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おっさん心をコロコロ転がした大胆な「ゴマすり」に僕が立ち向かった話
noteを始めて4ヵ月。
熱心な更新を続けてきたところ、僕のような駄文でも「今週のおすすめ記事」や「note公式Twitter」に取り上げていただく奇跡が起き、それ以降のアクセス数がグイグイ、グイ~っとあがりました。
その甲斐あってであろうか。
なんとその様子をひっそりと影を潜めて遠くから眺めていた某2社より自社商品を記事で紹介してほしいとの執筆依頼を頂きました。
やっほーい!!
わっしょーい!!
あ、やべ。思いもよらず心の声が出ちゃいました。
ついに僕の単調な思考をキーボードに載せて叩いてきただけのnoteで、お金を稼ぐ「春」がやってきたのだ。
資本主義社会で底辺に沈む僕は、卑しいくらいの金の亡者である。
そういえばこれからの時代は「ギブ&テイク」ではなく、「ギブ&ギブ」の時代と聞いた。
どうやら「ギブ」をすることで人生が豊かになるというのだ。
ということは、ギブの精神で世の中に「商品レビュー」の価値を提供し続けると、まわりまわって僕は「億り人」になれるのでないだろうか。
やがて来る日も来る日も商品レビュー。
試供品に囲まれた僕のポストコロナ時代を生きる「ニューノーマル」な生活様式。
街を歩けば若者から支持される商品レビューエッセイスト。
「あぁ、あの人、商品レビューを書きまくっているギバーよね。あらやだ、意外と試供品のジーパン素敵♡ 付いて行っちゃおうかしら」
商品レビューの執筆なんて、あまり詳しいことは分からないけれど、使ってみてどうだったかを書けばお金が貰えるのだろう。
ああ、なんて素敵な世界なんだ。
ああ、お金が欲しい、
恐ろしいほどに欲しい、
試供品も欲しい、欲しすぎる。
僕の噓偽りなき低俗な欲望。
世のため人の為になりたいし、お金が欲しい。
これが真実の「魂の叫び」、theソウル スクリーム
人間の行動する動機は金ではなく「社会の為」「自己実現」に向かうべきだ、という堅苦しい説法は頭の片隅では理解している、つもりだ。
が、しかし申し訳ない。
餌をぶら下げられて冷静さを取り繕えるほど、僕は高貴な人間ではない。
ただただ試供品が欲しいのだ。
そして、心が掻き乱されるほどにお金がほしいのだ。狂おしいほどにお金が好きなのだ。
冷静に改めてメールを見直してみた
さてさて。
ここまで人間のカスと言われるリスクをとりながらひたすら大声で、お金に対する一途な思いと低俗な欲望を発表し続けてきたが、改めて頂いたメールをよく読んでみた。
「ご投稿を拝見し、・・・」
まさに目を疑った。なんと僕の過去の記事を見た上で、自社商品のレビューを期待されておられるのだ。
一般的なフォロワーさんであれば、 常日頃から斜に構えて「ゴマすり」なんて全くできやしない捻じ曲がった精神の僕になんて、最も不適な仕事と容易に判断されるであろう。しかし依頼者はそんな表面的なことには気にはならないほどに僕の真の人柄に惚れこみ、そして信頼して頂けたようだ。
もしくは「ゴマすり」される必要もないほど、よっぽど自社製品に自信があるのだろう。
「さすが部長!アイデアの泉ですね!いつもほんとうに勉強になります。」
なんて大胆な「ごまスリ」が常日頃からできない僕ではありますが、これらも踏まえて改めて正式にご依頼して頂けるのであれば商品を試した上で、「ギブ&ギブ」の精神で世のため人のため、執筆するギバーとならせて頂きたいと思います。
何社でも、どんなジャンルでも構いません。
大船に乗った気持ちと実際に大船に乗って頂き、奮ってのご依頼をお待ちしております。
5年前、大胆な「ゴマすり」に出くわした思い出
僕の仕事で取り扱うサービスはコンペチター(競合)が殆どなく、実質我々ともう1社である。それほど世の隙間産業、ニッチな産業を攻めている。
であるから、クライアントによっては、競合と同日同時間帯のプレゼンを求められ、そこで僕たちはコンペさながらの戦いを繰り広げることになるのだ。
クライアント側がその手法をとる理由は単純明快で、そもそも我々のサービスは役員決済を必要とするほど大きな金額のため、社内の全関係者を集めて一斉に候補業者の話を聞いてさっさと比較検討してしまった方が早いワケだ。
こうなると競合先の営業マンとはクライアント先で頻繁に顔を合わせるため、もう既に顔馴染み。仲良しと言っても良い。
こいつがね、憎たらしいくらいに「モテ」の王道を歩んでおり、高身長で爽やかでスーツをビシッと着こなす。雰囲気だとか話し方もどことなく信頼感で溢れていて嫌味が無く、全くもって隙がないのだ。
それでいて彼には武器がある。
「ゴマすりの達人」なのだ。
つまりは、もう営業マンとして完成された無双状態である。
彼と一緒にいれば、自分の恐るべし糞さが浮き彫りになり残酷なコントラストで僕の存在は完全な引き立て役となす。
ビジネスの現場では幾多もの決闘を繰り広げてきた我々だが、 その中でも脳裏にこびり付き、ことある毎にフラッシュバックする「伝説のゴマすり事件」の思い出を話そう。
とある超がつくほど有名企業のプレゼンの時だ。
クライアント側は役員をズラリと並べ、我々2社のサービス内容を比較検討する場を設けた。
この時の社を代表したプレゼンターが僕と、無双男の彼であった。
超大手企業の全社に導入の話であり、今回ばかりはとんでもない金額が動くため両陣営緊張の糸が張り詰めていた。
プレゼンの順番は無双男が先。
普段からお互いの商品の強みと弱み、そしてプレゼンの戦略は全て知りつくしているものの、案件が案件だけあって彼がどんな変化球を投げてくるのか気になって仕方がなかった。
しかしこの大舞台であろうことか、彼はド緊張していて変化球を投げるどころではなかった。声が震えて噛みまくって、インパクトのある言葉も言えない。
決して彼の本領を発揮したとはいえない出来栄えだった。
こうなると後攻の方が圧倒的に有利である。
僕は彼の緊張を嘲笑うかのようにいつも通りの内容をいつも通りにやり遂げることができた。
聴衆の多くの役員が僕のプレゼンにはフムフムと頷きながら、ニコニコした表情で聞いてくれた。
両者が提供するサービスの技術レベルは一長一短。金額は殆ど変わらない。
しっかりと自社サービスを提案でき心を掴めた分、おそらくこれは勝ったと思った。
その後、流れるように質問タイムに移り、それぞれの質問について両社が可もなく不可もない回答をする形で進行し、予定していた会議終了時間がやってきた。
この記事は、ここまでで3000字。
今回も全文を作成してあまりにも長かったので一旦ここで終了する笑
プレゼンを完璧にこなした僕と、失敗に終わった無双男。最後の最後で、起死回生の一発狙いで無双男に仕掛けられる。
絶対に負けられない壮絶な闘いの結末と、そこで僕が悟ったことは何なのか。
※冗談ぽく書いておりますが、記事内容はすべて実話なんです。
【次回へ続く】
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