リベンジ 沼津しらす丼
2009年5月8日
快晴のお天気に促されて、目的のないドライブに出ました。
まあ、目的がないといっても、どこかで昼食を摂るので、食事がメインということになります。
そして東名を下りながら思い出したのが、ほぼ一年前の沼津港でした。
今はしらすの漁期でもありますしね。
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魚市場の駐車スペースに車を止めて、まず目につくのがご存知、丸天のかき揚げ。
テレビや雑誌で何度も採り上げられて行列のできる繁盛店も、今日は待つ人の姿もなく閑散としています。
ネットの口コミがとにかくスゴイことになっている店なので、そのワンダーな世界を体験するのも話のタネになるかなとも思いますが、今日は連れがいるので入店は論外です。
もしも男同士なら、今までの平穏なぬるま湯人生の中で、得がたい貴重体験も辞さないのですが、さて、いざそういう状況になっても入店するかは不明です。
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店頭では思案する人もちらほら。
食事を終えて店から出て来る人たちが、皆さんなぜか背を丸めてうつむき加減なのが気に掛かります。
それにしても大きなかき揚げです。
どのくらい油を吸収しているのか想像すると、見ているだけで胃がもたれるような気分になって来ます。
とにかくここはパスします。
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周辺を散策がてら、どんな食事処やお土産屋さんが繁盛してそうかチェキします。
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当然、お土産屋さんは海産物中心の品揃え。
でも普段から築地やアメ横を知っているので、何を見ても食指が動きません。
新鮮な地の物は、ほとんどが築地に流れるのでしょうし、すっかり観光地化された最近の沼津港の商売は、やはり観光地値段のようです。
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人寄せパンダならぬ、客寄せの伊勢エビくん。
この類のディスプレイは、観光地であることの存在証明のようなものでしょう。
でもよく出来ていて、努力賞です。
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メインの通りに戻り、目指す食堂に向います。
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市場INO(イーノ)二階の魚市場食堂。
去年は定休日に泣きましたが、今回は開いています。
一年がかりのリベンジ成功です。
まだ食べていないので軽率な判断は禁物ですが、まず営業してくれていることに安堵し、また泣きます。
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テーブル席もあるのですが、ここは迷わずに海の見えるカウンター席に座ります。
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目の前に広がる景色。
駿河湾ではなく、狩野川河口です。
それでも数ある沼津港の食事処の中では、かなりの好ロケーションでしょう。
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いとしい想い人に巡り合った気分です。
釜あげしらすの上に、なおかつ生しらす。
これが食べたかったのです。
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しらすの目を見れば、その新鮮さが判ります。
それでも気になるのは、一体しらすクンたちの数はどのくらいだろうということです。
成魚になる前に、こうして大量虐殺して食べてしまうのは、人間の横暴や不遜さの表れでしょう。
しらすを獲らずに、成魚のいわしになってからの方が、はるかに合理的ではないでしょうか。
食糧危機だって、少しは回避できるのではないでしょうか。
とかなんとか深く考えることもなく、結局は美味しく頂いてしまうのですが…。
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お店を出て、そのままフロアーを半周すると、展望水門「びゅうお」越しに駿河湾が見えます。
一年越しの願いが満たされた後に見る風景には、心なごむものがありました。
リベンジ完了の顛末だったずら。