個人的にここが好き!シューマン♪交響曲第3番
今回は交響曲第3番です。シューマンの曲は初めて弾きました。クラリネットの方が言ってましたが、めちゃくちゃ忙しい(休みがほとんどない)曲だそうです。
弦も交響曲は第3番に限らずよく刻ませられるとのことで大変な曲の作曲家という印象です。
(今回この曲に対してアゲアゲ記事を書けないのがもどかしいですと先に言っておきます。まあまあ好きな曲なんですけどね。(笑))
○ロベルト・アレクサンダー・シューマン
1810年6月8日生まれ
ドイツ・ロマン派を代表する作曲家です。区分は盛期ですが、後期のブラームスとも親交があります。ピアノといえばリストもですが彼をはじめとし、この辺の時代は他の作曲家との関わりは大きいです。
ベートーヴェンやシューベルトの流れを受け継ぎ、それを発展させた人です。
交響曲から合唱曲まで幅広い分野で作曲しています。
シューマンといったらピアノ曲が有名ですね。
シューマンは大学は法科大学(いわゆる一般大学)に行っていたのですが、通いつつレッスンに通い、ピアニストを目指していました。
しかし指の故障によりピアニストを断念、作曲家を目指します。また音楽評論家や指揮者としても活動していました。
奥さんはピアニストのクララです。8人の子どもに恵まれ、四女オイゲーニエは、父親について「父が21歳のとき、ゲーテの詩から『黄金の杖』として選び出した銘は、父の性格をよく表しています。その詩とは次のようなものです。『広い世界と人生の中で、長い歳月をたゆまず努力し、つねに探求し、かつ創り出し、うちに閉じこもらず、円熟を志す』」
自分に厳しく律していた方だと想像できます。
ところで奥さんのピアノが武蔵野音楽大学にあるみたい。なぜ?
○ライン川で自殺未遂
彼は元々精神疾患があり、1854年44歳のときにライン川に投身自殺を図ります。救助されシューマンはボン近郊のエンデニヒの療養所に収容され、2年後の1856年に46歳で死去しました。
今回の副題でもある「ライン川」はシューマンにとって良くも悪くも思い入れのある地だったようです。
それだけ彼の人生に影響のある地なんだなと。
○交響曲第3番
この曲は1850年に作曲され、翌年2月に自身の棒によって初演されました。
本当は4番目で最後の交響曲ですが、改訂され、3番になりました。
作曲していた頃は前述の通りシューマンは精神疾患を患っており、長男や友人のメンデルスゾーンを亡くしていたりと周りの不幸も多かったときでもありました。
また、三月革命(1848年革命)や産業革命など、世界が様々な面で目まぐるしく変わる時でもありました。
この曲は5楽章構成で
1楽章 生き生きと(Lebhaft)
2楽章 スケルツォ きわめて中庸に(Sehr mäßig)
3楽章 速くなく(Nicht schnell)
4楽章 荘厳に(Feierlich)
5楽章 フィナーレ 生き生きと(Lebhaft)
となっています。
ベートーヴェン《田園》やベルリオーズ《幻想》交響曲が先例であります。
また、この曲はオーケストレーションの変更が多々あり、版(エディション)もいくつか出版されています。
大きく分けて
原典版
マーラー版
基本的には原典版に指揮者独自のテイストでオーケストレーションが施されます。
この曲の副題に《ライン》とありますが、作曲者自身がつけたものではないそうです。
音楽的なことに関してはこちらのブログが詳しいです。
○個人的ここが好き
正直この曲はいろいろ面倒な曲だった印象が強いのですが面倒を通り越すと楽しいところもなくはないので挙げていきます。
3楽章冒頭
クラリネットの美しい旋律があります。ちょうどコントラバスは休みでじっくり聴いていられるところが好きなんです。
(Wikipediaに楽譜が載っています。今回はNo imageで・・・)
4楽章
この曲の中で一番好きなのはこの楽章なのですが、記譜上は変ホ長調ですが響きは変ホ短調という面白い構成です。
個人的にはこういう渋めの楽章が性に合っているなと感じています。
5楽章
この楽章は一見古典的な感じだなと思ったのですが、楽譜に「dolce」と書いてあるんですね。思ったより優しい曲だなと。でもアクセントが多用されていて、しかも2拍目4拍目にアクセントがあったりしていやらしい曲だなと思いました。
最後の方は楽しかったです。
○まとめ
この曲は授業で取り上げ、私がトップを務めるという何もかもが大変でしたが、あっという間に(一週間もやらなかった)昨日終わりを迎えました。
あっという間すぎて消化しきれていないのが正直なところですが、これで経験はしたので次回弾く機会があれば知見を深めてから「恐れずに」挑みたいと思います。
○推し音源
今回はバーンスタインでいってみます。映像もあがっていて見ましたが、愉快な人だなと思います。(笑)
大学(別の音大だけど)の演奏で練習に思いを馳せています。