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#ゲーム制作徒然「『キャラクター制作指示書』について」

#ゲーム制作徒然
どうも、死に急ぐ生命の果実です。

みなさん、ゲーム作ってますか?

え、作ってない。

まぁ、そういう方もたくさんおられますでしょう。
自分はというと、仕事にしろ趣味にしろ、ゲームを作るということには何かと縁があります。
自分が作ったものでひとが楽しそうに遊んでくれるのを見ると、なかなか感慨深いものがあります。

一言にゲームを作るというとあいまいな話なのですが、今日はその中のフェーズのひとつ、「キャラクター制作指示書」というものについて少し書き記しておきたいと思います。

ざっくり以下のような構成でお話をできればと考えております。


「キャラクター制作指示書」とは

ゲームといえば欠かせないものひとつがキャラクターである。
キャラクターはコンテンツの顔であり、花形だ。

キャラクター

さて、そんなキャラクターはどのように作成されているのだろうか。

以前、こんな記事を作成した。

ここでは、主にキャラクターの内面(≒キャラクター性)の制作過程について、詳しく説明した。(といっても、ここ記事で紹介した制作手法は数あるうちのひとつなので、そういうものとして参考にしていただきたい)
今回はそのキャラクターの外側、イラストの方に入っていきたいと思う。

さて、キャラクター制作指示書、である。
キャラクター制作指示書とは、読んで字のごとく「キャラクターの外見的特徴をまとめたデザイン作成用の資料」である。
主にデザイナーさんに向けて、企画者が作成するものである。
詳細に関しては後ほど説明していくが、この資料によってデザイナーさんがスムーズに望ましいキャラクターを作成できるよう配慮することがポイントだ。

実際に作ってみよう。

上記の記事はオマケである。
(※うちの子として作った通称「緑ン子ちゃん」の制作記である)

今回は説明用に実際にキャラクター制作指示書を作るにあたり、上記で紹介した緑ン子ちゃんのお友達「青リン子ちゃん」を題材として進めていきたいと思う。なお、名前は未定である。永遠に。

構成

キャラクター制作指示書は以下の構成で作成する。
(しつこいようだが、あくまで一例である)

  • 概要

  • 顔・髪型

  • 服装

  • その他

各項目について順番に説明していこう。

概要

概要である。
キャラクターのデザインを作成するにあたり、どんなキャラクターであるのか、ニュアンス的なことを記すのは大切である。

概要より抜粋

上記の例では、キャラクターコンセプト・デザインコンセプト・キャラクター概要・基礎情報に分けて記載している。
特に大切なのはキャラクターコンセプト・デザインコンセプトである。
この時点ではキャラクターは設計者の脳内にしか存在しないため、その役割やイメージを先に端的に表現することが大事である。

今回の作例では以下のように設定した。
元気に育ってほしいものである。
・キャラクターコンセプト→リーダーシップのあるポンコツ
・デザインコンセプト→サイバーティック×スポーティ

他、制作に支障がない範囲で、できる限りのイメージ(手書きやアバターアプリなどを活用)や、既存のキャラクターの近しい例を掲載しておくとよいだろう。
このとき、イメージ画像や資料となるURLなどを合わせて記載しておくと、デザイナーさんが資料を探す手間が省けるので重宝される(はずだ)。

顔・髪型

頭部の造形はキャラクターを制作する上では重要な部分だ。
前述したように「どういったキャラクターなので」「どういった印象を抱いてほしくて」「そのためにこういう設定にした」という説明があると、制作側としても意図を汲みやすく齟齬が少なくなると思われる。

顔、髪型より抜粋

服装

服装もキャラクターを印象付ける上では重要な要素だ。
服装の場合、イメージがあるならば具体的なメーカー・製品・公式URLなどの詳細を掲載しておくとよいだろう。
その服装によってどういった印象を与えたいのかだけ認識を合わせておけば、同系統の製品からニュアンスをくみ取りやすいはずである。

服装

その他

その他。である。
これまでの項目で当てはまらないものがあれば、ここに記載しておくとよいだろう。例えばアクセサリーであったり、タトゥーなどの身体的特徴であったりが、ここに入る場合がある。

また、今回は下記のような感じで「今回のキャラクターに持たせたいイメージに近しいイラストを描かれる絵師のTwitter」を掲載した。
場合によってはデザイナーさんのノイズになってしまうので、どういう情報を掲載するべきかはデザイナーさんと話し合うのもよいだろう。

その他より抜粋

参考資料に引っ張られないように、の一文は加えておくとよいだろう。

事故避けの呪い

資料

今回実際に作成したサンプル資料は、下記に置いておいた。
上記で抜粋的には紹介しているが、詳細が気になる方は是非ダウンロードしてみてほしい。

まとめ

今回はざっくりこんな感じだ。
キャラクター制作指示書の書き方に、正解はない。
デザイナーさんによってほしい情報の解像度が違っていたり、企業風土によってどういうことを大事にすることも異なったりすることはままある。

ただ、前述したように「制作指示の意図を明確にし、くみ取りやすくする」「イメージをできるだけ具体的に挙げる」など、気をつけておくことは共通するので、そこは覚えておいて損はないだろう。

ということで、本日僕からは以上です。


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