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「一秒でも間が空いたら膝が震えるような緊張感」をコントロールする

毎年夏の時期、7月8月9月は
学生向けに企業のサマーインターンシップを
開催ています。

これまで採用イベントは裏方の調整役が中心だったのですが
今年はワークショップの進行役として
コンテンツの企画、スライドやワークの準備
当日の構成も担当することになりました。

イベントの企画は好きなので、意気揚々と、
学生のニーズに合ったコンテンツのネタを集めて
案を練っていきます。

そして、リハーサルもして準備万端、その日を迎えるのに、

いざ時間が来たら一気に緊張が高まり、
早口になっている自分に気づきます。

プレゼンテーションや商談は
それなりに経験してきたし、それをやりきる
方法は知っているし、できるはずなんですが、
体はそのように動いてくれない。

私の想いは、
学生がインターンシップの時間を私と過ごしたことで
就職活動に生かせる知識や情報が得られて、
「有意義な時間だったなぁ」と感じてくれ、
私自身も学生とのやりとりを楽しむ。

ただそれをやりたいだけなのに、

Zoomで参加者が一人一人入室してくる待ちの時間
だけで必要以上に緊張感が増してきます。

目の前の投影しているスライドに100%集中している時でさえ、1秒でも間が空いたら、恐怖を感じる感覚。

雑念が湧いてこようとします。

この感じがお分かりになる方には、私と似た一面がある方でしょう。特効薬はないのですが、私なりに学んだこと、気づいたことを次に書いていきます。ぜひ読んでほしいです。

オリンピック選手が教えてくれた重圧の乗り越え方

五輪で優勝を果たした
レスリングの川井梨沙子選手のインタビューを読んで
「緊張感」をコントロールすることはできるんだな、と改めて学びました。

川井選手は、伊調馨さんに2連勝し、代表入り、
五輪2連覇を期待されていました。

偉大な先輩たちから教えられたこととして
伊調馨さんに五輪とほかの大会の違いを聞くと
「違わないよ」
「注目度は上がっても相手を研究し戦うだけ」
吉田沙保里さんからは
「結果は後からついてくる」と言われた。
と語っています。

これがプレッシャーを抱えられるだけの選手にならなきゃと奮起させた言葉。

金メダルを取った時、試合が終わった瞬間「レスリング最高だ」って思ったそうです。

人はなぜ、不安や恐怖・息がつまるような思いから、役に立たないことを考えたり、言ったり、やったりしてしまうのでしょう。

意味のないことだと薄々分かっていても、余計なことが浮かんできて、目の前のことが見えなくなります。これは、今、置かれている状況に恐怖を感じて、そこから逃げようとする心身の反応です。川井選手が先輩たちに教えられたことを福原なりに解釈して、このやっかいな心身の反応の付き合い方を考えてみました。

伊調さんが言われたことを解釈すると
「五輪と他の大会の違いはない」
⇒人に説明をする時、気心知れた人と一対一で説明する時と
初めて会う、複数の人に説明をする時と違いはないんじゃないかな?

「うわー、大勢の人に説明しなきゃいけない!」
と考えるだけでドキドキしてきて、怖気づいてしまう。

そんなふうに追い込んでいるのは自分。
自分で自分を追い込んでいる。

吉田さんの言葉を解釈すると
「何もやってないうちから自分で評価を下して、逃げようとしている」
「結果は自分が決めるもんじゃない。相手次第、周り次第。」
⇒どんな結果になっても、またその仕事がうまくいくように準備をしていくだけなんだ。

緊張する場面を乗り越えようとか、うまくやろうとか考えることが自分を追い込む状況を招いてしまう。今まで経験した緊張する場面と大差ないし、うまくいったことも、大失敗したこともあったでしょ!と記憶の中の自分が訴えています。

大勢の前で話をするときの福原なりのやり方

大勢の前で話をするプレゼンのような、緊張する場面では
1つ、私なりのやり方があります。それもお話しします。

大勢の前で話をする時、どうして緊張するのでしょうか?
以前の私は、
「みんなが私を見ている」
「マイク持って話すなんて、したことない」
「言葉に詰まったらどうしよう」
こんなことを考えて、自分自身で緊張感を高めていました。

あるときプレゼンの先生にこう教えられました。
「大勢の人に分かってもらおうとするから緊張してくるんだよ。」

これを聞いて

「わたしは、ずっと会場全体に話そうとしているから緊張をつくりだしているんだ。」ということに気づきました。

それからは
「1人の人に話をする」
と言うスイッチを入れるようにしています。

広い会議室にに20人いたとしても
1人の人に話をする。

そのスタンスを貫いたんです。
そうするとどうなったか。

話さないといけないことにだんだん集中できてきて
話すペースがつかめてきた。

参加者の一人ひとりの顔も落ち着いて見れるようになって、
そして緊張がだんだんと消えていったんです。
今、この瞬間を味わい、楽しむゾーンに入っていったのです。


どんなに経験を積んでも大勢の人の前で話をするときは緊張するけれど

今回、久しぶりに大勢の前での進行役を担い、高まる緊張感を経験し、平常心で挑む心構えを再確認する機会になりました。

表舞台に立った時、
そこでやる事は変わらない。
私の役割を果たすだけ。

そう思えるようになりました。

もしあなたが
1秒でも間が空いたら膝が震えるような緊張感を
仕事で味わっているのであれば

どうにもならない、余計なことを考えることをやめて
自分がやるべき事は何なのか、
結果のことなど気にせず、
その瞬間に身を置いて役目を果たしましょう。

私も同じように緊張する人間です。
しっかり準備してきたのですから、大丈夫。
ちょっとしたアクシデントがあったとしても
最後までその時間を終えることはできますよ。