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○○になりたい!〜なりたかったらもうしているはず〜

生徒の進路相談に乗っていると、「○○になりたい!」とか「こんなことをしてみたい!」という言葉によく出会う。
そんなときにぼくが最初にかける言葉は

「そうか!じゃあ、やってみ!」

である。

もちろん、これだけで話が終わることはなく、どうすればその職業に就くことができるのかを伝えたり、どんな進路先を選べばそれをできるのかを一緒に調べたりする。
自分の守備範囲の分野であれば、必要以上に熱く語ったりもしてしまう。
ぼくとしては、子どもたちにはやりたいことにぜひ挑戦してほしいし、自分がなりたいと願っている職業についてほしい。
そのためにぼくができることがあれば、できる範囲でサポートをしたいとも思っている。

なりたかったらもうしているはず

そんな思いの中でも冷たいとさえ思えるような冒頭の言葉をかけるようになったのは、森博嗣さんの『「やりがいのある仕事」という幻想』という本の中で出会った言葉がきっかけである。
その本の中で、「小説家になるにはどうすればいいですか?」という学生からの質問に対して、森博嗣さんが答えている。
かいつまむと、

もし本当に小説家になりたかったら、もう本を書いているはずだ。もし本当に映画監督になりたかったら、もう映画を作っているはずだ。

こんなに自明であることを実践できていないことが多い。。。
ぼくにとっては衝撃的な言葉だった。

とりあえずやってみる

何かになりたいとか、何かをやってみたいと思ったときには、思い切って行動してしまうことが大切だ。
どうしてもぼくたちはいろいろなことを考えてしまって、結局やらない、もしくはできない理由を探し続けてしまう。
それで自分の「なりたい」とか「やってみたい」に近づけるはずがないのに。
ぼくも漠然とではあるが、「いつか本を書いてみたいなぁ〜」なんて思いから、ここで文章を書き始めた。
続けられるかもわからないし、何かにつながっていくのかもわからない。
それでも、うだうだとただ考えているだけでは、何にも変わらないと思い、重い腰を上げて、さらに重いパソコンのカバーを開き、大好きなお酒のほうへ伸びていきそうな手をキーボードに乗せて、思いついたことを細々と書いている。

なりたかったらもうしているはず

簡単そうに思えて、重たい言葉だ。


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