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はなたび恵庭 / 観光プロモーションについて。


花のまち・北海道恵庭市と市内周遊プラン「はなたび恵庭」の企画開発とプロモーションツール製作のプロジェクトをご一緒させていただきました。

「市内の学生や市民と考え育てる観光プラン」

恵庭市には60年以上の市民による花のまちづくりの歴史があります。

そして市民が自らオープンガーデンとして自宅の庭を開き交流するという取り組みは、恵庭市の市民参加によるまちづくりや、観光の土台となっていると考えられます。これらの背景を踏まえると、今回の業務において大切にすべき長期的な目標は、恵庭市に何度も訪れる方々を増やし、恵庭市で暮らしたい、恵庭市で働きたいと思ってもらえる方々を増やすことだと考えました。

はなふるを拠点としながら恵庭市全域で市民と観光客の交流が活発になり、
恵庭市に移り住む方々も増えていき、恵庭市のコミュニティが充実していくこと。その結果として消費が喚起されていくと考えます。

今回の事業ではその第一歩として、市内の学生や市民と共に恵庭市を知り、
一緒にプランを考えて発信します。そして翌年以降も、時節に応じたモニターツアーを学生や市民と共に継続的に開催し、新鮮な観光プランとしてアップデートし続けることを目指します。

こうして恵庭市の観光を盛り上げていくことで、これから訪れる観光客も学生も恵庭のファンとなり、将来恵庭に住みたい、働きたい、より良くしたいと思ってもらえることを目標とします。

[ 3つのプロセスによるツアーづくり ]

「市内の学生や市民と考え育てる観光プラン」という考え方を踏まえて、学生や市民と共にツアーをつくる3つのプロセスを設定しました。このプロセスにおいて大切なことは、セメントと恵庭市だけで案を作って実行するのではなく、案を作るところから学生や市民と共に行うという点です。

STEP 1.企画ワークショップの実施

企画ワークショップは、下記の目的を設定した上で実施しました。

①市民が自ら周遊プランを盛り上げることができるよう
 主体性を高めること。
→期待する効果:市民が自ら発信する、自ら観光客と交流する、
 等の行動につながること。

②周遊プランづくりに参加する市民同士が繋がり、
 チームとなり仲間を増やしていくこと。
→期待する効果:翌年以降も市民が自ら友人知人に呼びかけて仲間を増やす、
 等の行動につながること。

③ツアーコースに市民のリアルな意見を反映し、
 より魅力あるツアーに高めること。
→期待する効果:地元ならではの視点がツアーコースに盛り込まれること。

これらを踏まえてモニターツアーのコースを市内の学生と市民と共に検討します。

弊社で作成した素案をもとに、アイデアを出し合うワークショップを開催し、ファシリテーションを担当し実施しました。ここで出たアイデアを踏まえて、モニターツアーのコースを作成します。

※はなたびマップの活用

前年度に恵庭市と弊社で作成したデジタルマップ「はなたびマップ」を活用し周遊プランの作成とモニターツアーを実施しました。

参加者にはマップで情報を見ていただくだけではなく、スタンプラリー機能を実験として使用していただき、その検証も行いました。

なお、全てのスタンプを集めた方には、恵庭市の観光スポット花の拠点「はなふる」で採れた「花の種」を贈呈しました。前年度に恵庭市の方々と作成し出来上がったはなたびマップですが、市職員も含めて、初めて見たという意見が多かったため、役所内も含めて、市内におけるマップの認知度を高めることも目的に、この周遊プランははなたびマップを使ってより魅力的なものにすることを考え実施しました。

STEP 2.モニターツアーの実施

モニターツアーは学生と市民と共に行った企画ワークショップで出た意見と、
恵庭市が進める「花のまちづくり」の特徴を踏まえて、

・花を楽しむコース
・花と食を楽しむコース
・花と自然を楽しむコース

の3つのコースを設定し、実施しました。

STEP 3.ふりかえりワークショップ

ふりかえりワークショップは企画ワークショップと同様の目的において実施しました。企画ワークショップ、モニターツアーに参加したメンバーでモニターツアーの結果を振り返ります。この振り返りを踏まえてツアーコースをバージョンアップし、本番のツアープランへ繋げていきます。

[ 周遊プランの完成 ]

3つのステップを市民の方々と行い出た意見を踏まえて出来上がった周遊プランです。

2024年はこの周遊プランを実施、訴求し、ここで新たに出た意見を吸い取り、次年度はさらにアップデートを行い、毎年更新することで常に新しい恵庭の魅力をお伝えできる仕組みとなり、恵庭市のファンを増やします。またこのようなワークショップに参加していただく市民の方々をこれからも増やし、恵庭の魅力を体感することで、恵庭をさらに好きになり、市民が自ら魅力を発信し、自ら観光客と交流する人を増やします。

「恵みの庭で 花のような 素敵な旅を」


周遊プランを伝えるツールとして作成させていただきました。
・ポスター
・パンフレット
・プロモーションムービー
・プロジェクトムービー
・SNS用広告ツール

コンセプトは「恵みの庭で 花のような 素敵な旅を」。
花のまち恵庭といった恵みのような場所を「庭」と例え、街自体を市民が自分のお庭と思い、庭の魅力を多くの方々に広めたい、またそのお庭を散歩することが、お花のように綺麗で楽しい素敵な旅になってほしい!といった願いが込められています。

01.ポスター・SNS広告

3つのコースの「花を楽しむコース」「花と食を楽しむコース」「花と自然を楽しむコース」に合わせて3種類のキービジュアルを展開しました。「はなたびマップ」で使用しているイラストをデザインへ落とし込み、周遊プランとマップの連動性を図りました。モデルは北海道で活躍するひなた日姫を起用。モデルの表情と恵庭の魅力の2層構成でそれぞれのコースの魅力を情緒的に表現しました。

02.パンフレット

パンフレットは今回できた3つのコースの他に、恵庭の魅力的な場所をスポットで抜き出し、それぞれをデジタルマップと併用して確認できるツールを作成しました。紙ツールとデジタルツールの特徴を活かし、老若男女全ての方々に恵庭の魅力を訴求するツールを意識し作成させていただきました。

03.プロジェクトムービー

学生や恵庭市の住民の方々とツアープランを作っていく様子や背景(「企画ワークショップ→モニターツアー→ふりかえりワークショップ」の流れ)を動画としてまとめることで、プロジェクト自体を訴求するとともに、この「地域の人々とプランを作り、恵庭市をより良くしていくことを若い世代から考えていく」というアイデンティティを今後も継続して行い、伝えていくことを目的としたムービーです。駅や空港、道の駅などの商業施設やSNSなどで拡散し、「花のまち恵庭」が提案する観光プランを訴求します。

04.プロモーションムービー

一人の女性がたくさんの恵庭市の魅力を体験していく様子を納めたプロモーションムービーを作成しました。3つのコースにある「花」「食」「自然」をテーマとした場所を巡り、恵庭の魅力を伝えます。
[モデル : ひなた日姫(北海道在住)]


本業務は恵庭市の花のまちづくりの背景を踏まえ、「市内の学生や市民と考え育てる観光プラン」という視点を大切にしながら実施しました。

まずは3つのステップを一周し、市民が恵庭市に訪れる人たちのコミュニケーションをとるためのツールができたことで、「恵庭の交流人口が増える」に対してアクションをとる準備ができた段階と言えます。今後はオープンガーデンの時期など恵庭市に多くの人々が訪れる時期に、周遊プランを広く周知しながら、交流人口を増やし、コミュニケーション量を増やしていくことで、「恵庭で暮らしたい人」が増えていく仕組みを作ってきます。

https://www.cementdesign.com/?portfolio=hanatabieniwa


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