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05.道が開けてきた

Sさんから「紹介したい農家さんとアポが取れたので〇月〇日に町に来てほしい」と連絡がありました。

早速後輩君にも連絡を入れ、約束通り新規就農の研修先になってくれそうな農家さんに会うことに。
口頭だけでは印象が良くないかと、それぞれ履歴書と簡単なプレゼン資料を作成しておきました。

当日お会いすると、紹介してもらった農家さん(Oさん)は小奇麗な恰好をしており、立派な名刺まで頂きました。
聞くところによると、この町の町議会議員だそう。
トマト農業を営む傍らで、昨年に町議会議員選挙に出馬して無事当選。今年から農家兼町議会議員をしているとのことでした。

資料を基に色々とお話ししたところ、是非新規就農してほしいと快諾を頂きました。
この町に認定農家が居ない事を危惧していたそうです。
近々認定を取得して、新規就農で町に移住する人間の受け入れ先になろうとしていた矢先に我々を紹介されたとの事です。

我々にとっては渡りに船、Oさんにとっても農家として一皮むけるいい機会だという事で、来年からOさんの元で研修させて頂くことになりました。

移住が半年後・研修開始が1年後のスケジュールだったので、移住して研修が始まるまでの間はOさんの農園でアルバイト兼修行をさせてもらうことになりました。

ここまで色々ありましたが、やっと農家になるまでの道のりが見えたと安堵した我々は、その夜に開かれたSさん・Oさんとの懇親会でお酒に飲まれ、2人揃って記憶をなくしてしまいました。

あとは会社に退職届を出すだけだ。

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