やたらと夏

休日だった。友人がカラオケに行っていたので俺も羨ましくなり、久しぶりにカラオケに行くことにした。まねきねこでごちうさのコラボがやっているからついでに、と思ったけれどそのまねきねこではサービスが展開されていなかった。別におまけ程度に思っていたからショックでもなんでもなかったのだけれど、妙に気持ちが落ち込んだ。ココロそばにいるよ、を歌いながら号泣して、なんとなくミライがやっぱり一番いい曲かもと思っていた。
部屋は狭かったのだが、何故か通路側に面した窓がある。カラオケの個室なんてものはまるでいかがわしいことをする場所みたいに他人からの視線を阻む小さな小さな暗い部屋だと思っていたので少し衝撃を受けた。声も漏れやすいし、全面スリガラスにすればいいものをいらない洒落っ気をだして模様がついているものだからチラチラと中の様子がうかがえる。気分は悪かった。
肩ひじ張らずにこの文章を書いているけれど、そうすると面白い文章にはならない。やっぱり俺は面白い文章を書こうと思わないと書けない人間なのであって、なにも考えずに滔々と湯水が沸き上がるごとくオモシロ文章を書ける人間ではないのだ。少し悲しくなった。エッセイ家には、とても向いてなんかいない。でも、これも訓練次第なのかもしれぬ。自分が一流のエッセイ家の資質があるかどうか見極めるのももう少し待ってからでいいんじゃないですかね。
昼飯に寿司を食って、なんだかパチンコとやらが打ってみたくなったのでパチンコ屋に行った。古今東西、パチンコ屋は色々なところにある。
オタクはオタクらしく魔法少女まどか☆マギカの台に座りボーっと演出を眺める。なんだか、馬鹿みたいに負けたい気分だったので、四円パチンコで有り金の一万三千円を溶かした。我ながら何をバカなことをしているんだろうと思うけれど、なんだか破滅的な気分になってみたかったのだ。結局のところ、そんなことをしても絶望的な気分には浸れず、好奇心を満たしたという方に心の重しは傾いてしまった。そして今になって、微妙な気持ちになっている。阿呆なことはやるもんじゃない。
朝、目覚める時に「今日は仕事か?」と思って起きるようになってしまった。苦しいです。最初の思考がそれなのは、とても苦しい。泣きたくなってきた。
これから出社しないといけないので、出社します。どうして俺はこんなことをしているんでしょうね。
では、ノシ。

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