25歳、1年間のまとめ
今日、ついに26歳になりました。
なかなか普段、自分の経験を年単位でまとめる機会って無いなと思ったので、この機会に、25歳の1年間をまとめてみようと思います。
基本的には、自分の記録用として書きたいと思います。ご興味がある方は、暇つぶしに読んでもらえたら嬉しいです…
あ、「クレープ屋を開業する歳の1年間、どんな感じだったのかな？」というのが気になる方も面白いかもしれないです。
毎年のことですが、今年も濃い1年間でした。そして、様々な価値観を知って、自分自身のことも見つめ直す1年間だったと思います。
11月が誕生日なので、25歳の11月頃からの1年間、時系列でどうぞ。
11月〜12月：色々な仕事をしながら今後について考えた時期
去年の9月に桜上水のクレープ店を閉店した後、10月に品川区に帰ってきました。（桜上水の前は大崎で店舗をやっていたため、「帰ってきた」という表現をしています）
そこから12月頃までは、それまで副業として働いていた会社で業務時間を増やしてもらったり、知り合いの会社で少しお手伝いさせてもらったり。
「せっかくフリーになったのだから、飲食という業界に限らず色々な仕事を経験してみたい」という想いで行動していました。
自分でイベントを主催したり、めちゃくちゃ色々とやったので書き切れません。（下に、一部写真付きで出来事を載せておこうと思います）
そして、当時は3つ程の会社で手伝わせてもらいながら、自分自身の進路について考えていたのですが、手伝っていた会社の代表や事業部長が、自分の事業を真剣に育てているのを見て、正直に「生き生きしていて羨ましいなぁ。自分もやっぱり事業をやりたいな…」という想いがまた芽生えてしまいました。
ということで、働いている合間で、今後自分が取り組んでいきたい事業について色々考えたり調べたりしていました。
具体的には
・Web3×飲食で何かできないか？
・NFTとかDAOとか、飲食業界で活かせている例って少ないから、そこに挑戦してみる？
とか、自分が今まで経験してきた飲食（クレープ？）業界の経験や知識と、ずっと興味があった「日本のフードテック」という業界、そして盛り上がり始めているWeb3の分野を掛け合わせたものをやりたいな～と考えていました。
知人のWeb3に詳しい方に話を聞いてもらったり、実際にDAO構築ツールのサービスがリリースされるタイミングで、予備登録をして費用感やできることについて打ち合わせしてもらったり。
実際に超軽めの事業計画やコンセプトシート的なところまで、書いたりしていました。（恥ずかしすぎて見せられるものではありませんが）
そして最終的には「Web3×飲食を事業にする」という選択は取らなかったわけですが、その理由は、相談した方に言われた「Web3×飲食って面白いと思うけど、結局『何を実現したいのか』が先にあって、それを実現する手段としてWeb3があるんじゃないか」というニュアンスの言葉でした。
結局Web3の世界で飲食事業をする、というのはどこまで行っても1つの手段なわけで、その結果どういう課題解決をしたいとか、どんな世界を作りたいのかとか、そういうゴールがないと、手段も手段になり得ないのだなと思いました。
（「Web3と飲食業界の成功事例を作る！」みたいなものも目標に成り得るのでしょうが、私自身がそこまでWeb3の普及自体には興味がなかったのはあります）
考えてみれば当たり前のことなのですが、当時は「自分でなにか面白いことがやりたい！」というのが先走っていました。それを指摘された後にちゃんと自分の中で考えたら、やっぱり手段と目的が逆になっているなと実感し、”面白うそうなことをやる”という、手段を目的にしてしまっている状況からいったん離れて考え直そうと思ったのです。
あ、ちなみにその時期の主な仕事としては、飲食業界のIT企業でキッチンカーのマッチングプラットフォームを運営する部署にいて、企画営業やイベント運営的なものを担当していました。
それはそれで精一杯取り組んでいましたし、メンバーの方々と一緒に色々イベントを進めたりするのは、1人で自営業をしているときには体験できないやりがいや苦労があって、楽しかったです。
＜11~12月の出来事ギャラリー＞
12月～1月：やっぱりクレープをやりたい、と思った
「事業の手段ばかり考えるのはやめて、目的から考えよう」と考えを改めたのですが、そこでつまずいたのが「実感できるめちゃくちゃ解決したい課題」というのが自分には現状存在しない、ということでした。
やはり、自分自身が感じた課題や、すぐ傍で目の当たりにした課題を解決するということを目的にするのが一番理想だと思っているし、熱も込められると思っているのですが、自分自身が幸せな事に（？）「これを解決するために全力を注ぎたい」「これを解決しないと結構困る…」という課題を持ったことがありません。
まぁ今思うと、「自分が手に届く範囲で、解決したい課題」が無いだけなのだと思いますが…。
手が届かない範囲には課題を持つ人や助けを求めている人が山ほどいると思うのですが、そこに対してアプローチしたいとか、自分の人生を投げ打ってまで世界を変えたい、という熱量を持つきっかけが、今のところないのかなと思います。（今後もそれはない気がしてますが…）
そんな中でも、やっぱり事業をやりたいという思いは変わらずありました。それは自分勝手かもしれないですが、過去にやってきた店舗がとても楽しかったからだと思います。（「楽しかった」とふわっと書いていますが、ちゃんと書くと長くなるので割愛）
そして、自分の中で散々考えた結果、クレープ屋さんをもう一度やりたいということになりました。
考えた過程をちゃんと話すと長くなるのでざっくりになりますが、「誰かが必要としていることで、自分も楽しくやりがいのある内容の事業」を考えたときに、私が現状持っているリソースを考えると「NagiCrepeを復活させる」がベストだったんですよね。
やはり大きな目標やビジョンはなかなか見つからないというのが現状ですが、自分の人生を中心に考えたときに「楽しく日々を生きていきたいし、その楽しいの中には、『誰かに自分の作ったもので喜んでもらう（＋生活に困らない程度のお金がある）』というのが大部分含まれている」というスタンスは明確にありました。
その上で考えると、
・うちのクレープを必要としてくれる、それで笑顔になってくれる人が割と多数いて
・自分も現場に立っていて楽しくて
・需要があることがわかっているから、収入もある程度は見込める（ここは今まで積み上げてきたものもあります）
という大きく3つの理由から、NagiCrepeを復活させようかなという思いにいたりました。
1~3月：五反田にあるカラオケバーで間借りクレープ屋さんを出店
NagiCrepeをもう一度やろう！と思い物件を探し始めたのが12月頃かなと。
場所は、2つ前の店舗である大崎～五反田で探していました。
その場所の理由は、ひとことで言うと「好きだから」です。雰囲気、アクセス、自分自身の住みやすさ、等など。
以前は大崎駅すぐ傍でやっていたので、同じような立地がベストでしたが、なかなかいい物件が見つからず…
初期費用を抑えるためにも居抜きがよかったのですが、居酒屋の居抜きとかだと大きすぎたり、雰囲気的に結局大規模な工事が必要だったり。
五反田や大崎は飲み屋さんがメインで、基本的に大箱の物件か空中階（2階以上）が多く、コンパクトで手ごろな物件って本当に少ないのです。
そもそもカフェやお菓子屋さんが少ないので、居抜き物件も全然ないのは当然ですが。
そんな中でも、ある程度の工事費用を覚悟して、予算の範囲内の家賃で絞って内見しにいったり内装会社さんに見積出してもらったりしていました。
内見したのは全部で10件～15件ほど。
それでもやはり理想（まではいかなくても、予算の範囲内）の物件というのはそうそう出て来ず。
とりあえず働きながらでも、「クレープのお客さんと直接会って提供できる場所が欲しい！」という想いが先行し、週2～3日程度で間借りを検討し始めました。探していたサイトの1つに、間借りしたい人と間貸ししたい店主を繋ぐ「店タク」というサイトがあったのですが、そこで五反田のカラオケバーの間貸しを見つけ、早速内見と交渉に伺いました。
そしてオーナーさんとも話が合い、1月下旬～3月まで、毎週金・土で間借りをすることになりました。
詳しい間借りの記録は、こちらのnoteで記録していますのでよかったら読んでみてください。
実はちゃんとした間借り営業は初めてだったのですが、やってみてめちゃくちゃよかったです。
間借りならではの苦労を知ることができたし、それでついたお客様が、今の店舗のお客様にもなってくれたりしているので。
週2日はクレープ屋さん、週5日はIT会社の企画営業やイベント運営、みたいな生活は、バタバタでしたが結構楽しかったですね！暇が全くないわけでもなく、ジムへ行ったり外へ食べに行ったりする程度の余裕はありましたし。我ながら、間借りは良い選択だったと思います。
そして、3月末で、キッチンカープラットフォームでの企画営業をしていた会社を退社（正確には業務委託契約の終了）しました。
実は、新卒で内定をもらいインターンとして入社してから約3年半もの間、正社員や業務委託を交えながら同じ事業部長のもとで働いていたので、ちょっと寂しい気持ちはありつつ、ここで色々と経験させてもらって本当によかったな～と思ってます。
＜1~3月の出来事ギャラリー＞
3月～5月：新店舗の契約とオープン準備
1~3月で間借りをしている間、新店舗の物件探しも進めていたのですが、ある物件を内見している最中、同席していた不動産屋さんから「ちょうど近くに、5坪の小さい物件だけど、路面で新築のテナントができるよ」と、今の店舗のテナント紹介してもらいました。
まだ建物の工事中だったので最終的な建物のデザイン等はわからない状態でしたが、イメージ画像と設計図を見て、「小さ目のクレープ屋さんをやるならぴったりの物件なのでは、、、？」と感じました。
戸越銀座から少し歩いた商店街沿いの物件だったので、立地としては探していたストライクゾーンではなかったのですが、新築という点と家賃の安さ（坪単価は高いですが家賃としては許容範囲）、戸越銀座商店街の中なのでお客さんも呼びやすい、等の点から、そこの物件に決めました。
それからは、内装会社さんに工事費用を見積もってもらい安くなるよう交渉したり、レイアウトや内装のデザインを考えたりするところから入り、開業に向けた様々な準備に取り掛かりました。
内装会社さんとのやり取りはまだ3月中だったので、仕事（2~3月はイベントも多く大変だった）しながら間借りやりつつ交渉したりと、3月下旬あたりはかなり多忙だったなぁと思います。
4月に入ると仕事を退職してちょっと落ち着いたので、本格的に開業準備に入りました。
もう店舗開業は3回目（シェアキッチンの開業を合わせると4回目）なので、
・どんな点を気をつければ無事に営業許可が取れるのか
・審査や手続きに時間がかかるから先に申請／申込しておいた方がいいもの
・どの時期までに何を用意するとオープンに間に合うのか
等がある程度分かっていて、手あたり次第取り掛かっていく、というわけではありませんでした。
今回は、開業の際に何をしたか等をできる限り記録に残しておこうというのを心がけてやったので、今後クレープ店開業についてもnoteか何かにまとめたいなと思っています。
また、間借りをやっている間に店舗が決まったので、間借りのお客さんにも告知ができたりと、色々とスムーズに進んだのではと思います。
・・・と、準備の詳細は割愛しますが、5月末に無事に新店舗をオープンしました。物件を4月15日に契約してから、約1か月半でした。
なんとかメニュー表作成やスタッフ研修、仕入れ、店舗内装、レジ設備の準備、販促などを揃えて、3~4日程プレオープンをして、5月31日にグランドオープンしました。
※ちなみに4月末に引っ越しもしているため、もうその当時どうやってやりくりしていたのかわかりません。。。笑
＜4~5月の出来事ギャラリー＞
6月：オープン景気で土日を中心に大繁盛！
戸越銀座では、新店舗のオープンは一大イベント（特に飲食系、食べ歩き系）なので、様々店舗さんが宣伝してくれたり、ご近所さん同士で広めてくださったりで、連日行列のかなり忙しい1か月になりました。
おそらくもう今後、2024年6月以上の売上は上がらないのではないかと思っています。笑
オープニングスタッフさんはバイトで1人雇用して、その方が入れない土日は友達にお願いしたりで何とか乗り切りました。
6月に関しては、とりあえずちゃんと店舗を成り立たせる、お客さんにちゃんとしたクオリティのクレープを届ける、ということに集中していたので、特筆すべきことはないかなと。
まぁ大きな事故がなく6月を乗り切れたのは、以前の店舗から来てくれていた常連さんのおかげだったり、アルバイトさんや手伝ってくれた友達のおかげだったり、「できる限り色々丁寧にやってきてよかったな～～～」と実感した1か月でした。
＜6月の出来事ギャラリー＞
7~8月：夏の売上低迷期
これは以前から知っていたことですが、クレープ屋さんは夏の売上がガタ落ちします。
商店街自体の人通りが激減する（暑いと外に出たくなくなる）のでそれもありますし、甘い系のスイーツは暑い時期には食べたいと思わない方が多いです。
7月あたりはまだオープン景気もある程度残っていたので悪い売り上げではなかったのですが、8月はかなり落ち込みました。
お客さんが来ないのもそうですが、ドアを全開で店頭に立っている状態が普通にきつかったですね。
暇だと余計に暑さを感じてしまってつらい…みたいな感じでした。
なんとか今年は耐えました…来年どうしようかな…
＜7~8月の出来事ギャラリー＞
9月～11月：クレープ店の様々な施策を実施！
7~8月で時間ができたので、次にやる施策を色々と考えていたのですが、9月と10月はそれを実施、回収する期間でした。
※猛暑の時期に施策を打っても、お客さんが行ってみようと思えない気候だとなかなか効果が見えにくいと思い、涼しくなるまで待っていました。
具体的には、
・割引券付きポスティング（9月中旬～下旬）
・新商品開発（秋限定のりんごクレープやモンブランクレープ等）
・地元の不動産とのコラボ企画（不動産屋さんのLINE登録でクレープ無料プレゼントや、入居者さんへのクレープ無料チケットの配布）
等です。
特にやってよかったのは、ポスティングですね。
今までもオープン時期に打ったことはあるのですが、オープン後の通常期に配ったのは初めてで、どのくらい効果があるのか試してみたくて。
実施した結果は近々noteにまとめようと思っているのですが、1万部配布して、付属している10%オフチケットは約100枚、利用してくれました。
まだまだうちのお店を知らない人も多いので、認知拡大は売上に直結しましたね。
涼しくなってきた時期と施策の回収時期が重なり、10月はかなり忙しかったです。売上もとても順調で、土日は120~140枚程度、ほぼ売り切れることができました。
バイトさんも1人追加で募集して雇用し、土日は2人体制で行いました。
レジだけは、ある程度上手く任せられるようになったかな～と思いますが、製造のほうはやはりクオリティの担保ができず、現状も私がすべて作っています。
＜9~11月の出来事ギャラリー＞
25歳の1年間まとめ
25歳の1年間は、開業前と開業後で生活スタイルがガラッと変わりました。
開業前は本当に雑多な日々であれこれ本当に色々なことをやっていましたが、開業後は、1日のスケジュールが安定して、良くも悪くも新しいことが減りました。
ただ、こんなに色々やりながらも病気もなく元気で、楽しい人たちに囲まれつつ自分の時間も確保できているので、かなり現状は満足しています。
また、仕事でもプライベートでも、自分がいた業界や世間とは違うところにいる人たちと関わることが多く、「価値観って本当に人それぞれで、それぞれにとっての”当たり前”があるのだな～～～」と感じた1年でした。
知らず知らずのうちに自分の”当たり前”を押し付けていたことがあった気がするので、「他人の価値観を知らないうちに自分の一言で傷つけてしまうことがある」ということを、肝に銘じた1年でもありました。
26歳の抱負
26歳の1年間の抱負は、
「大切な人と大切なことをちゃんと大切にする」
「重要な決断を慎重にする」
です。
25歳の1年間での反省は、様々なことが急ぎ足で進んでいく中で混乱していたり疲れていたりで、自分自身のことを客観的に見ることができなくなっていた時期があり、そこで中途半端な判断をしてしまったことかなと思います。
その結果、大切な人や大切なことをおろそかにしていた時期もあったので、26歳はそこを見失わないように過ごしていきたいと思います。
まぁ、面白い出来事がたくさんあることだけが正解ではないので、（もう20代後半になるし）ちゃんと落ち着きつつ、自分や周りの人を大切にしていきたいと思います。
・・・といいながら、まだ新しい事や面白い人との出会いはやっぱり大好きなので、そういう勢いもキープしつつ、自分をちゃんと制御できるような1年にしたいなと思います。
お店運営の抱負としては、常連さんや私のクレープを本当に必要としてくれる人に対して、1人1人ちゃんと向き合って大切にしていきます！！！
あと、売上をある程度の基準でキープしたいというのがあるので、新商品や楽しい企画、セールなど、色々考えていきたいと思います。
まだまだ未熟な私ですが、これからもどうぞよろしくお願いします！