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【シン・卯月絢華のシネマ馬鹿】Vol.34 バッドボーイズ:RIDE OR DIE
原題 BAD BOYS : RIDE OR DIE
見に行った場所 109シネマズHAT神戸
フォーマット 2D字幕
個人的評価 ☆3.9(Filmarksでの個人的評価・ポリコレで0.1減点)
備考 PG12指定
イントロダクション
ウィル・スミス×マーティン・ローレンスの人気シリーズ第4作。ちなみに今作は前作同様シリーズの要である破壊王マイケル・ベイが製作総指揮に関わっていないので爆破シーンはあまり期待しないほうが良い。
マイアミ市警の暴れん坊、マイクとマーカスは「亡き上司の汚職」という濡れ衣を被せられ指名手配されてしまう。四面楚歌の中で2人が取った選択とは一体……?
ウィル・スミスといえばオスカー授与式でのビンタ事件でハリウッドから出禁処分を喰らっていたのはご存知の通り。そしてなんやかんやあった末に今作でド派手なカムバックを果たしている。そういう事情もあって全米興行収入では初週1位という好スタートを切った。
あらすじ
マイアミ市警の暴れん坊「バッドボーイズ」ことマイクとマーカス。2人はいつものように違法捜査スレスレ(?)の捜査でマイアミを走り回っていた。
そんな中、マイクが結婚することに。お相手は彼を精神的に支えていたカウンセラーの女性だった。しかし、結婚パーティーの最中にマーカスが心臓発作を起こして倒れてしまう。
死の淵を彷徨うマーカスは、亡き上司であるハワード警部の姿を目にする。「これは嵐の予感」と思ったマーカスは、病棟でマイクにそのことを伝えるが分かってくれない。
やがて、嵐はバッドボーイズを襲おうとしていた。ハワード警部が汚職に関わっていたという疑惑が浮上してしまったのだ。当然だが、疑惑の矛先はバッドボーイズに向けられてしまい、2人は指名手配されてしまう。
逃亡するさなかで「もしかしたら自分の息子が汚職に関わっていたかもしれない」ということに気付いたマイクは、刑務所から彼を護送することに。
しかし、護送中のヘリコプターが汚職事件の元凶である麻薬カルテルにハイジャックされてしまう!
命からがら脱出したバッドボーイズとその息子。森の中を逃げ回っているうちに、愛する者たちにマイアミ市警の魔の手が迫ろうとしていた。
果たして、2人は無実を証明できるのか!?
個人的な感想
こういうのでいいんだよ! こういうので!
最近のハリウッドは「元気がない」と言われて久しいが、本作は景気の良いアクションシーンがいっぱい見られる。ちなみにレーティングは前作に当たる『~フォー・ライフ』のR15+からPG12に引き下げられているがそれでもエグいシーンは出てくる。とはいえPG12の要因はそういうシーンよりも5分に1回の割合で出てくるスラングだろう。本作の翻訳を担当した菊地浩司さん、お疲れ様です……。
とはいえ例の騒動でハリウッドから出禁処分を喰らっていたウィル・スミスのカムバック作としては文句なし。若干のポリコレは仕方ないがそれでも最近のハリウッドを考えるとポリコレ要素は控えめである。むしろ本作にポリコレ要素は不要。
ネタバレ注意
※ここから先はネタバレを含みます。
バッドボーイズたちを襲う魔の手はマイアミ市警だけではない。バッドボーイズに対して裏社会から500万ドルの懸賞金が懸けられてしまったのだ。
ドラァグクイーンからの襲撃を受けた末にマイアミへと戻ったバッドボーイズとマイクの息子は、頼みのつてであるハッカーの元へ転がり込んだ。
ハッカーがハワード警部のメッセージを分析したところ、麻薬カルテルの尻尾を掴むことに成功。そして、フェイク音声を使って廃遊園地へとカルテルを誘い込むことにした。
しかし、精神的に不安定なマイクは過呼吸を起こして麻薬カルテルの狙撃に失敗。挙げ句、マーカスからビンタ(3発)を受けてしまう。そこで、マーカスからビンタを受けたマイクはようやく刑事としての信念を取り戻した。
銃撃戦の末に海岸へと出たマイクだったが、マーカスと警護対象の女性を麻薬カルテルの元締めから人質に取られてしまう。
「どちらかが死ぬ」そう宣告されたマイクは、とっさの判断でマーカスを狙撃! 銃弾はマーカスの防弾チョッキをかすめて麻薬カルテルの元締めを貫いた。当然、元締めは即死である。
ハワード警部にかけられていた疑惑は晴れ、バッドボーイズも元通り。しかし、マイクの息子は死刑囚で、このままだと刑務所に逆戻りしてしまう。そこで、マイクは自分の息子をボートで逃がすことにしたのだった。
***
破壊王マイケル・ベイが製作総指揮に関わっていないということで爆破シーンは期待していなかったがド派手にやってくれましたよ。廃遊園地を丸ごと爆破するシーンはむしろ清々しい。
ウィル・スミスが「オスカー授与式のビンタ」でハリウッドから出禁処分を喰らっていたのは承前の通りだが、本作ではマーティン・ローレンスから3発ビンタを喰らっている。恐らくオスカー授与式への趣旨返しだろう。