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8年前の年末のこと、私は地元のハローワークにいた。 その年の春の終わりに軽いうつ病と書かれた診断書を片手に仕事をやめた。 心も体も弱っていた私は、1ヶ月の間は食べる時とお風呂に入る時と心療内科に通院する時以外は布団の中にいた。 心療内科では、毎日家事でできたことに丸をつける表をもらって帰った。 そして「ただ生活する」ということをまず取り戻した。 病院に通い始める前日までも当たり前のようにやっていたはずの、洗い物をするとか洗濯を干すとか、ささやかな生活動作すら、疲れすぎていた