人工甘味料とコカイン
こんばんは
今日は人工甘味料の依存性についてまとめてみました。
ラットが、レバーを押す事で、人工甘味料 or コカイン(注射)どちらかを選択できるモデルを作成して、経過をみたところ、94%のラットがコカインではなく、人工甘味料を選択したという論文があります。*結構な衝撃です!
下記のスライドは、分かりやすいように改変しています。
Lenoir et al. Intense sweetness surpasses cocaine reward PLoS One. 2007 Aug 1;2(8):e698. doi: 10.1371/journal.pone.0000698.PMID: 17668074 Free PMC article.
この論文では、コカインの用量を増やしても、人工甘味料を選択した事も証明されています。更に、コカイン中毒になったラットでも同様の結果が得られています。また、カロリーがある天然のショ糖とカロリーがない人工甘味料の選択結果は同等であったことから、人工甘味料は血糖とは無関係に報酬系を刺激するようです。
著者は、人工甘味料に対する依存性は、先天的な味覚の過敏性によるものと考察しています。 ヒトも含めて動物の味覚受容体は砂糖が少なかった太古の時代の環境で進化したため、甘味に対しては適応できていません。
砂糖や甘味料が蔓延している現代社会において、頻繁に味覚受容体が過剰に刺激され、脳への過剰な報酬シグナルにより、自制のメカニズムを超えてしまい、中毒になります。