みみをすますように
先日行った酒井駒子展。
平日にも関わらず結構な人がいらっしゃいました。
ファンが多いんだな、と実感しつつ。
私が行くきっかけとなったのは、今通っている絵本教室にて、それぞれの画材の締め工程として模写があり、アクリル絵の具では色々な絵本の中から4枚をチョイスし描くのですが、その中の一枚に酒井さんのものがあったことで、もしかしたらこの絵もあるかも、そしたらどんな風に描いたか感じ取れるかも、と思ったことなんです。って、長いですね。
正直、見たことはあるけれどガッツリ見たことはなく、どこか縁遠い作家さん、という感じでした。
けれど、やはり、実際のものを見ると、すごいなぁ、って感嘆。はぁ、段ボールに描いてんのかぁ、とか、黒ジェッソの上にまた色をのせていく作業、それが私に新たな道を与えてくれそうだったりして(まだ本格的には試せてないのですが)、すごい見応えがある展覧会でした。
そんな中、物販に置かれていた分厚いカタログとも言うべき図録というか歴代の作品たちを集めた本。気になりつつ、検索したらネットでも買えそうということで、重たいこともありその場は一旦保留したものの、不意打ちの自宅療養期間となり、買い物欲が爆発、購入しました。
改めて見ると、やっぱり作家としての凄さを感じつつも、本のサイズ感が大きすぎずちょうど良く、かと言って見にくいわけでもない、とても収まりの良い本です。
展覧会で好きな絵が、シンプルな風景画です。
小さい頃から団地に慣れ親しんでいるから魅かれたのか、なんか少し影のある感じがよかったのか、。
この作品は黒をうまく使って、すごいなぁ、、、と溜息。
初期の人気作も、実際に絵を見ると、魅力が増します。
なんせ、本当に展覧会というナマで見る機会があれば行くに限りますね。
デジタル作品だとどうかなぁ、と思いますが、実際に描かれているものだと、その画材の膨らみとか、どう色を重ねていってるのか、見ることもでき、感じることもできて、すごい良いです。
そんな魅力的な作品たちが詰まった作品はこちら。
デザインを祖父江慎さんが関わっているということで、納得。
って、一時期、この方の装丁が良くてハマってたこともあり、余計に、ですね。
下絵のスケッチの紙のチョイスがナイスです。
ぜひ、この本を見て興味を持てば、、、って全会期終わってしまってますね、。
まぁまた次の機会を待ち詫びる楽しみができると思います。
参考書的な本でもあるので、絵を描く方にも一度は見てもらいたい本です。