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メルマガ小泉悠と読む軍事大国ロシアの世界戦略

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2021年10月の記事一覧

第150号(2021年10月25日) 中露艦隊日本一周、アフガン情勢とロシア、核兵器禁止条約 ほか

【インサイト】核兵器禁止条約「オブザーバー参加」という選択肢 今年1月22日に核兵器禁止条約(TPNW)が発効しました。もちろん、P5といわれる五大核大国、印パ、北朝鮮、イスラエルなどは非加盟ですが、とにもかくにも核兵器の存在そのものを違法とする法規範ができたということは、この究極と兵器と人類との付き合い方における一つの画期であることは間違いないと思います。  翻って日本はと言えば、我が国周辺の仮想敵国(ロシア、中国、北朝鮮)の全てが核保有国となり、しかもその質的近代化(と中

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第149号(2021年10月18日) 日本海での米中露つばぜり合い ほか

【今週のニュース】中露海上合同演習で米とのつばぜり合い、新型ミサイル防衛システム「アエロスタット」 ほか バール地対艦ミサイルシステムの射程が500kmに?  TASS、2021年10月19日  TASS通信が軍需産業筋の談話として伝えたところによると、3K60バール地対艦ミサイル用に開発された新たなミサイルの発射試験が実施され、その射程距離は500km以上に及んだ。現在、バールから発射できるのはKh-35(射程120km)またはKh-35U(射程260km)のいずれかだ

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第148号(2021年10月11日) ロシア軍の「北極艦隊」構想 ほか

【今週のニュース】北極艦隊を設立? ロシア軍で大規模人事異動ロシア軍の新型ミサイル・ロケットの試験動向  10月11日、軍需産業筋の談話としてTASS通信が報じたところによると、新型重ICBMサルマートの飛行試験が年内に2回予定されている。うち1回は11月中に実施予定であるという。  サルマートについてはこれまでポップアップ試験(サイロからの射出までやるが、実際の軌道には投入しない)しか行われておらず、飛行試験の日程は伸び伸びとなっていた。飛行試験は2022年にも継続され、

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第147号(2021年10月4日)ロシア軍のオホーツク防衛戦略と日本

【インサイト】ロシア軍のオホーツク防衛戦略から日本の防衛体制を考える  9月29日付の『イズヴェスチヤ』紙に、ロシア軍が新しいエアクッション型揚陸艇の開発を検討しているという記事が掲載されました。  記事によると、その搭載量60-70トン。戦車や装甲兵員輸送車だけでなくイスカンデル-M作戦・戦術ロケットシステム、バール短距離地対艦ミサイル、バスチョン長距離地対艦ミサイルなどを搭載可能であるとされています。  現在、ロシア軍が運用している12322型エアクッション型揚陸艇(ズ

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