「欧米スタイルの励まし方」に学ぶ
人を励ますのは得意ですか?
子供にせがまれて映画に行ってきたのですが、大人のチケット代に見合った満足があったので、その話をさせてください。
「パウパトロール」という子供向け映画です。
パウパトロールは、街の平和を守るためにケントという少年と6匹の個性的な犬で結成されたレスキューチームです。
実世界だと
事件事故が警察、
病気や怪我は救急、
登山での遭難、
海の事故、
機器の故障は電気屋、
と各専門があるのですが
このパウパトロールがいるアドベンチャーベイでは
蜂が大量に発生した
誰々が迷子になった
機械の誤動作で困っている
イベントが台無し、開催できない
宇宙人が宇宙船が壊れて困っている
洞窟探検していて閉じ込められた
とにかく、街で「困ったこと」が起こったらスマホのような端末で気楽に
「助けて~パウパトロール!」と連絡してきます。
問題が起こって、トラブルを解決するのは
子供向け番組のお約束ストーリーですが、
このアニメのファンが欧米、アジア圏に居る理由を考えると、
6匹の個性的な犬の愛くるしさと、失敗しても全部丸っと受け止めるケントの心の広さ、チームの仲の良さが毎回見たくなる一番の魅力だと私は思っています。
所詮こども向けの映画、そんなに興味ないし期待もしていなかったが・・
8月20日(金)がロードショウで、3ヶ月ほど前から子供たちは楽しみにしていました。私は、9月に見に行けばいいか、くらいに構えていたのに、「いつ行くの」「20日って今日だよ」とせがまれて、結局仕事が終わってから、急いてWEBチケットを買って映画を見に行きました。
大人にとって子供の映画は
そんなに興味もないし期待もしていない。
同伴者でしかないのです。
わざわざ1800円払って同伴する。
興味のない映画を見ないといけない。
なんと苦痛なことか。
今日は眠いから居眠りするかなぁと思ってたのですが
想定外!
大スクリーンでキャラクターの犬たちが
走ってきて転がったり、
ベロを出したり、
愛想を振りまく仕草を見ていたら
だんだんとストーリーにのめり込んでいました。。。
ここに泣いた・・
何よりも惹きつけられたのは
ケントのチェイス(犬)の励まし方です。
隣街のアドベンチャーシティーで
トラブル発生
「困ってる人を助けに行かなくちゃ」
と言うケントの話を聞いて
チェイスは仔犬のときに
アドベンチャーシティーで人間に捨てられたつらい体験を
思い出し「ぼく、行きたくない!」と部屋を飛び出してしまいます。
ケントはチェイスの後を追いかけ
彼に諭すように話し、最後にこう言います。
君は1人じゃない。
僕を信じて。
ケントの器の大きさに、私はジーンときて泣いてしまいました・・
なかなか言えない、このセリフ
この「僕を信じて」という言葉。
言う側は、なかなか勇気が必要です。
信じて付いてきたけど
やっぱり辛い事が起こった時、
「あなたの言う通りにやったのに」と
攻めを受ける可能性を含んでいるセリフだからです。
「自分を信じて」はよく聞く励ましのセリフですが
「私を信じて」はなかなか言えないもの。
ケントの「僕を信じて」を聞いて
あぁ、私はどれくらいケントのように
相手の辛さを半分背負うような励ましを
しているのだろうかと自問しました。
日本は自己責任の国。
人に迷惑をかけたり
かけあったりするのを嫌う空気があります。
目の前の人を救うようなこを言いながらも
見えないシールドを張ります。
ケントとチェイスのやりとりは
海外ドラマでもよく見るシーン。
この欧米の励まし方を見て
改めて自分の励まし方は
本当に人を励ましているのか考えましたし、
「私を信じて」と言えるカウンセラーでいたいと思いました。
想像した通り、チェイスは責めた!でもケントは受け止め続ける!
チェイスは、ケントの後押ししてくれる強い言葉を信じて
トラブル解決のためアドベンチャーシティーにみんなと出かけます。
しかし、チェイスの心はまだ過去の辛い出来事に
苦しめられていたのか、
大事な局面で体が動かなくなって固まってしまい
トラブル解決の任務が遂行できなくなります。
「大丈夫って言ったから信じたのに」
チェイスはケントにこう言い放ち、
行先も告げず走りだし街のどこかへ消えていってしまいます。
そう、私たちは自分が痛い目に会うのは辛い。
こうやって矛先が戻ってくるのに耐えられない。
だからできもしない事は言わない。
でもケントはチェイスを見つけ出し、
様々な形で励まし続けます。
パウパトロールの仲間たちと一緒に。
ケントの根気強く励ますかかわりには保身を感じません。
ただ、目の前の苦しんでいる人(犬)に寄り添うことだけを
丁寧にやるって、こういうことなんだ、と教えてくれています。
あなたは、どうですか?
人を励ますとき、どれだけ相手の気持ちに近づこうとしていますか?
大変な局面にいる相手ほど、多くを語らず根気強く接していく、
その接点は濃淡があっていいものです。
もし、誰かを励ましたいけどどうしたらいいのかな・・と
困っているのでしたら、この映画はそはヒントになるかもしれません。
子供向け映画を見るのはちょっと恥ずかしいかもしれませんが、大人も見てほしい映画です。
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最後まで寝ることなく
エンドロールが終わり部屋が明るくなるまで見切りました。
映像の迫力、質感も高かったのでそれも感動のエッセンスでしたね。
子供たちは映画のDVDを買うと騒いでましたが、私はDVDが出る前に
もう一度、映画館に足を運んで見たい作品だと思っています。
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★スキしてくれたら、楽しい画像がでます。何が出るかお楽しみに!