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番外編その6 お寝坊さんと早起きさん、今のところ暖冬の今年は何やら怪しいです。

中西部ではトルネードが発生するかもしれないと言われていた先週末。NYでも恐ろしく強い風が吹き気温が急上昇。土曜日は14度、日曜日は18度。

鳥たちもリスたちも春の陽気に誘われて大騒ぎでした。ようやく新しい鳥餌バッグを買い足して、いっぱいにできた4つのバードフィーダー、氷がすべて溶けて満タンになった2つのバードバスと私の睡蓮鉢(でもアライグマのせいで睡蓮はもうないんですが)もフル活用されまくり。

ローズガーデンでは、12月の半ばから今か今かと待っていたクリスマスローズがようやく開花です。長くかかってしまったので、花びらが傷んでしまいましたが、でも嬉しい、本当に嬉しい、ああ、ありがとう。

少し前に、異常気象のせいかクリスマスローズが咲きません、と言う日本の方のツイートを読んで私も密かに心配していたのです。本当に良かったです。なんだか最初に見たときより蕾が減ったような気もしますが、とりあえず全部で7つは咲きそうです。暖かな日差しの下、蜂たちも出てきたのにはびっくり。嬉しそうにクリスマスローズの周りを飛ぶ姿に思わず頬も緩みます。

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それからヒースも次々と。実はこの株を買ったのは2012年、ここに引っ越してすぐの春のこと。まだ庭に何も彩がなくて寂しさを覚え、ホームセンターでついつい鮮やかな鉢を購入してしまったのです。私、「嵐が丘」が大好きなんです。ヒース咲くムーア、最高です。いつか私の庭にも広がってくれたらと、私はそこにハイランドの夢を見てしまったのかもしれません。

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しかしゴージャスに咲いてくれたのはその年だけで(写真上)、株は年々弱まり私はあわてました。痩せた土地でも強く咲くはずのこの花がなぜ……。とにかく地植えしようとバラも増え始めた数年前にアチー脇のつるバラの隣に下ろしました。

その冬、花はほぼつきませんでしたが、枝は伸び株は大きくなりました。いい感じに成長しているのを見てホッとしたのもつかの間。成長期の春を前にして、ある日枝先をバリバリと食べられてしまったのです。そうです、クロスマスローズの時と一緒、野ウサギの仕業です。半分になってしまった株、その夏どうにか元の大きさ近くまで戻しましたがやはり蕾はつかず。それはそうでしょうね。そこまでよく頑張ってくれました。

そして今年、野ウサギの被害にもあわず元気に成長を続け、ついにたくさんの蕾がつきました。秋の終わりに恐ろしい寒波が来て心配しましたが、どうにか乗り越えてくれ、、、再び開花。買ったときのように溢れるほど咲くまでには至りませんでしたが、それでも遠くからでもピンクです。ヒースです、ムーアです(笑)、私の中では大きな前進です。

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そんな風にこの時期の彩りに巡り合えて嬉しいはずでしたが、暖冬の影響で戦々恐々のあれこれも。そう、休眠してるはずのバラたちが、すでに新芽を膨らませ始め、物置の白壁反射で活動が一番早い北側のノイバラには赤みを帯びた若葉さえちらほらと。ミントやタイムも枯れていません。

恐るべき耐寒性で毎年冬場を乗り切るイチゴ、チューリップ(サクサティリス)、ムスカリは言うまでもなく、いや、いつもよりも大きく青々しい気がする、、、。

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さすがに水仙、ヒヤシンス、チューリップ(アルバ コエルレア オキュラータとフリルや八重)、シラー・シベリカ、アネモネの芽は見当たりませんでしたが、これで頭をもたげられていたら、泣いてしまいますよね。

痛みながらも例年より緑が残る地面を見ていたら、落ち葉の下にはニゲラと宿根草のヴィオラの小さな葉っぱを見つけてしまい、思わず声が出てしまったのは仕方なかったと思います……。

このまま春になるのなら問題はなしです。でもそうは問屋が卸さないでしょう。カレル・チャペックも怖れるブラックフロストまでまだまだ先は長いし、雪が降るチャンスはいくらでもあります。思わず育ってしまった新芽たちがそんなマイナスの世界でどこまで頑張れるか、もうコンコンと言って聞かせたい。うん、聞いてくれるならば、それで思いとどまってくれるならば。ありえないけど、そう願わずにはいられません。

そしてバラ。NYでは春先、雪で痛んだ枝を切りそろえて動き出すのを待つ人が多いように思います。私もそうです。けれどこのままでは眠ることなく動き出してしまうかも!!!どうするどうする、待つのか切るのか。ここ数年は本当、春先に庭で悩むことが多くなったような気がします。

確か去年も2月に庭仕事にもってこいの気温が続いたはず。けれどその後、春の雪がドカーンと。もう4月にもなっていたし、小さなシベリカたちが咲き始めたばかりで大騒ぎだったことを思い出します。まだまだ冬、自分に言い聞かせてじっと我慢の子です。

そうそう、オースチンローゼズの2020年アメリカ市場。販売がヨーロッパ、日本に遅れること2年。ようやくアナウンスされたのはエミリー・ブロンテです。そうです「嵐が丘」です!待ってました、私、この日を指折り数えて。

来週には注文したいと考えていますし、まずはその準備に没頭して、冬らしい冬を過ごしたいと思います。




サポートありがとうございます。重病に苦しむ子供たちの英国の慈善団体Roald Dahl’s Marvellous Children’s Charityに売り上げが寄付されるバラ、ロアルド・ダールを買わせていただきたいと思います。