すき家は何故ゴキブリ麦茶を出してしまったのか🕷️
えー、ゼンショーの株主の方々、ご愁傷様です。
他人の不幸は蜜の味と言いますが、ここのところ戦争関連の話で持ち切りな世の中でしたから、まぁ笑えるニュースにはなったかと思います。自分に降りかかったら奇声あげちゃいますけどね…。
さて、今回は何故すき家でゴキブリ入りの麦茶を出してしまったのかを、無理矢理「情報セキュリティの技術と対策」の感想文を絡めながら書いていきたいと思います。
🐞麦茶を「予め」入れておく習慣
振返ってみると、すき家って確かに麦茶を「あらかじめ」いれて用意しておく習慣がありました。つまるところ、すき家の店員が目を離した隙にゴキブリが侵入したと言うことになります。
すると、ここで問題なのは混入したコップだけが問題ではなく、混入するまでに何個のコップを渡り歩いていたか(何人がゴキブリの歩いたコップで麦茶を飲んだか)も問題になります。
ある意味、ゴキブリが混入していた本人は「ゴキブリの歩いた後のコップで麦茶を飲まずに済んだ」ため、幸運なのかもしれません。
コンピュータの世界で言うと、明らかにウイルスに感染したような挙動が目に見えてわかるから、速攻でネットワークから切り離せたようなもの。
他の飲んだ方はウイルス感染していると気付かずにPCを使い続けているようなものなので、ゴキブリの歩いたコップで麦茶を飲んでしまったことになります。
🏪劣悪な労働環境は改善されず
今年は10分カットのキュウべぇハウス・・・もとい、QBハウスが「社員が社員を雇用していた」などと言う「わけがわからないよ」な雇用形態が露わになりました。
すき家もかつて、労働者と詐欺的な労使契約を結ばせていたことが過去に明らかになっています。
2008年の記事ですが、いかにゼンショーが労働者を舐め切っていたかは偽装雇用事件でも明らかであったと思います。
実は末端の労働ほど、こうした偽装雇用契約を結ばされることが多いんですよ。
加えて、すき家にはワンオペ長時間労働が常態化していたことも話題になったことがあります。
実際問題、いくら麦茶を予め入れていたと言っても、ゴキブリが混入していれば検知できそうなものです。しかし、検知出来なかったのです。
インシデントが起きた時の投稿時間は19時36分、ちょうど晩御飯で混雑する時ですね。
この時にワンオペだったのかどうかはわかりませんが、まぁ忙しい時間と言えるでしょう。加えて、すき家の雇用形態が2008年から殆ど改善がされない状態であるとするなら、教育なんて行き届いていないでしょう。
PCで言うならXPを未だにインターネットへ直繋ぎしてるようなものです。
なんだかんだで情報セキュリティインデントは4割は故意犯によるものだそうですが、やはり6割は人的ミスによって発生します。
🦠飲食店に脅威(ゴキブリ)は付きもの
どんなに綺麗に清掃しても、飲食店からゴキブリを根絶するのは難しいと言われています。
それでも客の前に出ないようになっているのは、粘着トラップ(ファイアウォール)やベイト剤(アンチウイルス)を使ってある程度防除しているからです。
ただ、不正アクセスってなんだかんだで4割はソーシャルエンジニアリングによって為されるようで、予め入れてた麦茶を放置してしまうのは、パスワードを書いたメモを放置するような行動に等しいです。見事にそこをゴキブリに不正アクセスされてしまったわけですね。
ITの世界でも「パスワードを覚えきれん!」って感じで、パスワードメモを放置するようなことが往々にして起こります。それらの人はITを扱うための基本的な理解が無いままシステムだけ利用する状況に立たされていることが多く、そういうところからインシデントが発生します。
すき家の何が悪いかって言うと、ゴキブリ(不正アクセス)に対する適切なリスク評価も出来ておらず、劣悪な労働環境に労働者を置くことの人的ミスの危機に対する認識が甘かったということです。
ゴキが歩いたコップはウイルス感染をしてしまったコップとも言え、その麦茶を飲んでしまったお客さんは自身の免疫力で雑菌を駆除いただく他ございません。
まぁ、ゴキブリの歩いたコップの麦茶を飲んだところで殆どの人は何の症状も現れないでしょうが、脅威に対する適切な評価が出来てなかったことは、ゼンショー側の責任と言えましょう。
さて、この「情報セキュリティの技術と対策」も図書館で借りた本なので返却するのですが、この本の内容だけでもキチンとやれば、情報セキュリティマネジメント試験は充分に合格点を取れると思います。
情報セキュリティマネジメント試験用の本では無いので、ストラテジ系は殆ど書かれてないですが、反面、技術に関する点は入門書ながら、情報セキュリティマネジメント試験の範囲は全てカバーしています。
お金を掛けずに情報セキュリティマネジメント試験の勉強をしてみたい人は、伏見中央図書館で本書を借りると良いかもしれません。
それにしても労働者を大切にしないとどうなるかって言うのは、すき家がよく可視化してくれてるんじゃないかなと思いますね。労働環境を変えてかないと、きっとまたインシデントをやりますよ、すき家。
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