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OKRを学ぶ上でおすすめな本まとめ

みなさんこんにちは😎 
OKRやってますか?

私はbantoという、OKRのSaaS製品の提供に携わっていることから、寝ても覚めてもOKRのことを考えてまして、毎日頭の天辺から爪の先までOKRずくしなわけなんですが。

最近、「OKRを学びたいけど、どの本がお勧めですか?」と聞かれることがしばしばあります。
そんなときは、質問者の方をスカウターごしに覗き、質問者の職種と想定されるミッション、いくつかの質問によってその方のOKRスコアリングを導き出し、おすすめする書籍をお伝えしてたのですが、いよいよスカウターを作動させるのも面倒になってきたので、この記事を書くことにしました。

Measure What Matters(メジャー・ホワット・マターズ) 伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法 OKR

ジョン・ドーア (著), ラリー・ペイジ (著), 土方奈美 (翻訳) 

👇こんな人におすすめ
・OKRのことをもっと追求したい方
・OKRのことは詳しくないけどある程度リテラシーが高い方

はじめにお勧めするのはこちら。これ読んでない人は今すぐジュンク堂行きましょうか。

OKR初めての方も、OKR深堀りしたいという方も、これ一冊でいいんじゃないかなっていうくらい中身が濃いです。圧倒的におすすめします。

著者は、アメリカのベンチャーキャピタリストのジョン・ドーアさんと、Google共同創業者のラリー・ペイジさん。

OKRってGoogleさんっていうイメージが強いんですが、
もともとは「インテル入ってる」のあのintel社で生まれたものなんですね。
そのOKRを、ジョン・ドーアさんが当時の投資先であったGoogleに持ち込んで、その後次々とムーンショットを成功させ、とんでもない成果を収めていくという成功体験を元に書かれてます。
が、そうしたストーリー形式のお話は早々に終わり、とても具体的で示唆に飛んだ内容となっています。
設計から運用面に至るまで、実際のステップに沿いながら注意点や課題解決のアプローチまで細かく書かれており、実際に活用できそうな知識に満ちているので超おすすめの一冊です。

ただ、表紙から察することができるように本全体を通してシリコンバレー臭がすごいので、アレルギーをお持ちの方にはお勧めしません。

−−👇ちなみに原書の英語版はこちらです👇−−


OKR(オーケーアール)

クリスティーナ・ウォドキー (著), 二木 夢子 (翻訳), 及川卓也 (監修)

👇こんな人におすすめ
・OKR初心者の方
・デファクトスタンダード的な本からまずは知識を得たい方

おそらく日本でOKRが普及し始めたきっかけがこの本じゃないでしょうか。
この本をきっかけに及川さんはOKRの第一人者になられました。
内容はとても簡潔にまとまっていながらも、概念の話だけにとどまらず、具体的に現場でどういった運用をすればいいのか記載されているので、OKRの運用をとりあえずすぐに開始してみたい場合に参考になると思います。

時間の無い方は、前半のストーリー部分は省略して、後半に書かれたマニュアル的な要点だけをインプットするのでもいいと思います。
bantoのユーザーさんでも、この本を読んでる方はとても多く、週次のチェックインMTGの方法や、ウィンセッションのやり方などここで書かれてる内容どおりに導入されている企業さんが多いようです。

ちなみにこの本の監修に名を連ねている及川卓也さんという方は、元Googleのエンジニアリングマネージャーだった方で、NHKのプロフェッショナル仕事の流儀でも密着取材されています。
放送は2012年なんですが、なんとOKRという言葉がすでに使われておりまして、現場からの反対を受けつつも難しいミッションを現場に落とし込んでいく際のリアルな現場の様子を垣間見ることができ、非常に興味深かったです。(※NHKオンデマンドは有料。課金後Amazon Primeからも視聴可能)


本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR (Kindle Unlimitedで¥0)

奥田和広 (著)

👇こんな人におすすめ
・OKR初心者の方

こちらの本は、OKRのコンサルティングを専業にされているタバネルの奥田さんが書かれた本です。
こちらは上記二冊と違って日本の方が書かれた本ということもあり、日本における目標管理や組織マネジメントに寄り添った内容になっています。
日本で行われているKPIやMBOがなぜ上手く行かないのか、OKRを運用する上でどういったマネジメントを行っていくのが重要かが書かれています。

そしてこの本が何より良いのが、Amazon Unlimited会員だと無料で読めてしまう点です。
 Unlimited会員の方はぜひこちらの本からOKRを学んでみてはいかがでしょう。

ブリッツスケーリング 

リード・ホフマン (著), クリス・イェ (著), 滑川 海彦 (翻訳), 高橋 信夫 (翻訳)

👇こんな人におすすめ
・OKRを設定する立場の方
・OKRを使ってとにかく事業を成長させたい経営者の方

ここからは事業や経営戦略の軸でOKRを捉えた際に、参考になる本を紹介していきます。

OKRで掲げられる目標は、頑張れば達成可能なレベルのものではなく、成功するか失敗するか確率は半々という難易度のレベルのものが良いとされていて、10%成長ではなく、10倍、20倍といった圧倒的な成果を上げて行こうとするのがOKRの考え方です。
いわゆる「ムーンショット🚀」と呼ばれるものですね。

例えばこのムーンショットの思想を、OKRに落とし込んで考えてみます。

例えば、設立したばかりの年商数百万円のラーメン屋さんがあったとします。
このラーメン屋さんが、「東京で一番人気のあるラーメン屋さんになる」というObjectiveを設定したとします。
これを3年かけてやる場合と、50年かけてやる場合とではその難易度は変わってきますよね。ムーンショットを狙う上では、当然短いスパンで成長する設定になるわけですが、じゃあどうやったら短期間で急成長出来るのよ?と達成までの道筋が分かりませんよね。普通にやっても普通の成長になるわけですから。

そんなときには、このBLITZSCALINGが参考になるかもしれません。
無名のスタートアップだったAirbnbを急成長させた立役者で、共同ファウンダーであるリード・ホフマン氏は、「テクノロジーのように変化が急速な世界では成長速度がすべて。資本効率なんかよりも急成長を追求せよ。誰にも先が見えない世界で安定成長などはありえない。そっちががむしろ幻想だ」ととにかくスピードこそが最も尊いと主張しています。

BLITZSCALINGとは、第二次世界大戦で実際に行われた作戦で、リスクが高くても戦況を打開するために総力を集中させ、スピーディに作戦を実行に移すという意味になります。

bantoも電撃的に急成長してほしいなぁと思ってるので、ぜひ一度HPのほうにも起こしくださいね ⚡

👉 OKRクラウド「banto」https://banto.jp/

LOONSHOTS<ルーンショット> クレイジーを最高のイノベーションにする 

サフィ・バーコール (著), 三木 俊哉 (翻訳), 米倉 誠一郎 (その他)

👇こんな人におすすめ
・OKRを設定する立場の方
・OKRを使ってとにかくイノベーションを起こしたい経営者の方

先程とは状況が異なるラーメン屋さんの例で続けます。
設立10年を経過し、周囲のラーメン屋さんも増えてきて売上成長が鈍化してしまったラーメン屋があったとします。
ひとつ成長の壁を突き抜けるために、新商品を開発し、新たな価値を提供しようと考えたとします。
そこで、「今まで食べたことがない革新的なラーメンを開発する」と言うObjectiveが設定されます。

この場合の目標は、いかに組織の中でイノベーションを生み出していくかということがテーマになりますので、ラーメンの研究開発やお客さんに受け入れられる可能性があるのかの仮説検証を重ねながら、革新的な商品開発を行っていく必要があります。

そのため、新しいことに挑戦し失敗を許容する文化や組織づくり、環境・仕組みの整備といったことが重要になってくるでしょう。
「ルーンショット」は、このように価値創造など開発軸で目標を設定された場合にどのようなことに注意していけば良いのかヒントをくれることでしょう。

また、商品力だけで他社との圧倒的な差別化が図りにくい業態では、総合的なブランド力が重要になってきます。飲食なんかは特にそうなのかなと思います。
そういった業種の方には、あくまで個人的にですが、こちらの本がおすすめです😎


ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える

ラズロ・ボック (著), 鬼澤 忍 (翻訳), 矢羽野 薫 (翻訳)

👇こんな人におすすめ
・OKRを組織に浸透させるミッションを持った人事・経営者の方

OKRを知れば知るほど、単にフレームワークを組織に入れこむだけでは、その効果を十分に発揮することが出来ないのでは?という疑問に行き当たります。
組織がOKRを受け入れるのに適したあり方というか、OKRとフィットする企業文化や制度があってこそ上手く機能するものなのではないかという考えを抱くようになるのです。

例えば、個人個人に課せられたノルマの達成度合いによって報酬が決まるような成果主義の会社に、OKRを導入したところで、チームみんなで同じ目標に向かって協力し合うシナジーなど期待できるはずもなく、自分のノルマ達成こそ興味関心のあることになるのは成るべくしてなった結果だとも言えますし、ムーンショットだルーンショットだ!なんて声高に叫んでみた所で、ただただ無茶なノルマ目標が課せられたブラック企業に成り下ってしまうだけなのです。

OKRは、組織の事業戦略や人事戦略など、会社全体の経営戦略の中のイチ要素であり、かつこれらと互いに影響を及ぼし合う関係にあります。 事業を動かす戦略でありながら、人事育成や組織全体の動力源になるのがOKRなのです。

この本では、Googleがどういった理念を大切にしながら、企業文化や評価制度、育成、採用など人事戦略全体を整えているのか理解することができ、また、その中でOKRがどのような役割を担っているのかを確認することができます。

理想的な組織のあり方としてHR業界の中でもはや聖典となったこの本は、組織全体の制度を点検し直す際に、とても便利な一冊になるのではないでしょうか。
新しい制度を入れることで、既存制度との間にハレーションが生じ、新しい取り組みが機能不全に陥るということは、人事戦略を実行する中で往々に起きうることではないかと思います。
これを防ぐためにもOKR導入を任された人事責任者や経営者の方は、このバイブルを読んでおくといいのかもしれません。

THE VISION あの企業が世界で急成長を遂げる理由

江上 隆夫 (著)

👇こんな人におすすめ
・OKRを組織に浸透させるミッションを持った人事・経営者の方

組織には、そこに集う目的が必要です。
私は、なぜこの目の前の仕事をやる必要があるのか?
この仕事を成し遂げた先に、組織と私にどんな未来があるのか?

このやるべき仕事や目標が、組織の目的と一致していないと、
あなたはきっと目標に対する意義も見失ってしまうかもしれません。

自粛中でどうしてもラーメンが食べたいのでまたラーメン屋の例になってしまいますが、
「東京で1番おいしいラーメンを開発し、東京都民の胃袋を満足させる」
と言うビジョンがあったとします。
あなたは町田支店の店長です。
ある日突然本部から「昨今のスパイスカレーブームに乗っかるため、カレーを販売して売上拡大を狙うことになりました。今期の重点目標はカレーの販売数です。」と言われて、言われるがままにカレーを作り始めたら
「うちラーメン屋やで。なんでカレーなん?」ってなりますよね。
ラーメン屋に自分がいる目的を見失ってしまいますし、
ラーメンにかけた熱い情熱やそれまでの努力も馬鹿にされたような気持ちになってしまうかもしれません。

こういったことで現場のやる気を削がないためにも、トップマネジメントの方々は目標の延長線上にミッションやビジョンが来るように注意を払う必要があります。
ときには、時代の変化に合わせてミッション、ビジョンをアップデートし、矛盾が生じないように交通整理をしてあげる必要があると思います。

ミッションビジョンバリューについて書かれた本は、あまり多くは無いのですがこの本は特にビジョンの描き方について詳しく解説された本で会社の経営者の方や取締役の方にお勧めします。

私たちbantoは、まだまだこれからの立場なので、ついつい売上やコスト対策に効く目標ばかりを打ってしまいがちになるんですが、何のために存在し、どこに行きたいのかという目的を常に忘れないようにしたいなぁと思っています。

まとめ

以上となります。いかがでしたか?OKRって意外と奥が深いですよね。
私もまだまだ勉強中の身、他にもおすすめあれば教えてほしいです。

そしてまだまだ紹介したい本はたくさんあるので、今後もどんどん追加していきたいと思います。
アフィリエイトタグなんかは仕込まれてませんので、ご安心くださいませ😏



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