生き残る戦略なのか?ヒメヒオウギを観察して思うコト
ヒメヒオウギが同時に2つの花を咲かせている姿はなんとも愛らしい。仲良く寄り添う夫婦のようであり、仲良し友だちのようでもある。
私は、2つの花が一緒に咲いている姿を見てきたので、ヒメヒオウギは2つの花が同時に咲くのだとばかり思っていた。
ところが、どうやらそうではないらしい。
今回、初めて自家製栽培でヒメヒオウギが育つのを観察し気がついたのだ。
まだ1例目であるから、もしかしたら同時に咲くパターンもあるのかもしれない。だが、別の日に開花すること自体が「ヒメヒオウギが生き残る戦略」だと考えるのが自然だと思うのだ。
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ちなみに、今回観察したヒメヒオウギは、1日目に開花した花が夜に一旦閉じた後、2日目に再度開いた。そして、そのタイミングにもう1つの花が開花。
最初に咲いた花は、2日目の夜は閉じることなく開いたままだった。その横で、後から咲いた花は閉じていた。
3日目は、最初に咲いた花はしおれていた。3日目の夜、後から咲いた花は、夜になっても閉じることなく咲き、4日目の朝にはしおれていた。
ヒメヒオウギの様子を観察していると「たまたま」という咲き方をしたのではなく、何か目的があっての振る舞いのように映る。
つまり、子孫を残すという目的で、そういう咲き方をしているように思えるのだ。
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虫や風に受粉を助けてもらうため考えられた戦略なのだろう。
この2つの花のいずれかが咲いているのは「1日目の日中、2日目の日中、夜、3日目の日中、夜」であり、この間、受粉の介助を受けられる状況にある。
それだけ長い時間かければ、「どこかのタイミングでは受粉が可能になるハズ」という戦略なのだろう。
愛らしさと同時に「生き残る強かさ」を備えたヒメヒオウギ。
「ただ可愛いだけじゃないのよ。」「生きるってそういうことなのよ。」
そんな風に囁く声が聞こえてきそうだ。