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『アイミタガイ』の世の中にいる私たち

またまた何の情報も仕入れないまま映画『アイミタガイ』鑑賞。
今回は、レビューを書きたいという感じではないので映画の内容は、ネタバレしないようかなりサラリとね。
最近読んでいた本のことも併せて紹介しながら少しだけシェアさせて頂こうかな〜。

ウェディングプランナーの梓(黒木華さん)が主人公で彼女の大切な親友の死を通して、ストーリーが日常的な毎日の中で展開してゆくお話。

先に言っておこう。
何ヶ所かの場面で、ツーって涙がいつの間にか流れてしまってた。

アイミタガイという言葉自体、知らなかったのだけど〝相身互い〟というのは、元々武士道の精神からの言葉らしい。
同じ境遇の者同士が同情し助けあうこと。
相身互の精神で、私たちは互いに寄り添い支え合うことができるというような意味とのこと。

そのタイトルに相応しく、丁寧に組み立てられた脚本もキャストもよかった。
最後まで観ると小さな伏線が次々に心地よい着地点で回収されていく場面を観ていくのだけど、私達の人生も実は目に見えなくてもこんな風に全てが繋がっている。そして、自分が知らないところで沢山の人に助けて貰っているのだろうなぁと感じられる映画でもあった。

ストーリーとして伏線回収していく形は結構好き。(若い頃、くらもちふさこのマンガが好きだったのも伏線探しが好きだったのを思い出した)
何故かと言うと、見えてなかったとしても私たちの世界は、やはりどこかでみんな繋がってるんじゃないか?いつも誰かに助けられてるんじゃないのかな?っていう感覚が昔からあったのかもしれない。

人生の中で例えば一見ネガティヴな出来事があったとしてもその時点ではわからなかった場合も後から全てが繋がっていく。繋がらなかったように見えたらそれは、まだ私が見えてないだけじゃないかな?くらいの信頼感のもとに繋がっているのをどこか信じてる自分がいる。
小さな伏線は、私たちのかけがえのない日常にも宝物の如く散りばめられている。
ほらね〜やっぱり繋がってた♪って感じで、確認したいのかもしれない。

私達は、気づいている気づいていないにかかわらず影響し合っている相互的な関係と言う内容だったのだけど…少し前に読んだ本のフレーズを思い出した。
著者であるジュリアンのワンネスと言う実体験が書かれている本。

「人々が道路ですれ違うとき、双方の思念の雲が触れあい、互いに影響を及ぼしているのも見えた。交流はつねに行われていた。通りを歩きながら赤の他人とすれ違っているときでさえ、目に見えない次元での交流が起こっている。」

—『ワンネスの扉: 心に魂のスペースを開くと、宇宙がやってくる』ジュリアン・シャムルワ著

実は、これくらいにまで人と人は影響しあっているみたい。すれ違ったほどでさえ。

映画の中で
亡くなった親友の両親が、ある場所に向かうシーンでタクシーに乗った。
そのタクシーは、その親友が生前に2度も乗ったタクシーと同じだった。
それを知って両親は、今、2人じゃなくて、見えないけど3人でこのタクシーに乗っているのだと言うことを感じている場面があった。

このシーンもこの本に書かれてたことに通ずる場面でもあった。

「ワンネスを誘起するために窓から人々を見つめていて一番驚いたのは、共感を呼び出すときにかいま見たスピリットの存在だ。通りを歩く人のまわりに寄り添う、たくさんのスピリットたち。なかには亡くなった人の霊もいたが、多くは身体を持たずにこの地上で活動している存在だった。スピリットたちは人のすぐそばにいて、霊的に励ましたり、その人の考えをじっと見守っていたりする。僕はいつもワンネスを深く体験することに集中していたため、その姿を一瞬かいま見るだけだったが、そういったスピリットと人間との関係はどれもポジティブで、人々にスピリチュアルな支援をしているように見えた。  この現象を見るまで、僕は目に見えない存在にはあまり興味がなかった。亡くなった人は霊となり、しばらく地上に留まったあと最終的に霊的世界へ戻るのだと思っていたし、それ以外の存在がいるとも思っていなかった。だから、ワンネスで見たこの現象は驚きだった。」

『ワンネスの扉: 心に魂のスペースを開くと、宇宙がやってくる』ジュリアン・シャムルワ著
https://a.co/9TgXV3G


映画自体は、全然スピリチュアルな話ではないし、凄く特別な話でもなく、普通に私たちが人生を歩んでいる中で出会っていくような物語でもあったと思う。
むしろ特別じゃない物語だったのがよかったのかな。
特別じゃないはずだったのに実は毎日が特別な尊い毎日だったのでは?と感じるかもしれない。

大切な人の死を受け入れていくのは決して容易いことではない。その人と紡いできた思い出や優しさを胸に周りの人達が死を受け入れ、少しずつ前に進んで行こうとする姿が丁寧に描かれていた。
誰しもどこかで経験していくことだからこそ苦しさを共感し、一緒に乗り越えれた気持ちになれたような気がする。

読んでいた本と色々リンクしたので併せて書かせて頂いた。

人は、悲しみもその人なりに経験していくけどその周りには見える世界も見えない世界も繋がっていて、それがまた優しい世界だった。

親友の死という悲しい話ではあったけど、最後にはふわっと優しい気持ちになれる映画だった。

そして、今も
たとえ目には見えなかったとしても
アイミタガイの世界の中に居て
沢山の人と繋がり
沢山の人に与え、与えられて
支え、支えられていることに感謝したくなる✨


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にゃむ
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