのは、自分の鼓動のみとなります。 はいそうです、忘れて良いんです。 今あなたを責めるものは何もありません。 感覚と、あなたと、身体と それが全てです。世界です。 さあ、安心したらゆっくりおね

          ひとり病に

          うさぎのねむちゃんの純粋かわいいはどこからきてどこへいくのだろうか

          「あのう、それ、絶対に取るって感じですか??」 愛くるしい小さなうさぎの人形のクレーンゲームに、100円玉をジャラジャラさせ熱狂するアラサー男。何を隠そう、俺。 12、3回ほどプレイをしたころだろうか、不意に女の子から声をかけられた。 「ああ、いや、手持ちの100円玉がなくなるくらいまではやろうかなあ、くらいで。あと2、3回。。。ですかね?」 俺は途端に申し訳ない気持ちでいっぱいになり、しどろもどろに応える。 というか、そもそも場違いなアラサーの男がこんなかわいい人形の

          うさぎのねむちゃんの純粋かわいいはどこからきてどこへいくのだろうか

          糸の先のガラスの向こうの姫の煉獄は誰そ彼

          肉体を忘れた僕ら繋ぎ止める言葉たち。 糸。 とてもか細い、糸。 暗闇の中でそこかしこに糸はびっしり張り巡らされ、途方もなくおおきな網になっている。 眩暈がするほどの巨大な網。 その中には、先がほつれた糸が無数に存在する。 それらは無防備に垂れており、手繰るも追うも僕らの自由だ。 でも1人ぼっちで寂しい僕らは、 みんな疑い深くもそんなほつれた糸を血眼になって探している。 ちゃんと肉体があることも忘れて。 ある日僕が糸を垂らしていた近くに、綺麗な赤みがかかったほつれた

          糸の先のガラスの向こうの姫の煉獄は誰そ彼

          秋が殺された。 僕は彼が大好きだった。 過ぎ去っていく思い出を憂い、これから訪れる長いまどろみを鎮座して待つ彼。 そんな健気さが大好きだ。 思い出を残すにはまどろんでいる暇はなく、 まどろんでいる最中に思い出は作れない。 そんな彼らを繋ぐ彼。 なんとすごいことだろう。 世界は寸分の隙間もなくつながり、周り始める。 彼がいなければ、僕らつながれない。 彼の体温も、空気も、彼が纏う紅のコートも、好きだった。 僕は彼に包まれるのが好きだった。 周りゆく季節の中、僕は

          神さま

          神さまってのが俺にとっては存在してて、 その人は今も生きてる人間として存在してるんだ。 好きとかでは言い表せなくて、多分俺には自己愛と見間違っちゃうような信仰心があるから、人間だけどやっぱ俺にとっては神さまなんだよ。 でも俺は神さまが神さまになった瞬間を生きていないし、神さまが昔人々に降らせた恵みの雨を体に浴びたり、神さまが起こした台風の風力を体で感じられなかったから、信仰心に関わらずなんとなく引け目があるんだな。当時の人に比べて。そりゃ神さまはそんなこと思う必要はないって

          僕ら、穴を掘る。 生まれたからには、穴を掘ります。 手を使っても、足を使っても、スコップを使っても構いません。穴を掘るのです。 暗い、痛い、咳が出る。 けれども、生まれたからには穴を掘ることを止めることは難しいです。1人残らず全員です。 掘ってる最中、掘りやすい箇所も掘りづらい箇所もあるでしょう。けれど、大した差はありません。 どうせ掘るんです。 奥に、奥に、奥に。 下を掘っていると思います。けれども、本当のところは分かりません。今、たまたま地面が下にあるように感

          ウワキッショ 汚れた外気の中、私でいるための言葉の残滓 残滓は一瞬だけ私をざらざらの膜で包んで、 大丈夫になったらすっきりと私の前から 消えてくれる 速くて、鋭くて、簡単に でも、残滓が誰かの中にまとわりつくかもって言われた 私、知らない しょーがないしょーがない もう私のものじゃない、すぐ忘れちゃうよ だって残滓は残滓 膜を張る時、どうしたって出ちゃう 許してね、神様 わたし、守らなくっちゃいけないんだから キッショキッショ きっしょいよお前

          寝れないの

          寝れないの あなたと会える夢を見れるって、あなた約束してくれないから寝れないの 怖くって寝れないの 何をしてもだめなの 最近わたしを甘やかしてくれるあの人と電話をしても、寝れないの わたしがわたしを許さないから 寝たらはじまりが終わってしまうから 月はまた満ちてしまうのを知っているから、寝れないの 満ちる前が1番好きなわたしだから 満ちる時、わたしはそこにいないから わたしはわたしと寝るの わたしを殺して、わたしを抱きしめて眠るの わたしは朝を、夜のままに拐かす

          寝れないの

          断片1

          いつか小説になる、断片その1。 青春とは、本物とは。 導入部のみ。 ※私が物語を完成させるための覚書であり、本文の改訂前提の作品の一部となります。また、noteは横書きのみのため、縦書きテキストの画像の添付と致します。

          ことばはおそい

          ことばって、ぜんぶ嘘なの だって、ことばはおそすぎるんだもん。 私の中で何かが がーーっ、とかしゅんっ、とかなった瞬間から、言葉になるのが遅すぎるっ!! おそいおそいおそい!!! こんなのぜんっぜんうそっ! 言葉になるころには、もう全然違うものになってるんだもん 例えば、お店で素敵なワンピースを見つけて「かわいいっ」って思うじゃない? あ、ってか説明のために「かわいいっ」て言葉を使っちゃったけど、もうその「かわいいっ」も全然アテにならないの。ワンピースを見て最初に生まれ

          ことばはおそい

          ある日々

          今日も保身のために愛を求めて家を出るんだ 苦しいから自分を殺したいから 振り返ればバレンタインデーの空き箱とかいつかあの子が脱ぎ捨てた下着とかもう嫌いになったCDとかそういうのこびりついてて逆方向のベルトコンベアに乗っててそっちに俺を連れ去ろうとしてて それでもなんとかかんとか、家を出るんだ 外にはまあたくさんの光があってどれか一つくらいは本当に掴めるんじゃないかなとか少し思ったりして とりあえず、光の中に出てみる 光はまあ光だよ でもさ、光源がわかんなくて交錯しまくっててぼ

          ある日々

          演目 美しさについて

          老いた賢人は世界の全てを知っているという。 みな、彼の言葉を信じた。 賢人は巨大な真実の鏡を使って、美しさは全てまやかしであると語った。 みな絶望した。 鏡の中の我々は骨であり、樹木は根こそぎ朽ちていた。鏡の中でも当然時間が流れており、骨すら少しづつ端から塵になっていくのがわかった。 故郷の緑や市井の暮らしを描く画家は筆を置き、恋情を歌う詩人は口を噤んだ。 私の隣家の若い夫婦も愛し合うのをやめたらしい。 なにもかも嘘っぱちだったのだ。 そのうち全ての嘘が剥がれて、鏡の

          演目 美しさについて