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【シン・卯月絢華のシネマ馬鹿】Vol.2 デヴィッド・ボウイ:ムーンエイジ・デイドリーム

本来なら『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』を掲載する予定でしたが6月にIMAX限定でのリバイバル上映が決まったので急遽実際に見に行った時のレビューを掲載したいと思います。(『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』はVol.3として掲載予定)

原題 Moonage Daydream
見に行った場所 TOHOシネマズ西宮OS
フォーマット IMAX字幕
個人的評価 ☆4.0(Filmarksでの個人的評価)
備考 PG12指定

イントロダクション

数々のアーティストに影響を及ぼしたグラムロック界のレジェンドであるデヴィッド・ボウイの公式ドキュメンタリー。数年前に公開された彼の半生を題材にした伝記映画『スターダスト』はあくまでもフィクションを織り交ぜた作品だったが、こちらは正真正銘のドキュメンタリー映画である。しかもデヴィッド・ボウイ財団公認。
音楽を題材にしていることもあってこの手のドキュメンタリー映画では珍しくIMAXでの上映もあるのだが、『スターマン』『ジギー・スターダスト』『レッツ・ダンス』……あの名曲たちがIMAXでどう躍動するのか、それも見どころである。

あらすじ(?)

イギリスのロック界に流星のごとく舞い降りたスター、デヴィッド・ボウイ。彼は1972年に『ジギー・スターダスト』をリリースして一躍有名になる。男性とは思えない中性的な見た目、濃いメイクという個性的なファッションによって「グラムロック」という新たなロックのジャンルを位置づけることになる。
1975年、『スペース・オディティ』の再販盤が全英チャートで初めて1位を獲得。そこから彼の人生は大きく動こうとしていた。この頃からアーティスト業だけではなく俳優業にも精を出すようになり、日本では『戦場のメリークリスマス』のヒットも相まって知名度が大幅に上がる。
2016年1月10日、彼は69年の早すぎる生涯にピリオドを打つ。晩年の彼は、一体何を思いながら音楽活動を続けていたのだろうか?

個人的な感想

一応『レッツ・ダンス』と『スターマン』は知っていたし『戦場のメリークリスマス』も見ていたので彼の生涯は興味深かったが、改めてその偉大さを知る結果となった。
公認ドキュメンタリーだけあって挿入歌も豪華。『レッツ・ダンス』や『スペース・オディティ』はもちろん、有名な曲からちょっとマニアックな曲まで全40曲が使われている。音響面で言えば、とにかくIMAXでの臨場感が半端ない。まさにボウイを追体験しているような気分にさせられる。
欲を言えば『アンダー・プレッシャー』の制作秘話や「ベルリンの壁」崩壊のきっかけを作った伝説のベルリンライブのエピソードも見たかったが、権利関係がややこしいのでオミットされたものと思われる。(ちなみにベルリンの壁崩壊に関してはNHKの『映像の世紀』で散々擦られているのでそちらを参照して欲しい)

ネタバレ注意

※ここから先はネタバレを含みます

日本で拠点にしていた時期が長かったこともあって結構な割合で日本の映像が出てくるのだが、某酒造メーカーのCMと『ヤングおーおー』のインタビュー映像にはビックリした。あの映像は関西人ホイホイではないだろうか。
個人的に『スターマン』はいつ流れるんだろうと思っていたが、まさかのエンディングテーマで使われたのには一本取られた。あの使い方はズルい。
だが、無能企業パルコだけあって(?)今作のパンフレットの制作は「なし」。せめてライナーノーツぐらいは作るべきだろう。

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