バクラクのSales Enablement(セールス・イネーブルメント)
こんにちは。株式会社LayerXのバクラク事業部でField Sales(フィールド・セールス)マネージャーとSales Enablement(セールス・イネーブルメント)のマネージャーを兼務しておりますちゃど(@chadtokyo)です。
前回の記事で痩せるぞ宣言をして、すこーしずつ体重が落ちてきて春を感じています。
さて、今回はバクラクが爆発的な成長をするために重要要素の1つであるEnablementを営業観点でお伝えできればと思います。
Sales Enablementって何?
様々な解釈があると思いますが、Sales Enablementは組織の成長にSales観点でレバレッジをかける仕事だと考えております。
具体的には、データ分析・営業の仕組み化・教育コンテンツ作成・営業資料や情報ストック・商談レビュー・チェックの仕組みづくり・新メンバー1on1・オンボーディングなどを通して、売上のトップラインを伸ばすための構造を作る仕事という認識です。
そして、直近各社がまさに取り組み始めたところです。仕組みづくりが好きなセールスさんにとっては、今後の自分のポジショニングを確立する上で非常に面白い取り組みができるかと思います。
LayerXのSales Enablement
2022年、プロダクトリリース2年目に本格的にSales Enablementのチームを立ち上げました。やりたいことは沢山ありますが、組織的にインパクトの大きな施策ごとに優先順位を付けて実施していく必要がありました。
その背景として、プロダクトラインナップがとてつもなく早いスピードで増えている点、そして採用が急加速したことがあげられます。
そこで対策として、この直近半年は優先順位を絞り以下2つの施策に絞り、フォーカスすることで基盤を構築し、結果的に事業計画の達成と1人あたり営業生産性の向上を目指しました。
1. 新メンバーの早期戦力化支援
オンボプログラムの一新
2. オンボ終了後の既存メンバーの営業力向上
各フェーズごとの営業手法の確立
c.f. 参考までに我々はSales Enablement専任のメンバーはおらず、日々の商談活動を進める片手間での推進をしている兼業状態です。今後専任なども含めてどんどん強化していく予定です。
具合的にやったこと
1. 新メンバーの早期戦力化支援
オンボプログラムは@mayaが主体となり作成を行ってきました。詳細に関しては、今後mayaさんが作成するnoteにてお楽しみください!
今回は、概要だけお伝えするとポータルを作成したり、定期的な1on1を組み込んだり、進捗確認のチェック体制やフィードバックループを作ったり、バックアッププログラムを作成したり…結果的に少しずつ洗練されたものになってきています。以下は社内Notionポータルの一例です。
2. オンボ終了後の既存メンバーの営業力向上
またオンボ後のメンバーへのカリキュラムとして、それぞれの商談を0ベースで見直しました。
具体的には、ハイパフォーマー分析を行い、現状のプロダクトラインナップにおける商談の進め方の指針をSales Enablementチームで規定しました。守破離を意識して進めてもらえる初回商談用のチェックリストを作成し、シートに基づいた動画のレビューとfeedbackなどを行いました。
また、同様のプロセスで初回商談以降の進め方も0ベースで作り直し、マニュアルの作成を行いました。
実際に営業からすると、今までの自分がこれまで確立してきた営業スタイルに茶々を入れられるのでいい思いはしなかったと思いますが、Trustful Teamという行動指針を各メンバーが理解してくれ、しっかり受け止めてくれたのは非常にありがたかったです。Field Salesチームの皆さんに感謝。
また小さく素早く試すことに重きを置いているのも特徴です。
最近特定のチームの中で、ドッグフード的に行っている挑戦を例に出すと、上申の際に「頭出し・仮上申・本上申」という3つのステップに分けて上申することで、上申の解像度と対策をブラッシュアップしていきヨミの精度を上げる内容を検証中です。
ある程度汎用性と学習のステップが構築できたタイミングで全チームに展開するという順で施策が回っています。
今後やりたいこと
2023年3月までは、営業の基盤を作る部分にフォーカスを置いてきたので行ってきた施策も非常にシンプルで分かりやすいものが多かったです。
Sales Enablementが本当に面白いのはここからで、ベースメントができた状態でより柔軟性の高い施策を検証していくことになります。
現時点で来Q以降実施したい施策は例えば、、、
営業の情報の蓄積がされるポータルのブラッシュアップ
営業の生産性向上
SFDCのデータを活用したセグメント別のカリキュラムを作る
カードのデリバリーを飛躍させる仕組みを作る
成果の定義をチューニングし続ける
上記の効果測定と検証の仕組みを構築する
データ分析基盤作成中
年間のEnablement計画作成
Sales以外の他部門へのEnablement展開
ブレイクスルーに向けて
上記は既存業務の延長線上にある施策ですが、それとは別にブレイクスルーも狙っていく必要があります。
もし、これまでの経験を全て持った状態で、過去の全ての制約条件を取っ払ってなんでもやれるとしたら、今何をするか?
これはLayerXでよく使われる第一原理のフレームワークであり、私も好きな考え方です。
これからのSales Enablementチームはまさにその第一原理を多用するフェーズにあり、LayerX自体が営業プロセスをそのものを再発明することを含めて大きな挑戦をしていく必要があると考えています。
そのためにさまざまなバックグラウンドの持っている方に、インナーサークルに入って我々の現実を見ていただき、過去の自分のバックグラウンドの経験を上手く活用して、LayerXに新しい思考を取り入れていきたいと考えています。
SalesとEnablementの関係
LayerXのSalesは非常に複雑性が高く、「月額課金型のSaaSモデル」 + 「トランザクションフィーで成り立つカードモデル」という異なる2つのサービスを1つの商談の中で、どのようにして価値を感じてもらい、使い続けてもらうかという非常に頭を使ってうんうん考える仕事です。
これら2つのモデルは、顧客ニーズが異なっています。
一方で特にカードはサービスコンセプトが新しいためお客様に納得を持って理解してもらうのにもしっかりとした説明が必要です。
お客様の業務の中で、どんな順番で、どういうふうにサービスを導入していただくイメージを持っていただき、オペレーションを構築すると、スムーズに導入が出来、使い続けていただけるかを常に考え続ける必要があります。
そして今後もプロダクトは増え続けるので、その度に考慮すべき変数が追加され、型を作る複雑性がより増してきます。
上記で記載したことは、Sales1人1人に求められる思考です。ただ価値をデリバリーするだけではないところに面白みを感じます。
Enablementチームはそれに加えて、各セールスや商談のデータを元により洗練した型を作るサポートをしていく必要があります。
過去にSaaSでSales Enablementをしてきた方、Salesをやり切って次の挑戦を探している方などはきっとワクワクしていただけるはずです。
最後に
当社エンジニアのお酒大好きyuyaさんがこんなことを言っていました。私もまさにそのポテンシャルがある会社だと思っています。
一方で、LayerXがどこまで社会的なインパクトを残せるかはこれから入ってくる未来の仲間にかかっています。自分が事業を大きくドライブするんだという強い意思のある方、人生をかけられるほどの情熱を持って事業に取り組んでみたい方、ぜひ採用のドアをノックしてくれると嬉しいです。
↓↓とりあえず気楽に話を聞いてみたいよという方向け↓↓
↓↓現在の採用求人詳細を見てみたい方はこちらから↓↓
ここまで読んで面白いなって思われた方は、絶対に絶対に絶対にLayerXの思考が合うので、ぜひ一緒に「10年後にここにベットしてよかったと思える事業と会社」を一緒に作っていけると嬉しいです。