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ココロの不調を感じたら~精神科受診記録~

 人生で初めて、『精神科』を受診しました。精神科というと、みんなどういったイメージをもっているんだろう?一般に”精神科に通っている”と言うと、あまりいいイメージは持たれない場合が多いような気がする。
だけど、今回私は紆余屈折あって精神科という、少なくとも10代~20代ではぜっったいに行きたくなかった場所に、足を運ぶことに決めました。

 因みに私は、精神科はおろか【病院】と名の付くところが大の大っ嫌いでして。これには子供の頃ほぼ毎日通っていたのに、一向に治る気配のないヤブの耳鼻科&皮膚科に通っていたことが影響しています。世の中には残念ながら、ヤブ医者というのも結構ある。2022年ごろに最初は風邪だと思って受診していた耳鼻科も、何度通っても風邪のような症状が改善せず別の病院を受診したら、実は「慢性副鼻腔炎」でそれも手術が必要なくらい酷い状態まで進行していて。副鼻腔炎の場合、最初の急性副鼻腔炎になった段階ですぐにきちんと診てくれる医者を受診していれば慢性化は防げた可能性があったので、医者通いも必要な時は必要だと痛感しました(^-^;💦

本日の記事は精神科受診記録、それ以前の心療内科やメンタルクリニックでの受診経験をふまえ、今後患者としては医療をどう活かしいかに健康的に生きていくかということを模索する内容の記事となります。
前半は私自身の生い立ちをさらっと語ります。


「病院が大嫌い!」となった小学生時代

 先ほど申し上げたように、私自身小学生時代から今現在に至るまで、病院という場所が、病院に行くことが大の大っ嫌いですね。

理由は遡ると小学生時代、貴重な遊ぶ時間を皮膚が弱かったために平日毎日学校が終わった後すぐに家から徒歩で行ける近くの耳鼻科(たまにすぐ隣に併設してる皮膚科)に通わなくてはなりませんでした。確か当時は軽いですけど喘息持ちで毎日吸引が必要だったためです。皮膚のほうはアトピーもあってアレルギー体質でもありました。
その耳鼻科ではいつ行っても子どもたちが待合室に入り切るかどうかほどにいっぱいで、待ち時間もとても長くて、しかしいざ先生の診察となるとものの一分で終了するような「本当に診てくれているのかな?」という疑問を抱えながらも、診察後はいつもの吸引をしてました。

 もうこの頃の経験から、医者への不信感、病院嫌いは始まってますね。

現在でも、病院というと「待ち時間がやたら長い」「先生がちゃんと症状を診てくれるのか」それに「病院に行ったら感染症にかかるリスクもある」とか色々考えてしまい、基本的に病院という場所に足を運ぶのが非常におっくうに感じています。

しかし「慢性副鼻腔炎」のように、一見風邪かと思いきや実は病院に早く行けばよくなったのに、行くのが遅れたために慢性化して酷いことになった、という例もあるため、そう病院を毛嫌いばかりしていてもいけないなと思うようにはなりました。



病院の中でも最も行きたくないと思っていた「精神科」を受診するきっかけ

 病院の中でも、私が最も受診したくない、信用できないと思っていた科が精神科です。なぜなら、一度通い始めるとすると一度では済まず、その後も継続的に通い続けなければ改善しないであろう例が多いと思われるからです。それに、先生との相性もあります。先生がきちんと症状を診てくれるのか、むしろ下手に受診などすることにより余計悪化するのではないかという懸念までありました。

精神科、と聞くだけで私自身のイメージも、おそらく世間のイメージもあまりよくないことが多いように思います。
「メンタルの不調?そんなの、自助努力によって改善すればよい」
「関連書籍を読んで、自分なりに理解を深めればそれでよい」
「メンタルに効く薬?そんなのあくまで対症療法でしかなく、自分で自分のメンタルの問題は深堀して、自己改善の努力こそが肝要である」

こういった考えから、精神科というところをあまりよく思っておりませんでした。しかし、この考え方自体「バイアス」がかかっているところありますね。結果的に言うと、精神科は風邪を引いたら内科を受診するのと同じように、心が不調気味だと自分で感じたら精神科を受診する、そんな感じです。
今回かかった精神科では心理カウンセリングも行っており、心理検査を受けることもできるので、今後二回に分けて心理検査を受け、その都度精神科の先生の診察を受けるということになっています。


 本題の精神科受診のきっかけはそれ以前にかかった心療内科、メンタルクリニックの結果がいまいちだったことと、最近新規に民間の病院併設でないカウンセリングを予約しようとしたところ、予約が数か月先までいっぱいだったということもありますが「あなたの場合は保険適用になる精神科受診を検討してみてもいいかもしれない」とのメールでのカウンセラーさんのお言葉から。このたった一言のお言葉が精神科受診のきっかけだったのかも。

 私自身はもともと生まれつき神経症であり、学校時代は不登校だった時期も何度もあるし、いじめや周囲の身近な人間関係の問題などからストレスを抱えやすく万年抑うつ状態になりやすい人間なのですが、
専門機関を頼るということはあまり考えることがなく、

「もしも今後”精神的なストレスにより身体の方にも不調がで始めたら”その時だけ一時的に心の専門の科を受診しよう」

そのような考え方でした。実際にそれでうまく調整出来てきていると思っていて、メンタル不調が多少あったとしても必要以上には悪化させることなく、今のところ無事フルタイム会社員として就労継続が出来ている状態です。このままでも別に何も問題はないと思うし、仮に何かしらのメンタル不調で病院を受診したとしても診断名はつかない、継続就業できて趣味の絵や交流会活動なども楽しめている現在で何も問題はない、とそう思っていました。

 一見、病院受診などしても何も診断名がつかないであろう状態で、精神科など意味があるのか?という話なんですけれども。

今回、カウンセラー予約の際にメールでのやり取りが精神科受診のきっかけではあるんですけども、何のメンタル不調でカウンセリングを受けようかと思ったかってことなんですけども。

一度「心理検査」というのを受けてみたかったのです。
それで発達特性の偏り「発達障害の何か」であるとか「愛着障害」であるとか、そういったところの特性が出るかどうかを知りたかったのですね。

無ければないでそれでよし。その方がいいでしょう。

もしも、何かしらの特性が心理検査で出るということであれば、
精神科先生のお話によると「ADHD」の場合は特性をうまく抑える薬がある、とのことでした。発達障害は生まれつきであり、また生まれつきだけではなく環境因子もかなり影響するとのこと。
また、先生が聞いた心理カウンセラーの方のお話によると、
カウンセリングをするよりもまず「心理検査を先に受ける」ほうがよい、なぜならカウンセリングを先にすると余計な「バイアスがかかってしまうから」
ということでした。

この情報がどこの病院のどの先生によっても正しいかどうかはわかりませんが、今日かかった精神科の先生は常に患者の目を見てお話くださったし、「最後に質問はなにかありますか?」と言って十分な質疑応答の時間を設けていただき、こちらの質問にもすべてご丁寧にお答えくださったので十分信用の出来そうな先生だと判断しました。

以前かかった心療内科、メンタルクリニックでは、そのクリニックでの診断では「中程度うつ病」だったり「発達障害グレー」という診断でしたが、後にそれらのクリニックの診療内容がどうも”エビデンスが確立されていない治療法”だったり、中程度のうつ病ならばそもそも正社員として継続就業など不可能と思われたので、こう言ってはなんですが非常に診断内容が疑わしく、そもそも対面でお話したくらいでなんの心理検査もなくそのような診断名がつくというのは少しおかしいと思っていました。

その点で、今回の精神科での先生のお話は、これまでの診療経験からすると信用が出来そうに思います。先生ははっきりとこうおっしゃいました。
私が発達障害や愛着障害、うつ病など心の病についての質問攻めに対し

「それはしっかり検査してみないと正確には判断ができないね」

むしろ、このように仰ってくださる先生のほうが、信用出来るのではないか?今までのろくに検査らしい検査もしないで簡単に診断名を下すような、悪い言い方をすれば”金儲け主義”のような、疑わしい医療機関よりかは。

そう、思いました。

これからの時代、医療はどんどん変わっていくのかな。
正直「マイナンバーと紐づけされた保険証」とか廃止して以前の紙の保険証とかにしてほしいなと思っているんだけど(これも正直利権とか絡みまくってて金儲け主義ですよね)
マイナンバーは置いといて、ひとまず医療機関を受診する患者としては今後ますます

・自分に合う医療機関、先生を選ぶこと
・先生の診断が必ずしも正確であるとは限らない(場合によりセカンドオピニオンも必要)

セカンドオピニオンについてはメンタル不調とは違いますが、この冬もともとあった顎関節症が酷くなってきて、かかりつけの歯科とは別に(紹介状など書いてもらわず)顎関節症についての名医と言われる歯科医に相談しに行ったところ「うちではちょっと対応が難しいので県で一番顎関節症の医療が進んでいるこちらの病院に」と紹介状をその先生に書いていただきました。その後、大病院にて受診したところ検査の結果骨に異常はなく筋肉が凝り固まっていることで顎関節症になりやすいとのことで、そこまで酷くはなかったので、顎のマッサージの仕方と日常生活で気を付けることだけ教えていただき一度の診察で済みました。

 この時、顎関節症についてを相談するのにかかりつけの歯科医に相談をしなかったのは、ここの歯科では定期健診と歯のクリーニングが目的で定期通いしているだけで、顎関節症については専門とまではいえない歯科だったので(それに毎回歯科クリーニングの際に私が顎を開けづらそうにしていることに気が付かないという不信感もあり)専門の別の病院受診→紹介状で大病院へという流れになったわけですね。通常はまずかかりつけ医があるならそこに相談するのが筋かと思いますが、必ずしもそれがいい結果とは限りません。
肝心なのは、出来るだけ患者が早く、適切な医療を受けられ症状が早期に改善することだと思いますので。
その点、全て医療は医者や看護師任せという態度では、患者としては駄目かもしれないなと思う時があります。

上記のは顎関節症についてでしたが、メンタル不調の問題に関しては正直、まず精神科受診やカウンセリングを受ける前に、患者自身が各種心の病についての症状を出来るだけ知識として頭に入れておき、いざ受診またはカウンセリングを受けることができるとなった段階で先生を質問攻めに出来るくらいに、予備知識を身に着け医療機関を有効活用するくらいの心持ちのほうがずっといいような気がしてます。

特に「カウンセリング」について最近知ったことなのですが、カウンセラーとは患者の話を聴くことが仕事であるので、患者自身の主体性、能動的態度が求められるのだということです。
この点で考えると、心の病というのはいかに早期発見、重篤化を未然に防ぐかということが重要かもしれない、そう思いました。

本格的にメンタルが不調となり、ろくに話も出来ないくらいにメンタル悪化したような状態では、精神科やカウンセリングを有効に活用するなど出来るはずもないような気がしています。

 そう考え、今回精神科を受診する運びとなりました。
受診することで主に改善したい私自身の問題は
「発達障害または愛着障害の傾向があるかどうかを知りたい、もし傾向があるのであれば改善する手立てをうつことを考えている」
なぜ発達や愛着関係に障害があるのかと疑っているのかというと、関連書籍を読み漁ってきて思い当たる節があるからですが、これは自分自身では正確なところがどうしても判断ができない。よって専門機関をどうしても一度は受診し、詳しく検査する必要があると感じたからでした。
それに昨年度購入した雑誌「別冊 ニュートン 発達障害のすべて」

には発達障害について先の先生が仰った内容と全く同じことが書かれていました。

「発達障害ADHD特性の場合は、薬で改善する余地がある」

なるほど、だとしたら精神科受診も無駄ではないかもしれない、と思っていたのでした。やはり患者側にも予備知識は必要ですね。
今のところADHD以外の発達障害、例えば自閉症スペクトラムなどの場合に効くお薬はないようですが、それはまた検査次第で今の段階では何とも言えませんね。また、今後のために別冊ニュートン読み返さないとだ💦



結局医者にかかるなら患者自身がどうしたいか、が大事。特にメンタル不調の場合。


 主に改善というか検査で発達特性について知るためという目的で精神科を受診したわけなんですが、それ以外にも最近は転職まではいきませんが同じ会社内での部署異動があり、まだ異動してひと月ほど。その間会社の新体制の創設もあり毎週のように一緒に仕事をする班が入れ替わり立ち代わり、仕事内容も変遷し、また仕事時間も毎週変化するという変化の連続。

 もともとのメンタル不調というより、これらの環境変化も重なり最近ではハイになる時と抑うつ傾向の時との差が激しいのが、自分でもよくわかっていてもしや「双極性障害というやつでは?」という疑いもあったのですが、先生とお話している限りはそこまでではないらしいとのこと。

しかし今週もまた別の班になりと、しばらく不安定なお仕事状況が続くこともあって、念のためですがハイになる状態を抑える薬を一週間ほど処方していただきました。

 先生による面談の前にまず、別のスタッフによるこれまでの成育歴だったり、治療をどうしたいのか、カウンセリングは希望かどうかなどの聞き取りがあるのですが(30分くらい話したでしょうか)

精神科に初めて来て思ったのは、結局患者自身がどうしたいのか、何を改善したいのかということが先生にスタッフに事細かくわかりやすく伝えられる必要があるということです。
これは風邪を引いた時に内科に行くことや膀胱炎になったら泌尿器科に行く、皮膚の炎症なら皮膚科に行くよりもずっと、患者のほうに主体性が求められると思いました。
心の不調から身体に影響が出ていることで主に受診する「心療内科」
こちらの方が少し精神科よりはハードル下がるような気がしています。
2024年末に受診した心療内科の時も、今回の精神科同様に先生に診てもらう前にまずスタッフからの聞き取り調査があり、その後先生による受診となるわけですが、精神的な病となると正確な判断はすぐには出来なくとも、メンタル的なことからくるとはいえ身体の不調の部分がどこかわかれば、それに対するアプローチがしやすい。私の場合はだいたいメンタル不調になると胃腸が弱り食が細くなりがちのため、そのための漢方を処方してもらうだとか。メンタルで何が不調でどこをどう改善したいとか、実は正確に先生方に伝えることはまぁまぁハードル高いかもしれない。
そういう意味では精神科のハードルって少し高いのかも。

だけど、ごく普通の内科受診と、精神科の受診ってさほど違いはありません。先生との相性はやはりあるでしょうから、初回に行ってなんか違うな?と思ったら別の機関を受診するとかのがいいかもしれません。
メンタルの問題ってそれだけ繊細なものですし、診断って風邪や皮膚などの一見わかりやすい症状(風邪や皮膚病でも誤診とかありますが)よりも難しいような気がしてます。

いかに患者自身が主体性をもって受診をするかに、精神科通いを活かせるかどうかがかかっているような気がします。
「薬は必要か、あまり頼らない方針か」
「何が一番気になる症状か」
「日常での困りごとは何か」
「カウンセリングを受けるか受けないか、検査が必要か」
最後のカウンセリングを受けるかどうかについては、精神科の先生の判断によるところがあるようです。必要な人はカウンセリングを受けるほうがいいし、精神科のみでお薬による治療が有効な人もいるよう。

私の場合は発達特性を知りたくて、そのために心理検査を受けたいのでカウンセリングは必要で、カウンセリング後にも精神科の先生による診察は毎回必要(そうしないと保険適用にならないとか!精神科併設のカウンセリングとはそういった利点があったのを初めて知りました!となると、民間よりハードル下がるかも?カウンセリングを受けることに関して)

今日たった一日、初めて「精神科」受診をしてみてのレポートです。
私自身の記録として残しておきたかったですし、もしかしたら今後精神科受診をしようか迷っている方のなにかご参考にもなるかもしれないと思い、noteに書き記すこととしました。


医療機関、担当医、自分に合ったところで信用のおけるところを選択するということと、患者自身がその病状に対しての予備知識を蓄えておき、医療機関をフルで活用するという主体性は、今後とても大事になった来るんじゃないかなぁと思います。

ひとまず、今日精神科受診をしたことで、ひとつ「話を聴いてもらった、心のプロフェッショナルに」という安心感は得られました。これだけでも、意味があると言えるのかもしれません。


↓見渡す限り水平線、和歌山の白浜から望む太平洋の海。ココロの不調を改善するのに、時にはプロのお話を伺い頼ってみてもいいのかもしれません。






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