個人的にここが好き!チャイコフスキー♪交響曲第5番
今回は音楽之友社出版ミニチュアスコアを参考しました。
交響曲第6番《悲愴》はこちらから
○ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
1840年5月7日生まれのロシアの作曲家です。ロマン派の区分では後期の国民学派に属します。
○なぜチャイコフスキーは惹き込まれる魅力があるのか
チャイコフスキーが世界中で絶大な人気がある理由として「心理的な音楽」という点があります。
モーツァルトなどそれまでの作曲家は形式にとらわれ、形式美を第一にしていた。チャイコフスキーはもちろんそれも作曲する上で重要な要素となるが、第一に感情で理解できる音楽を目指し作曲していました。
譜面上は決して新しいものではなく、もちろん楽章にワルツを取り入れたりなどはあったが、既存の素材をチャイコフスキー独自に編み出したものとなっています。
ロシア音楽の伝統とヨーロッパの作曲技術の集大成がチャイコフスキーの音楽にある(完成された)というのも人気の一つでしょう。
その背景にはチャイコフスキーが研究を重ねたこと、難しいものをわかりやすくして作曲し、人々のために音楽を書いているポリシーがあったこと。
国はソ連で、チャイコフスキーは国民学派である。感情による訴えで政府の統制に意義を唱えていたという見方もあります。
○有名な作品
ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23
「四季」- 12の性格的小品 作品37a
「なつかしい土地の思い出」 作品42
ピアノ三重奏曲「ある偉大な芸術家の思い出のために」 作品50
バレエ音楽「白鳥の湖」 作品20
バレエ音楽「眠れる森の美女」 作品66
バレエ音楽「くるみ割り人形」 作品71
弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 作品11
弦楽セレナーデ ハ長調 作品48
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
スラヴ行進曲 作品31
ロココの主題による変奏曲 イ長調 作品33
幻想序曲「ロメオとジュリエット」
大序曲「1812年」 作品49
交響曲第4番 ヘ短調 作品36
交響曲第5番 ホ短調 作品64
交響曲第6番 ロ短調「悲愴」 作品74
などなど
○交響曲第5番
この曲は4番や6番に比べて古典的要素があります。
全体を通して『運命の主題』があります。
譜例と音源 各楽章の代表的なもの
1楽章
2楽章
3楽章
4楽章
また、スケッチにこのような記述がありました。
序奏。運命の前での、あるいは同じことだが、人に計り難い神の摂理の前での完全な服従。アレグロ,Ⅰ.☓☓☓に対する不満、疑い、不平、非難。
Ⅱ.信仰の抱擁に身を委ねるべきではないか???もし実現できれば、素晴らしい標題だ
実際にこの標題の草案がどう交響曲に活かされたかはわからないとされています。
1888年8月14日完成
10月ユルゲンソーン社(モスクワ)から出版
10月25日S.タネーエフ編曲による連弾版が2,3楽章のみ演奏
11月5日オーケストラ初演
○大変なところ
冒頭なのですが、どうにも怖いんですよね。なんとか克服できないものでしょうか。
High A→GとHigh As→Gのくだりは、取りにくいものです。左手のポジションしっかりつくって決めれば良いんですけどね
1楽章最後はコントラバスの見せどころです!今回はそこまで難しいと感じませんでしたが、神戸で一人のとき、自己表現と周りとの兼ね合いなど、難しい(と感じた)ことがあったなと。こういうところこそ考えないといけない場所ですね!
2楽章のコントラバスの見せどころです。今までのを受け継いでくるので、大切に弾きたいものです。
3楽章に関しては、オケ全体の問題もあるのですが、拍がわからなくなる問題。表拍がずれているシーンが結構あるので、拍を指折って数えるというよりも、他パートから自分のパートへどう巡ってきてどう受け渡すか、いわゆるフレーズを大切にしないといけない楽章だなと感じています。
○ここが好き
チャイ5は全てにおいて好きなのですが、特にここというのを!
まずは2楽章冒頭のホルンですね。NSOの神戸のときは本当によかった!!伴奏や前奏のやりがいというのをとても感じたひとときでした!
もっとも好きなのがこちらです!!!
オーボエが好きすぎるのですが、3パートに注目してみてください!良いでしょう!!!そこからあとも全体的に好きすぎるので割愛します。
3楽章の全員集合する感のところが中学時代どハマりしていました。
次に4楽章なのですが、全部好きです。なので、コントラバス的に良い感じに難しくやりがいのあるところをご紹介します。
リハーサルマークGから。つまり1回目の音源です。以下2回目に出てくる場面の楽譜です。
ただの四分音符なのですが、最初弾いた時どうしたら効率よく左手が使えるかを考えました。臨時記号いっぱいありますからね。燃えますよ!!笑
このツイートの動画の場面めちゃくちゃ好きです!笑
最後(にします)はこちら。全弓で弾きます。この三連符が良いですよね。
○推し動画
こちらは中学時代にあさって見つけたのですが、とっても重厚感があって好きです!
他にもいろいろ探し回ったのですが、7年以上経つとあまり残っていませんね‥
○吉田が参加したCD
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NSOのクラリネットオーケストラ(ヴァイオリンからチェロまでがクラリネットで構成されている)によるチャイ5はほんとうに良かった!!
ほかの管弦打の皆様もとっても良いのでぜひ聴いて欲しい一枚です。