第九話 ほの暗い森の甘い誘惑
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太陽の光が地上を覆い尽くす時間でも暗く、木々が競う様に伸び合う森。
一歩ずつ進めるごとに時間の感覚を狂わされ、徐々にこの世から隔絶したもう一つの世界が広がる。
元の場所に戻れないかもしれない恐怖よりも、森が放つ誘惑の方が強い。
この先にある新世界を求めて、三希は助蔵が追いついていないことに気付かずぐんぐん前へ進む。
三希は授業に行かなくなってから、助蔵を連れ学園中の強い人を探しまわった。しかし、ほとんどの生徒が授業に参加していたので誰も相手をしてくれない。