見出し画像

やっぱフルリモートって無理よ:だからこそ地方のサテライトオフィスの有用性を見直して欲しい

神戸移住前に年内最後の旅行として秩父旅行をしてきましたが、埼玉出身とは言ったものの、秩父となると理由が無いと行かないものです。
私の出身地は春日部(東埼玉)でございますので、埼玉と言っても秩父と東埼玉では気風は全く異なります。

埼玉ではコワーキングスペース付きのカプセルホテルで泊まりましたが、金曜日以外は同じ部屋で私以外にいないという快適な旅行となりました。

この秩父旅行で思ったのは「やっぱサテライトオフィスの有用性って見直されてええんちゃうかなぁ」というものでした。

コロナ禍になってリモートワークはだいぶ浸透したとは言え、やはりフルリモートは無理やろなと思っていたのですが、しかし労働者側の視点でハイブリッドワークはかなり評判が良くないようで、ハイブリッドワークを導入したことで離職に繋がったという話もあります。
かと言ってフルリモートと言うのも現実的な選択では無いですし、フル出社回帰というのもまた離職を招く要因になるでしょう。
そこで、今回はサテライトオフィスの有用性を見直される時ではないかと言う話をしようと思います。


🌍誰かが出社しないとフルリモートは出来ない

以前、出社=できない社員の介護であるという話がありました。
その時に私は「その主張には与しません」ということを提示しております。
現実問題として、余程の例外が無い限りフルリモートが現実的でないのはインフラ側の事情も絡むからです。

私は次に行く会社ではリモート勤務をできるインフラ体制を整えてますけども、それは「大橋さんがフル出社するからリモートし辛い」と言う不満が産まれることを避けるためです。

この記事を書いている現在住んでる京都のアパートはリモートに適していない為に前々社ではフル出社をしていたのですが、インフラの都合上「誰かが出社しないとリモートする人も仕事ができない」状態になっておりました。

全員がフルリモートできる環境と言うのはクラウドだけで全てが解決する会社でして、現実論として「そんな会社は少数です」としか言えません。
大きな組織になればなるほどオンプレが存在してますし、オンプレが存在する会社は誰かが出社しないと物理的に回りません

💠コミュニケーションスピードのロスが意外に大きい

次にフルリモートの場合に難しいのがコミュニケーションスピードの低下です。
特にリモートでは「言語化能力」を強く求められること、日本のハイコンテクスト文化にマッチしにくいことがコミュニケーションスピードの低下に繋がります。

アメリカですらコミュニケーションロスの弊害が起こるほどですから、日本においてフルリモートと言うのは結構難易度が高いわけです。

極論、社員が全員ASDならフルリモートでもコミュニケーションが成立するかも知れません。
ASDの場合、非対面によるプレッシャーの低下、言語化されることの明瞭化がリモートに向いている要素はあるでしょう。
しかしですね・・・定型発達者にはフルリモートはあまり向かないというか「そもそも無理」と言うのが現実かなと思います。

🗼だからと言って週5満員電車通勤も生産的ではない

とは言え週5日も満員電車に乗りながら通勤するスタイルもまた、生産的とは言えません。
少なくとも満員電車に揺られる時間だけで体力を消耗するからです。
昭和時代ならいざしらず、リモートワークが普及した令和において、ホワイトカラー労働者が続けるべき働き方とは思えません。

エッセンシャルワーカーの場合はもう現場ありきなので通勤をする以外にないのですが、ホワイトカラー労働者の場合、必ずしも現場ありきではないわけです。
さしずめ「本当に毎日東京のオフィスに通勤が必要なのか」と言えば疑問であり、言ってしまえば秩父にオフィスを構えていても良いわけです。
そこで地方にサテライトオフィスを構えて必要に応じて東京に出張する扱いでも良い気はするんですよね。

🗾逆に地方がメインで東京をサテライトにしても良いのでは

思うに企業規模が中小レベルの場合、地方にメインオフィスを置いて東京をサテライト化しても良い気はするんですよね。

だいぶ前に「給料で会社選ぶような人とは一緒に働きたくねぇわ」と言ってたコンサル会社があったんですが、その会社の銀座オフィスの家賃は試算してみると結構な額だったのでございます。

私は「オフィスは価値がある/価値を産む」ことは肯定していますが「オフィスが1億円の価値を産むか」は割と疑問視してる人間です。
六本木ヒルズに年間3億円払っていたオリガミはPayPayに叩き潰されたわけですが、オフィスは3億円の価値を産みませんでした。

恐らく当時炎上したコンサル会社も銀座のオフィスを維持するには月間3千万円以上の売上立てないと維持できないと思います。
賃料と人件費だけで毎月その半分弱行くと思います。
それこそ東京には駒込や大塚あたりに小さな営業所だけ維持しておいて、平塚や熊谷あたりに本社機能を置いたら固定費は相当浮くと思いますね。

昨今では国際情勢も不安定ですから、そういう意味でBCPも見越して地方にメインオフィスを置いて東京をサテライト化するのは有効かと思います。

現実的にはまだまだフルリモートって言うのは厳しいと思うのですが、しかし満員電車で週5通勤もまた、生産的では無いです。
だからこそオフィスの役割は再定義した方が良いと思いますし、地方にオフィスを構えるというのが、少しでも普及すれば良いなと思いますね。

いいなと思ったら応援しよう!

センチュリー・大橋
ご一読ありがとうございます。お読みいただいた記事がもし無料、あるいは価格以上の価値があると思ったら、フォローならびに、サポートいただけますと幸いです。

この記事が参加している募集