コントラバスの向きによる音響について研究(遊び)A.ブラニャウスキー著『コントラバスの歴史』を用いて
回りながら開放弦弾いたのだが、A.ブラニャウスキー著『コントラバスの歴史』(全音楽譜出版社)より445ページ《コントラバスの音響拡散方向(J.マイヤーによる)》の通りだと感じた。
撮影者もそう感じたよう。
加えて5弦はG,D線とA,E,C線の鳴り方が違うのに比べて、4弦は均等に鳴っている。
(オケで、5弦と4弦の比率を考えて運用していると言うがこういうことなのか?)
吹奏楽において、合奏時にコントラバスの向きを客席に向ける問題(問題外だが)、向きは奏者が楽な向きで良い。(客席に向ける必要は全くない)
だいたい60~250Hz(5弦のCからG線のD)が吹奏楽でよく出てくる音域なので、表板を中心にして180度は確保されていると見る。
そこから上(Highポジションと呼ばれる音域)は大分狭くなることがある。たまにオケでも出てくるが、レアケースなのでそこまで深く考えることもないだろう。
本書でも述べられているが、
「コントラバス奏者によって、ソロの場合と合奏の場合とでは音の出し方がまるで違う。強弱に従って、特に明瞭さの点で本質的な違いを生ずる。したがって独奏の音からグループ・ソロの音を推測することは意味がない」(444ページ)
とある。
舞台右袖に配置することについて、マイヤーがこう語っている。
舞台の右袖のところに配置すると高い周波数の直接音の強度は失われる。また若干の低いほうの音域においても強度は幾分か減少していく。(省略)この「あまり有利ではない配置」が役に立つのは、したがって、上声部の編成が小さい場合である。コントラバスも台数を減らして十分に奏させ、倍音の豊かな音色を得る方が良いからである。(446ページ)
何が大切かって、コントラバスの音を客席に直接伝えるということよりも、ホールを利用して響かせることに考えを置いた方が良いということだ。
参考文献 A.ブラニャウスキー著『コントラバスの歴史』(全音楽譜出版社 S54.4.1初版発行)(444~446ページ)
余談
正直、狭い部屋でやって意味があるのか…余り良い研究報告ではないなと感じています。いつかリトライしたい!
7/23追記
こちらは6月14日に実験した音響楽器ラボにて、ホールで実験しました。その一部です。
#音響楽器ラボ #コントラバス
— 音響楽器ラボ (@acousticlabojpn) June 16, 2019
第1部の実験です(抜粋)
一周してみて音量の変化はほぼ無いですね
反響板により跳ね返りがあることもわかります
なので楽器をわざわざ正面に向けて首だけ無理な格好は意味ないです
このような研究を様々な楽器で行いました
後日コントラバス含めレポートを出します pic.twitter.com/J9kxDCmYdn
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