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「37文字の言葉」と「短編漫画」に僕の心は震えたんだ
「あいつが捕れなきゃ、誰も捕れないよ。よっぽど難しい打球だったんだろう。 」
2004年7月、中日ドラゴンズの守備の名手・英智(ヒデノリ)が誰でも捕れる凡フライを落球しチームは敗戦した。
試合後、落合監督はその事を記者に聞かれた際にそう答えた。
受け手が「心に留める言葉」と「心が震える言葉」の違い
僕はこの落合監督の言葉が好きだ。心が震えるほど好きだ。
振り返るが、これは難しい打球が捕れなかった時の言葉ではない。守備のスペシャリストが誰でも捕れる打球を捕れなくて負けてしまった時にチームのトップが発した言葉である。
同様のケースで比較的良いとされる上司はこんな言葉で励ますだろう。
「あんまり落ち込むな。次、取り返せばいいよ!」
「何が悪かったのか一緒に考えよう!全ての責任は俺にあるから!」
「期待しているから、これからも失敗を恐れずに君らしく挑戦してほしい」
励ます言葉として決して間違っていない。部下はこの言葉を心に留めるだろう。しかし落合監督が発した37文字の言葉。これ以上に英智の心を熱くさせる言葉はあるだろうか。これ以上に次こそはこの監督の期待に応えなければならないと奮い立たされる言葉は他にあるだろうか。
僕が33歳でマネジメント職についた際、この考え方を根底に置いて部下と向き合いたいと思った。
たとえばエース社員が新入社員でもしないイージーミスで重要案件を取りこぼした時
「君が失敗したのなら誰がやっても失敗していたと思う。我々の最善を尽くした。とっても難しかった仕事を最後までよくやってくれた」
そう言ってやりたいと思った。
僕が目指したい文章の構成は短編漫画にある
昨日の記事でこんな漫画を紹介したいと記した。
「僕が今まで沢山のものを見てきた中で最も構成が素晴らしいと思った短編「漫画」を紹介したい。」
「とんでもなく少ないコマ数で、何度見ても読み手の心を震わせて泣かせてくれる構成」
本当に泣ける。だから初めてのみる人は公共の場では注意が必要である。
子どもがいる人、いない人。すでに成人してしまった人。大多数の人がこの「短編漫画」に共感する。僕が目指している文章構成はまさにこの「短編漫画」にある。
君の春 作: にしむらアオ
参照元:Twitter @nishimura_ao
https://twitter.com/nishimura_ao
画像= にしむらアオ
「君の一人暮らしが決まった」
母親のモノローグから始まる。 「君」とは息子のことで、これまで親子で一緒に過ごしてきた日々が次々と走馬灯のようによみがえってくる。 このよみがえりが僕たちの「共感」である。
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いつみても最後のコマが涙で霞んで見えなくなる。子どもを送り出す親の気持ち、送り出される子どもの気持ち。どちらの気持ちになっても涙が溢れてくる。
この漫画に解説なんていらない。他人の解釈もいらない。この漫画をみるだけで、自身と家族のストーリーを重ね合わせてどこか温かい気持ちで振り返ることができる。
これが誰からも「共感」される名作である。
僕はnoteで発信を継続していく限り究極にはこれを目標としたい。こんなスキルを懸命に磨こうとも今更僕がライターになれることはない。そうではない。僕が目指しているのはお金にするためのスキルではない。
今、ここ、この瞬間。
相手に僕の思いを心に刻んで欲しいとき、ただただ表現の仕方や文章の構成を変えるだけで、言葉以上に人の心を震わせたり、届けることができる。純粋にそれができる上司、親、仲間でありたいと思っているのだ。
落合監督の言葉によって英智は言葉以上の気持ちを受け止めただろうし、「君の春」の文章構成によって僕たちは記憶の奥底に閉まっていた「想い出」を温かい気持ちで思い起こすことができた。
言葉は大切である。人の心を震わせた言葉はいつになっても何度も何度も脳内再生される。
落合監督の「言葉」や「君の春」の構成には僕は足元にも及ばないが、人に影響を与えることができる記事をこれからも目指していきたいと思う。
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