今春は、「黄砂」という言葉にあまり馴染みのない、東日本の太平洋側にお住まいの方も、ニュースなどでたくさん耳にされたかと思います!この、3月から5月にかけてがピークとされる、春の「少し迷惑な風物詩」について、皆様と情報をシェアさせていただきます^^!
「黄砂」とは、主に中国やモンゴルの乾燥域(タクラマカン砂漠やゴビ砂漠)で発生した砂塵や微小な粒子から成り立ったもので、低気圧などに伴う強風によって大気中へと巻き上げられ、偏西風によって運搬されるものを言います。その濃度が高くなると、大気の環境に与える影響も大きくなります。中国で、空が暗くなっている映像などをテレビでご覧になられた方も多いのではないでしょうか。近年では、黄砂に大気汚染物質であるPM2.5が付着して日本まで飛んでくる為、アレルギーなどの健康被害が出ている他、洗濯物を外に干すと黄色くなってしまったり、車の汚れや傷などの被害を引き起こしたりしています。日本はもとより、北太平洋を横断して、北米大陸や、さらに東へと長距離輸送される場合もある事がわかっています。
前述しましたが、黄砂そのものは、主に、造岩鉱物(石英、長石など)、粘土鉱物(雲母、カオリナイトなど)などからできていますが、日本に到着する頃には、中国での大気汚染物質ともなっている、アンモニウムイオン、硫酸イオン、硝酸イオンなどのPM2.5が付着して飛んでくるので、アレルギーとして取り沙汰されるようになりました。黄砂による健康被害は、花粉症の症状に大変似ています。その為、自分が花粉症なのか、黄砂アレルギーなのかは、専門の医療機関に行かなければわかりません。症状は人によって違いますので一概には言えませんが、花粉症が、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどの症状が主なのに対して、黄砂アレルギーは、喉の痛み、咳などがプラスされる方も多くおられるようです。
いずれも、空気中の微小粒子状物質が原因でアレルギー症状が出る為、対策としては、マスクの着用や、室内のこまめな掃除、空気清浄機の使用なのが有効のようです。
最初に、黄砂は「少し迷惑な風物詩」と書きましたが、実は黄砂には、海の中で大きな役割がある事もお知らせしなければなりません。黄砂は、風と共に、地表だけでなく、北西太平洋にも運ばれます。そして、黄砂の粒子中にわずかに含まれる鉄の一部が海に溶け出す事が、植物性プランクトンの増殖にとって重要であることが解っています。つまり、風が吹けば、植物性プランクトンが増え、それを食べる動物性プランクトンが増え、それを食べる魚が増える訳です。現時点では、どれだけ海洋の生態系に影響があるのかという点については、まだまだ不明のところが多いようですが、これらを考えると、地球の起こす事には無駄が無いと言えるような気がしました^^
どうしても、私達人間は、自分たち目線だけで物事を進めがちです。公害もそうですし、起こる災害なども「なぜ」を突き詰めると、人間のエゴが原因だったりする事もあります。私も黄砂アレルギーらしく、この春はいつも以上に鼻水と目の痒みに悩まされましたが、当たり前ですが、絶対に偏西風を止めることは出来ません^^;来春は、自己免疫を上げて、症状を軽く済ませるべく、セルラムの施術を計画的に受けようと思った次第です^^
ではでは、また(^o^)/
※掲載の写真は、みんなのフォトライブラリーからお借りした、タクラマカン砂漠です!