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表情から読む「仔猫の気持ち」

私は生粋の猫派だ。

一時期は「猫使い」を名乗れるくらいに、あらゆる猫が懐いていたほど。

けれども、ある時から一切猫というものが寄り付かなくなった。



近所で可愛がっている仔猫たちも、いまではすっかり成長している。親離れの時期を目前に控え、それそれに自分の居場所を探索中のよう。

我が家の裏庭や隣家の塀の上に座ってこちらを眺めていることが増えた。

遊んでくれるのかな?

この人は悪い人ではなさそうだ。

仔猫は、期待感をもって私のことを見ているように見える。

その表情はなんとも愛らしい。



愛らしい表情でこちらを見ている近所の仔猫。

私が油断をするとすぐ近くにいる。

だが、私が気づくとサッと逃げていく。

仔猫の挙動は、まるで「だるまさんが転んだ」のよう。

庭仕事を見守っていることもある。けれども、私が手で触れる距離にまで近づくことはしない。甘える仕草もしない。

だが、仔猫の眼差しは、明らかに好意的な気がするのだ。



きっと仔猫は私のことを全てお見通しなのだろう。

「この人の心には仔猫の入る余地はない」ということを。

そもそも、この仔猫は近所の猫。関わるとしたら「セカンド・ハウス的な立ち位置」で、餌を上げたり、ちょっと触らせてもらうとか、そういう関わり方になるのだろうが、今はそれすらできていない。

仔猫の愛らしい表情を見ていると、こちらからの歩み寄りを考えてみたくなるのだが。

今はこれでよいのかもしれない。

いつかまた猫とご縁を結べる時が来たら、その流れに乗ればよいだけ。

それまでは、遠くから見ている猫の姿に癒されるとしよう。




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