なぜ種明かしを忌み嫌うのか 5回目 マジックが「すごい」という時代は終わった
5回目始めていきます。
今回はちょっと違った視点で書いていきます。
まず最初にマジックに対するイメージについて考えていきます。
今までのマジックのイメージですがやっぱり一番は「すごい」ですよね。
物理法則を捻じ曲げ、ありないことを現実にする。
確かに「すごい」です。
さらにこの「すごい」を押し上げたのは出来る人が少ないかったから。
いわば選ばれし人間だけがなせる業となっていたのでよりすごかった。
しかしネットの発展がそうじゃなくさせてしまった。
マジック人口は変わらなくても世間にマジックをネットを通じて個人が発信するようになって今までのような特別感が薄れてしまった。
仕方無いですがこれによってだんだんマジックに対する「すごい」はすり減り続けています。
これはどの分野、業界でも一緒です。
30年前にインターネットを使えたら尊敬されましたが今はどうでしょう?
使えて当たり前。
時代の流れは怖いです。
さてマジックはどうでしょう?
むしろここ最近までマジックがある種神格化されていたのはすごいことだと思います。
よく考えてくださいマジックってすごい難しいんですよ。
まず学ぶのが大変。そして習得するものまた大変。
習得しても披露するのも一筋縄ではいきませんでした。
しかし今はどうでしょうか?
学んで習得するまでは大変でも披露する事は比較的簡単になりました。
動画を撮って公開すればいいからです。
これは良いように見えて結構やばいです。
そうですよね?テレビに出てきてもおかしくないレベルのネタを出来る人が実はいっぱいいたって事です。
ここで「マジックってホントはすごくないんじゃない?」
そんな声が聞こえてきました。
しかし決してすごくないわけではない、ただ今までは世間が過信しすぎていただけ。
本来の姿が見え始めただけです。
でもこの現象マジックとは相性が悪かった、、
本当はすごいのにすごくないって勘違いされ始めてるわけです。
実際は勝手に過大評価されていただけなのに。
そんなこと言っても一般の方には響かない。
となれば今度はどうなるのでしょうか?
「そのネタもどうせ実は簡単な種なんでしょ?」
悔しいですがそう思われますね。
今までのマジシャンのここでの返しが最悪でした。
「魔法なんですよ」、「種はありませんよ」
んなあほな。
子供だましもはだはだしい。
一言足りない、私の場合はこうです。
「なかなか鋭いこと仰いますね、ネットで調べてみたら全て分かりますよ」
この後に「ただ本当は魔法なんですよ」、「本当は種は無いんですよ」というわけです。
まずは肯定も否定もしない。
そしてネットで種明かしが見れるという事を刷り込んであわよくばマジックにより興味を持ってもらえる。
そして少し冗談の一言を挟むことで一気にエンタメ感を増せます。
でもこの返しは10年前は通用しなかったんですよね。
そもそも「簡単な種~」なんて言われる事も少なかったんですが。
種を明かされてもあなたを楽しませますよという余裕を見せてあげないとエンターテイナー失格です。
魔法とか種が無いって現在でただいうだけじゃ面白くもなんともないです。
焦ってると思われても仕方無いです。
種明かしが当たり前なのだと思ってネタを披露し、考え方もアップデートしないと勘違いマジシャンになりますのでお気を付けください。
まだまだこのシリーズは書いていきますのでご意見感想有ればTwitterなどにコメント頂ければ幸いです。
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