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メルマガ小泉悠と読む軍事大国ロシアの世界戦略

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2023年6月の記事一覧

第227号(2023年6月26日)博士(たち)の異常な愛情

【今週のニュース】ベラルーシからロシアへの弾薬供給量は ほかウクライナにクラスター弾頭型HIMARSを供与?  6月22日、ロイター通信は、米国がHIMARS用のクラスター弾頭搭載型ロケット弾(DPICM)の供与を検討していると報じた。  DPICMは2008年のクラスター弾禁止条約による禁止対象に入っている。米国はロシアと同様に同条約の批准を拒否しているが、米軍の現役装備から外すという措置をとった。今回の件はそれをウクライナに供与しようということのようだが(なお、ウクラ

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第226号(2023年6月19日) ウクライナの反転攻勢難航の背景

【インサイト】ウクライナの反転攻勢難航の背景分厚いロシアの防御体制  6月初頭に始まったウクライナの反転攻勢は、率直に言って難航していると言えるでしょう。前号でも書いたように、ヴェリカ・ノヴォシルカを発起点とする攻勢が始まったのが今月4日頃。続いてオリヒウを発起点とする攻勢が7日に始まりましたが、これ以降、ウクライナ軍はごく限定的にしか前進できていません。ほぼ2週間かけてロシア側が主抵抗線にするつもりであろう要塞地帯にさえ辿り着けていないというのは、かなりの苦戦であることを

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第225号(2023年6月12日) ウクライナ、ついに反転攻勢へ/ロシア軍需産業の内幕

【今週のニュース】ロシア軍需産業の内幕に関する報道まとめ 開戦後、ロシアが軍需産業を戦時体制に切り替えて弾薬や兵器の増産を図っていることはこのメルマガでも幾度か報じてきた。ただ、プーチン大統領が最近、「近代的な兵器は十分ではないが、軍需産業に関する問題は全て解決できると信じている」と述べるなど、色々と課題が多いらしいことはロシア側も隠していない。 パーヴェル・Mの自殺未遂事件  こうした中で『ノーヴァヤ・ガゼータ・ヨーロッパ(NGE)』に興味深い記事が掲載された。現在、ロ

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第224号(2023年6月5日)ロシア本土への攻撃 本当のターゲットは米国(かもしれないという話)

【今週のニュース】日本からウクライナ向け砲弾用の火薬を調達?ロシア 徴兵年齢の変更に関する法案が審議入りへ  第214号で紹介したように、ロシアでは3月に徴兵年齢の変更に関する法案が下院に提出されていた。従来、18-27歳の間とされていた徴兵対象年齢を21-30歳に変更するというもの。移行期間にあたる2024年には対象年齢が19-30歳、2025年には20-30歳となり、最終的には2026年移行、21-30歳に固定することが想定されている。  法案を提出したカルタポロフ下院

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