仮面ライダー龍騎 祝20周年に寄せて…

仮面ライダー龍騎が好きである。
現在は北京オリンピックが開催され、ちょうどアイスホッケー日本vsデンマークの試合が放送されている。
Twitterで龍騎の20周年を祝福する役者様方の投稿を拝見し、私も放送当時からの大ファンとして思い出を語らせていただくことにした。
映像や情報を見返さず、最後に鑑賞した数年前までの記憶から思い出を捻り出すことにするので、私の記憶を試していただきたい。

クウガ、アギトと大興奮のまま放送された平成ライダーシリーズ。第三弾は…?とやはり気になっていたものである。そしてテレビランドやてれびくん(今でもあるのか?)の表紙に「次のライダーは龍騎だ!!」と登場したときの衝撃はハンパなかった。

…は?

これがライダー?

そうなのである。
当時のライダーファンは龍騎の顔面に相当度肝を抜かれた。だって顔に線入ってるし。体むっちゃ赤いし。
新たな仮面ライダーのデザインに、むっちゃ攻めるやんけ!!と感じた瞬間であった。
そして肝心のストーリーである。
これまでの仮面ライダーと言えば明確な敵軍団が存在した。ショッカーなりデルザーなりグロンギなり闇の力なりと、仮面ライダーには人間を脅かす敵との戦いが描かれた。ファンもそういうものだと思って応援した。
仮面ライダー龍騎には敵軍団は存在しない。なぜなら、全ての仮面ライダーが敵だからだ!!!!

は!!!!?

何!!!!!!!?????

ライダー同士の戦い!!? なんそれ!

と頭をぶっ叩かれたものである。
「己の願いのために13人のライダーが戦う!」と銘打って放送開始された仮面ライダー龍騎。一体どんなものを見せられるんだ…と半分ドキドキしながら第一回目を見ていたと思う。

まず主題歌にぶっ叩かれた。女性ボーカルである。しかもポケモン声優の松本梨香さんである!
本当にスタッフはこれまでのライダーのイメージをぶっ壊しにかかっている!と思った。
そして城戸真司(ごめん人物の漢字ぐらいは調べさして)。チャラい。見た目が。茶髪ロン毛で。
これは悪口でもなんでもない。
ライダーのイメージからの発言である。この真司のキャラはそれからのライダーのキャラに相当影響を与えていると勝手に思っている。
しかし真司は見た目とは裏腹に相当悩む。むっちゃ悩む。チャラい見た目の男が悩む姿が結構なインパクトとして目に映ったものである。
(チャラいチャラいと言いまくったが、クロマティ高校や花嫁のれん4ではキリっとした須賀貴匡さんが見れますよ!!)
そしてダブル主人公として秋山蓮が登場するのも画期的だった。チャラい真司に相反して短髪クールな松田悟史さんにハマっちゃったお母さんも何万人もいたことでしょう。松田さんはリアルな世界でも確か人命救助をなされたんじゃなかったっけ。
そして肝心なライダーバトルに話をもっていくことにしよう。いきなり鏡の前に立ち、「変身!」は??と思ったのが束の間、ライドシューターでミラーワールドに突入する衝撃を忘れもしない。
ライダーは現実世界では戦わないのである。しかも時間制限がある。しかもCGで制作されたミラーモンスターと契約しなければならない!!
とこんなけ書いただけでも当時のキッズはびっくりしたのだ。
そしてキッズの目を虜にしたのがアドベントカードである!!!!
あれが超絶カッコよかった!!!
何?武器出すのにカードいんの?必殺技出すのにカードいんの?って。
完全に今のアイテム必須となった平成・令和ライダーの基礎になっているではないか。
今龍騎やったら絶対ごちゃごちゃとエフェクトや効果音がついてくるだろう。龍騎が最初で本当によかった。
特にファイナルベントがめちゃくちゃテンションが上がった。だって必殺技だよ? これから必殺技打つんだ!と思うとすげえカッコよかったなぁ。
その所作がどのライダーも本当にカッコよかった。今でも店でカードを出すときに頭の中で「ゾーン! アドベント」て鳴りながら出してるときあるもん。

そんなこんなで始まった龍騎だが、数話でついに(主人公側から見た)敵キャラが登場する。
カニである。
カニは警察のくせに悪いことやってナイトに負けて契約したカニに食べられちゃった。
ということで最初に死んじゃった。ライダーが。

そうなのである。ライダーは死ぬのである。
ここで視聴者は皆、このライダーバトルの恐ろしさを知った。
だからナメていてはいけない。という強烈なメッセージをキッズたちは受け取ったのである。
そして私たちはライダー史上最恐の悪役レスラー間違えたライダー、浅倉威を目の当たりにする…

なんなんだこの男は。

ガチ犯罪者ぢゃないくゎ。
そんなひとがかめんらいだあになってもいいんでしょうか。

IQがだいぶ下がってきた。
それぐらいのインパクトとハラハラを視聴者にぶっ込んできた。(語彙もなくなってくるのである)

萩野崇さんの演技は突き抜けており、完全な犯罪者として甘さを一切排除したキャラになっており、気づけば20年、全ライダーの中で堂々の一番好きなライダーになってしまっている。
もう一度言います。
「ライダーの中で一番、犯罪者ライダーが好きです。」(SANADA選手風に)
この浅倉威ライダー王蛇がシャバいライダーを次々に葬っていく。そしてその力を吸収していく。
「マジ浅倉最強なんじゃね?」感が高まっていく。

そして通常ストーリーが進む夏に「劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL」が上映された。
映画ストーリーが終わる?
完全なパラレルワールドが劇場版で表現された。
加藤夏希ちゃんのファム、むっちゃかわいかったです。女性ライダーってのも当時すごい話題になったなぁ。
ということで劇場版で終わったのである。
ておいおい。
というツッコミが入る。
通常版は続いているのである。
しかも秋には、ゴールデンでスペシャルまで放送された。
これまたパラレルワールドで、ラストで視聴者投票が行われるとんでもない展開が待っていた!!

「戦いを続けるか・やめるか」

当時見ていた方々、どちらを選択なされたでしょうか…私は当時完全決着を望んでいたので余裕で続けるにしましたけど…

そんなこんなで当初の戸惑いなど一切なかったかのように結局どハマりしてしまい、あっという間にラストを迎える。
まさかの主人公が最終回を目前に死ぬ!!
私はここで泣いた…
「城戸ぉぉーーーーー!!!!」
初めての蓮の親友となった真司の死に、全視聴者が涙を流した。
そして我らが浅倉の最期である。
これまで全く決まらなかったドゥームズデイがついに決まった!!(某レスラーのフィニッシュホールドを思い出します…)
が、相手は北村ではなくゴロウちゃんだった…
浅倉は警察に完全包囲されており、ミラーワールドから戻ると銃弾の前に倒れる。
そりゃそうです。脱獄囚ですから。
ただこのラストもさすがの展開だなと思った。

仮面ライダーって、ドラマなんですよ。

私も平成ライダー(とりわけカブトまで)を信奉しており、その理由に大きなドラマ性を挙げている。
ドラマがしっかりしているからこそのライダーバトルであり、感情移入して応援できるのである。
プロレスと同じなのである。
プロレスの話は追々することにして。

かなり長い文章になってしまった。
展開の拙い文章となり、付き合ってくださった方々には感謝申し上げます。
こんな記事を書いていたら俄然また見て見たくなった。特にスペシャル版w
本当は13人全員登場させるつもりがなかったと話されていたスタッフの皆様、一年間で13人のライダーを様々な場面で登場させていただき、誠にありがとうございました。
スタッフの皆様のおかげで、我々も20年間龍騎を応援することができました。

来年の今頃には555の感謝状を書いていることと思いながら、今回は筆を下ろさせていただきます。

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