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聴力測定について

聴力測定(医療機関では聴力検査といいます)ってなんだ、ということを記しておきたいと思います。まずは、そもそもの”聴力測定”の役割と定義に触れさせていただきます。

聴力測定とは?

まず病院やクリニック(以下、医療機関と称す)では、”聴力測定”とは言いません。医療機関で行われているのは、”聴覚検査”もしくは”聴力検査”です。

 ”検査” と ”測定” 、言い方が違うだけだと思いきや、この表現の違いはしっかり定義されています。の言い換えているだけのようですが、実はここに大きな違いがあります。

聴覚検査/聴力検査
病める人を対象として行われる。この検査で得られた情報から診断、治療内容を検討し実施する。医療の一部であることを理解し実施します。
聴力測定
補聴器を使用する人を対象として行われる。補聴器の音をその人のきこえに合わせるときに聴力測定の結果を用いる。

もっと雑に分けてしまうと、”検査”は医療機関で行い、”測定”は補聴器販売店で行うものとなります。この分け方の方が分かりやすいですかね。

聴力測定は、”今現在の聞こえを把握する” にはとても重要な測定になります。

では、”今現在の聞こえ” ってどういうことか?
要は、どこまで小さな音が聞き取れるのか、ということです。専門的な言い方をすると、最小可聴閾値を測定するということです。

以前のnote「聞こえ方のグラデージョン」で書かせていただきましたが、聴力測定はいくつかの種類の音を聞き、それぞれでどのくらいの小さな音まで聞こえるかを測るものです。

視力を測定する場合、どこまで小さなランドルト環の開いている側が分かるかといったように測りますよね。聴力の場合は、”小さな音” への反応で評価するということです。

聴力測定の時の注意点 ~受ける側

レントゲンや血液検査などと異なり聴力測定は、音が聞こえたかどうかを検査を受ける各人が応答する方式です。いわゆる自覚的検査となります。

どのくらいの音の大きさで反応するかの基準が曖昧だと、測定結果の評価を間違ってしまうことも発生します。

聴力測定を受ける人は、耳を澄まして、”どこまで小さな音が聞こえるのか” に集中して応答してください!そして、うっすらでも聞こえたなぁ~と思ったら素早く反応する!この2点を心掛けてください。

聴力測定の時の注意点 ~測定する側

聴力測定に慣れていない方の場合は特に、反応がはっきりしなかったり素早く応答できなかったりします。

聞こえているかどうかの判断は、単に応答した動作だけに頼らず、表情の変化や体の一部の動きにも注意が必要です。

また、検査音の呈示する時間の長さですが、高齢の方や不慣れの方に対しては、少し長めに呈示してあげることが必要です。同じ音の大きさで少なくとも2秒間、状況に応じては3秒間くらい呈示してあげてもいいかもです。

定期的な検査をおすすめします

まだまだ日本国内では、耳のきこえに対する意識が低いようですが、厚労省が進めている「新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)」にも難聴が注目されています。

体重やおなか周りを気にするのと同じくらいに耳の聞こえも管理することをおすすめします。

耳の聞こえも大丈夫でひととの会話を楽しむことも、いつまでも若々しさを保つ秘訣かもしれませんから!

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